今回はThe Chosen Fewのアルバム

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「I Love The Way You Love」です。

The Chosen Fewは1969年から活動
する、ソウルフルな歌唱のヴォーカル・
グループです。
レゲエの中でもそうしたソウルに影響を
受けた楽曲を多くリリースしたDerrick
HarriottのレーベルCrystal Recordsなど
で活躍した事で知られています。

ネットのDiscogsによると、5枚ぐらいの
アルバムと、78枚ぐらいのシングル盤を
リリースしています。

The Chosen Few (reggae group) - Wikipedia

今回のアルバムは1975年にUKの
Trojan Recordsから「Everybody Plays
The Fool」というタイトルでリリース
されたThe Chosen Fewのセカンド・
アルバムです。
(同じ75年にUKのTrojan Recordsから
ホワイトラベルで、今回のアルバムと同じ
タイトルでリリースされています。)

プロデュースはTR Groovemasterレーベル
のTony RobinsonとDerrick Harriottで、
Betty Wrightのカヴァー曲で表題曲の
「I Love The Way You Love」や、Kool
& The Gangのヒット曲「Funky Stuff」
のカヴァー曲「Reggae Stuff」、
The Momentsのカヴァー曲「My Thing」、
Smokey Robinsonのカヴァー曲「Tears
Of A Clown」など、ソウルの名曲を多く
カヴァーしたアルバムで、非常にソウル色
の濃厚なアルバムに仕上がっています。

手に入れたのは2020年に日本の
Rock A Shackaからリイシューされた
アルバム(新盤)でした。
ネットの販売サイトなどに書かれている
このアルバムの説明文などによると、
2019年3月に亡くなったThe Chosen
Fewのリード・ヴォーカルBunny Brownの
追悼盤としてリイシューされたアルバム
で、その際にホワイトラベルでリリース
されたアルバムのタイトルに改題され、
オリジナル12曲にシングル盤のみで
しかリリースされていなかった
「Children Of The Night」をボーナス・
トラックとして追加した、全13曲入りの
アルバムとなっています。

全13曲で収録時間は約70分。

詳細なミュージシャンの表記はありま
せん。

ネットのDiscogsで調べてみたところ、
プロデューサーの記述があり、7曲目
(B面の1曲目)のみがDerrick Harriott
のプロデュースで、残りの11曲が
ジャマイカのTR Groovemasterレーベルの
プロデューサーTony Robinsonの
プロデュースと書かれていました。
バックのミュージシャンの記述はありま
せん。

75年にジャマイカのTR Groovemaster
レーベルより「Everybody Plays The
Fool」というタイトルでアルバムが
リリースされているので、それが大元の
アルバムなんだと思います。
(Trojan RecordsはUKの販売元という事
らしいです。)

ちなみにオリジナル・アルバムの
「Everybody Plays The Fool」の
ジャケットは、緑地に4枚のトランプの
ジョーカーのイラストで、その4枚の
ジョーカーの絵柄の部分に4人のメンバー
の顔写真というデザインです。
今回のジャケットとは絵柄が異なっていま
す。

ジャケット・デザインに関する記述はあり
ません。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、ソウルに魅せ
られたThe Chosen Fewのヴォーカルは
なかなか魅力的で、内容は悪くないと思い
ます。

このThe Chosen Fewですがジャマイカで
ソウル・ミュージックを作成したと言われ
るDerrick HarriottのレーベルCrystal
Recordsから、1973年に「Hit After
Hit」でアルバム・デビューしています。
それだけデビュー当時からソウル・
ミュージックへの憧れが強いコーラス・
グループなんですね。
実際にYouTube上にある彼らのTV出演
した映像を見ると、服装から歌いぶりまで
まさにソウル・グループといった感じ
です。

The Chosen Few ( Live)


今回のアルバムもそうした彼らのソウルに
対する想いが濃厚に出たアルバムで、多く
のカヴァー曲からも彼らの熱意が伝わって
来ます。
Betty Wrightのカヴァー曲で表題曲の
「I Love The Way You Love」や、Kool
& The Gangのヒット曲「Funky Stuff」
のカヴァー曲「Reggae Stuff」、
The Momentsのカヴァー曲「My Thing」、
Smokey Robinsonのカヴァー曲「Tears
Of A Clown」など、ソウルやファンクの
名曲のカヴァーはとても魅力的で、正直な
ところこのアルバムをレゲエのアルバムと
して紹介して良いものか?ちょっと迷う
ところがあるほどです。
あえて言えばバックのTommy McCookあたり
が演奏したと思われるフルートの演奏に、
わずかに当時のルーツ・レゲエの香りが
するくらいです。

販売サイトの記述などを見ると、当時人気
になりつつあったラスタ・ムーヴメントの
波に隠れてしまった名盤というような記述
がありますが、むしろ彼らが目指したのが
ソウルやファンクであったとすると、それ
はそれで良かった事なのかもしれません。
私はソウルやファンクはあまり聴いて
いないので、ソウルという目で見たら云々
(うんぬん)という事は言えませんが、
少なくともこのアルバムが彼らの情熱の
詰まった、好内容のアルバムであるという
事は解ります。

1曲目は表題曲の「I Love The Way You
Love (Part 1)」です。
ソウルのBetty Wrightの同名ヒット曲の
カヴァーです。
ホーンとフルート、ギターのメロディに、
高音を活かしたソフトなヴォーカルが
グッと来る曲です。
印象的なフルートの音色はTommy McCook
か?

