今回はAdmiral Baileyのアルバム

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「Born Champion」です。

Admiral Bailey(本名:Glendon Bailey)
は80年代後半から90年代にかけて活躍
したディージェイです。

レゲエレコード・コムの彼の紹介ページに
よると、「ジャミーズ隆盛の立役者として
活躍し、80年代を代表するダンスホール・
ディージェイ。」という事が書かれていま
す。
デジタルのダンスホール・レゲエを推し
進めたKing Jammyの率いるJammysレーベル
で活躍した看板ディージェイとして、よく
知られているようです。

ネットのDiscogsによると、共演盤を含め
て7枚ぐらいのアルバムと、176枚
ぐらいのシングル盤を残しています。

アーティスト特集 Admiral Bailey (アドミラル・ベイリー)

今回のアルバムは1989年にUSの
Live And Loveレーベルからリリースされ
たAdmiral Baileyのソロ・アルバムです。

エグゼクティブ・プロデューサーはKing
Jammyで、バックをSteelie & Clievieが
務めたアルバムで、彼の代表曲の
「Winey Winey」や「Jump Up」、「Old
Time Something」などが収められた
アルバムで、デジタルのダンスホール・
レゲエの時代らしいノリの良い
エレクトリックなサウンドをバックに、
Admiral Baileyのトースティングが冴える
アルバムとなっています。

手に入れたのはLive And Loveレーベル
からリリースされたLPの中古盤でした。

Side 1が5曲、Side 2が5曲の全10曲。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

All songs written by: A. Bailey
Executive Producer: King Jammy
Recorded Voice Mixed Edited: King Jammys Studio
All Rythm Tracks produced by: King Jammy, Steelie & Clievie
Mixing Engineers: King Jammy, Bobby Digital
Recording Engineers: King Jammy, Bobby Digital, Brian & Tony
Musicians: Steelie & Clievie
Mastered at: Executive Recording Ltd.

となっています。

すべての曲の作曲はA. Baileyで、エグゼ
クティブ・プロデューサーはKing Jammy、
レコーディングとミックスはKing Jammys
Studioで行われ、全てのリズム・トラック
のプロデュースはKing JammyとSteelie &
Clievie、ミキシング・エンジニアはKing
JammyとBobby Digital、レコーディング・
エンジニアはKing JammyとBobby Digital、
Brian & Tony、演奏している
ミュージシャンはSteelie & Clievieで、
マスターはExecutive Recording Ltd.と
なっています。

ジャケット・デザインに関する記述はあり
ません。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、この80年代
後半らしいSteelie & Clievieのデジタル
のダンスホール・レゲエのノリの良い演奏
に、Admiral Baileyの生きの良いトース
ティングが楽しいアルバムで、内容は悪く
ないと思います。

80年代後半はKing Jammyによるデジタル
のダンスホール・レゲエの大旋風が
ジャマイカ全土で吹き荒れた時代だったん
ですね。
ジャマイカでは80年代前半ぐらいまでは
バックの演奏はプレイヤーによる生演奏が
主流でした。
それを変えたのは当時Prince Jammyと
名乗っていたKing Jammyで、彼が
プロデュースした初のデジタル録音の曲
Wayne Smithの「Under Mi Sleng Teng」が
大ヒットした事で、ジャマイカのレゲエは
それまでの生演奏からデジタル機材を
使ったデジタル録音へと切り替わって行く
んですね。

Wayne Smith - Under Me Sleng Teng


このヒットをきっかけにPrince Jammyは
King Jammyへと改名し、デジタル・レゲエ
の第一人者としてジャマイカの音楽界を
けん引して行きます。
そのKing JammyのレーベルJammysの看板
ディージェイとして活躍したのが、今回の
Admiral Baileyなんですね。
アップ・テンポのデジタルのリズムに乗せ
たAdmiral Baileyのトースティングは情感
はあまり無いもののとても歯切れがよく、
そこがKing Jammyの感性にマッチしたの
か、彼の元で多くのヒット曲を放っていま
す。

このアルバムはそうした彼のKing Jammyの
元でのヒット曲「Winey Winey」や「Jump
Up」、「Old Time Something」などの名
チューンが収められており、彼を代表する
アルバムのひとつと言えるかもしれま
せん。