The Chosen Few - I Love The Way You Love (Part 1)


2曲目は「Second That Emotion」です。
華やかなホーンのオープニングから、
刻むようなギターとホーンのメロディに、
ソフトでファルセットなヴォーカルと
コーラス・ワークがイイ感じ。

The Chosen Few -2 - Second That Emotion


3曲目は「Make Way For The Young
Folks」です。
印象的なフルートとリリカルなピアノ、
ギターのメロディに、ソフトで力強い
ソウルフルなヴォーカルがイイ感じ。

CHOSEN FEW MAKE WAY FOR THE YOUNG FOLKS


4曲目は「Hide & Seek」です。
今こちよいドラミングにギターとホーンの
メロディ、伸びやかなファルセット・
ヴォイスのヴォーカルがイイ感じ。

The Chosen Few - Hide & Seek


5曲目は「Reggae Stuff」です。
リディムはKool & The Gangのヒット曲
「Funky Stuff」。
ホイッスルのオープニングから、
ファンキーなギターとホーン・セクション
を中心としたメロディ、力強いコーラス・
ワーク、ファンクなギターとホーンが
素晴らしい曲です。

The Chosen Few - reggae stuff ( funky stuff )


6曲目は「My Thing」です。
リディムはソウルのThe Momentsの同名曲
です。
心地良いリズムに重いベースとギターを
中心としたメロディ、ハイトーン・
ヴォイスのヴォーカルにコーラス・ワーク
がイイ感じのソウル感満載の曲です。

The Chosen Few - My Thing


7曲目は「Everybody Plays The Fool」
です。
華やかなホーン(特にトロンボーン)と
キーボード、ギター、ピアノなどの
メロディに、ソウルフルなヴォーカルに
コーラス・ワークが冴える曲です。
この曲のみDerrick Harriottの
プロデュースのようです。
そのせいか多少色合いが違う印象。

Chosen Few - Everybody plays the fool.


8曲目は「Tears Of A Clown」です。
リディムはソウルのSmokey Robinson
& The Miraclesのヒット曲「Tears Of
A Clown」です。
リリカルなピアノと刻むようなギター、
ベースのメロディに、合間良く入って来る
ホーン、高音を活かしたハイ・トーンな
ヴォーカルにコーラス・ワークが魅力的。

The Chosen Few - Tears Of A Clown


9曲目は「Hang On Sloopy」です。
刻むようなギターとホーン・セクション
のメロディに、明るいコーラス・ワーク
に乗せたハリのあるハイ・トーンな
ヴォーカルが素晴らしい曲です。

The Chosen Few-Hang On Sloopy (Everybody Play The Fool 1975) Trojan Records


10曲目は「Queen Majesty」です。
リディムはThe Techniquesのロック
ステディのヒット曲「Queen Majesty」
です。
特徴的なイントロから、刻むようなギター
とホーン・セクションの蕩けるような
メロディ、甘いコーラス・ワークに乗せ
た、蕩けるようなファルセットの
ヴォーカルがとても魅力的。

The Chosen Few -10 - Queen Majesty


リズム特集 Queen Majesty (クイーン・マジェスティ)

11曲目は「La La At The End」です。
軽快なギターとキーボードのメロディに、
語るようなソフトなヴォーカルがイイ感じ
の曲です。

The Chosen Few -11 - La La At The End


12曲目は「I Love The Way You Love
(Part 2)」です。
1曲目の「I Love The Way You Love
(Part 1)」の演奏のみのダブ・
ヴァージョンが収められています。
刻むようなギターやフルート、ホーンの
音色などが強調されています。

The Chosen Few -12 - I Love The Way You Love (pt.2)


ここまでがアルバム「Everybody Plays
The Fool」のオリジナル曲で、残りの1曲
はボーナス・トラックとしてシングルのみ
のリリースの「Children Of The Night」
が収められています。

13曲目は「Children Of The Night」
です。
刻むようなギターとキーボードのメロディ
に、ソフトなファルセットなヴォーカルが
ソウルフル。

Chosen Few - Children of the Night


ざっと追いかけてきましたが、The Chosen
Fewというグループのソウルやファンク
などの黒人音楽に対する情熱を感じる
アルバムで、なかなか面白いアルバムだと
思います。

忘れてはならないのは、この70年代当時
はアメリカの黒人音楽として、ソウルや
ファンクが全盛の時代だったんですね。
もちろんそうしたソウルやファンクの魅力
は島国のジャマイカまで届いていて、多く
のジャマイカ人がその魅力に憧れていたん
ですね。
そのソウルやファンクの魅力をジャマイカ
で具現したのが、このThe Chosen Fewと
いうコーラス・グループだったんですね。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: The Chosen Few
○アルバム: I Love The Way You Love
○レーベル: Rock A Shacka
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1975

○Chosen Few「I Love The Way You Love」曲目
1. I Love The Way You Love (Part 1)
2. Second That Emotion
3. Make Way For The Young Folks
4. Hide & Seek
5. Reggae Stuff
6. My Thing
7. Everybody Plays The Fool
8. Tears Of A Clown
9. Hang On Sloopy
10. Queen Majesty
11. La La At The End
12. I Love The Way You Love (Part 2)
(Bonus Track)
13. Children Of The Night

●今までアップしたChosen Few関連の記事
〇Chosen Few「In Miami」