Side 1の1曲目は「Man And Woman」です。
リズミカルなドラミングと、ピアノの
メロディに、Admiral Baileyの歯切れの
良いトースティングがイイ感じ。

Admiral Bailey - Man and Woman


2曲目は「Don't Have Me Up」です。
華やかなデジタルのドラミングから、
キーボードのメロディに乗せた、Admiral
Baileyのリズミカルなトースティングが
イイ感じ。

Admiral Bailey - Don't Have Me Up


3曲目は「Winey Winey」です。
リディムはスカの時代のオールド・
リディムBaba Brooksの「Shank I Sheck」
です。
デジタルらしいトビ音の入ったドラミング
に、キーボードのリズミカルなメロディ、
ノリの良いAdmiral Baileyの楽し気な
トースティングがイイ感じ。

ADMIRAL BAILEY - WINEY WINEY


リズム特集 Shank I Sheck (シャンク・アイ・シェック)

4曲目は「Come Pon Top」です。
リディムはRed Dragonの「Duck」です。
リズミカルなデジタルのドラミングに、
明るいキーボードのデジタルなメロディ、
ノリノリのAdmiral Baileyのトース
ティング。

Admiral Bailey - Come Pon Top


リズム特集 Duck (ダック)

5曲目は「Rock And Roll Chat」です。
デジタルなキーボードによるロック調の
メロディに、ノリの良いAdmiral Bailey
のトースティングが魅力的。

Admiral Bailey - Rock And Roll Chat


Side 2の1曲目は「Cater For Woman」
です。
軽快なデジタルのドラミングに、リリカル
なキーボードのメロディ、コーラス・
ワークに乗せたAdmiral Baileyの勢いの
あるトースティングがイイ感じ。

Kater For Woman - Admiral Bailey


2曲目は「Jump Up」です。
リディムはRed Dragonの「Kuff」です。
(あるいはこの「Jump Up」がオリジナル・
リディムかもしれません。)
デジタルなキーボードのメロディに、
ラバダブ・スタイルも入ったノリの良い
Admiral Baileyのトースティングが楽しい
曲です。

admiral bailey jump up


リズム特集 Jump Up/Kuff (ジャンプ・アップ/クフ)

3曲目は「Old Time Something」です。
リディムはカントリーのThe Everly
Brothersのヒット曲「Bye Bye Love」
です。
この曲はポップスのSimon & Garfunkelの
カヴァーが有名ですが、レゲエでは
Alton Ellisなどがカヴァーしています。
リズミカルなデジタルのドラミングに、
キーボードのメロディ、半分歌っている
Admiral Baileyのシング・ジェイのトース
ティングがイイ感じ。

Admiral Bailey - Old Time Something


4曲目は「Hafi Ina It」です。
マーチ風のデジタルなドラミングに、賑や
かなキーボードのメロディ、コーラスに
乗せた、Admiral Baileyの明るいトース
ティング。

ADMIRAL BAILEY - HA FI INA IT


5曲目は「Laugh After Them」です。
リズミカルなデジタルのドラミングに、
キーボードのリピートするメロディ、
滑らかなAdmiral Baileyの元気のある
トースティングがイイ感じ。

ADMIRAL BAILEY / LAUGH AFTER THEM - Reggae 12inch vinyl record


ざっと追いかけてきましたが、デジタルの
ダンスホール・レゲエの時代のAdmiral
Baileyの勢いを感じさせるアルバムで内容
は悪くないと思います。

80年代後半はKing Jammyによるデジタル
のダンスホール・レゲエがジャマイカ中を
席巻した時代で、その勢いのあるサウンド
はそれまでのレゲエという音楽を一新させ
てしまった時代でもあったんですね。
このAdmiral Baileyもその熱狂を作った
アーティストのひとりだと思います。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Admiral Bailey (Reggae Sunsplash 1987)


Admiral Bailey backed by The Sagittarius Band (1989)



○アーティスト: Admiral Bailey
○アルバム: Born Champion
○レーベル: Live And Love
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1989

○Admiral Bailey「Born Champion」曲目
Side 1
1. Man And Woman
2. Don't Have Me Up
3. Winey Winey
4. Come Pon Top
5. Rock And Roll Chat
Side 2
1. Cater For Woman
2. Jump Up
3. Old Time Something
4. Hafi Ina It
5. Laugh After Them

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〇Admiral Bailey「Science Again」