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6月22日(月)にネットのタワー・
レコードで注文したCDを、近所のセブン
イレブンで購入しました。

●セブンイレブンで購入したCD
○The Chosen Few「I Love The Way You Love」

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The Chosen Fewはレゲエの中でもソウル色
を前面に押し出して、人気を博した
コーラス・グループです。
今回のアルバムは1975年にジャマイカ
ではTR Groovemaster、UKではTrojan
Recordsから「Everybody Plays The Fool」
というタイトルでリリースされた、彼らの
セカンド・アルバムです。
それが日本のRock A Shackaレーベルから
2020年に、今回のタイトル「I Love
The Way You Love」でリイシューされて
います。

この75年頃はBob Marleyなどのルーツ・
レゲエが人気を博していた時代で、こう
したソウルやファンクの影響を受けた音楽
はイマイチ注目されなかった模様です。
ただジャマイカ音楽の底流には常に
アメリカ音楽の影響があり、この
The Chosen FewやDerrick Harriottなどの
ソウル色を持った音楽は、ジャマイカで
一定の支持を受けていたんですね。

今回のアルバムには表題曲となった
Betty Wrightのカヴァー「I Love The Way
You Love」をはじめとして、Kool &
The Gang「Funky Stuff」のカヴァー
「Reggae Stuff」、The Momentsのヒット
曲のカヴァー「My Thing」、Smokey
Robinson & The Miraclesのヒット曲の
カヴァー「Tears Of A Clown」など、
曲目にもソウルの名曲が多く、
ジャマイカン・ソウルのアルバムと呼び
たくなるような内容のアルバムです。

The Chosen Few - I Love The Way You Love


The Chosen Few - reggae stuff ( funky stuff )


The Chosen Few - My Thing


The Chosen Few - Tears Of A Clown


こうしたソウルを愛する人達がジャマイカ
に居たという事も、今となってはとても
貴重な事なんですね。

この70年代にはソウルやファンクは
もちろんの事、ブルースやジャズ、
ロック、フォークなどが大衆から愛される
音楽として存在していました。
そしてレゲエはそうしたポピュラー・
ミュージックのニュー・カマーとして、
人気を博し始めたばかりだったんですね。
(パンクも70年代中頃に誕生したのでは
ないかと思います。)
当然レゲエ自体も他ジャンルの音楽から
多大に影響を受け、また他ジャンルにも
影響を及ぼして行く事になります。
こうしたThe Chosen Fewのようなソウル
色が強いグループがある事も、それはそれ
でとても面白い事なんですね。


このコロナ禍のアメリカでは検察官による
黒人のGeorge Floydさんの殺害に端を発し
たBLM(Black Lives Matter=黒人の命
も大事)運動が盛り上がっているようだ。

Black Lives Matterが意味するもの

ブラック・ライヴズ・マター - Wikipedia

この事件に関しては、ヨーロッパやこの
日本(大阪や東京)でもデモが行われた
ようだが、今のアメリカの黒人の現実は
日本に住む私達にはすぐには理解出来ない
側面もある。
ただ最近Newsweek日本版を毎週買っている
が、そこに書かれたこの事件の記事を読む
と、今のアメリカで暮らす黒人層のかなり
過酷な現実が解ります。

偽札を使った疑いで逮捕され、手錠を後ろ
手にかけられたGeorge Floydさんを一度
警察車両に乗せたのに、反対のドアから
あえて引きずり下ろし、地面に寝かせて膝
に全体重をかけて殺害したというのは明ら
かに非道な行為で、これに関しては弁解の
余地はありません。
この行為は明らかに悪意のある殺人で
あり、たとえ彼が20ドルの偽札を使った
としても、後ろ手に拘束され抵抗出来ない
彼を殺すという行為は、決して許される
ものではありません。

黒人の命はたったの20ドルなのか?と
いう訴えは、心を突き刺します。

こうした事がきっかけでデモや暴動に発展
したのが、今回のBLM運動です。
ただ私たち日本人には、このBLM運動が
イマイチピンと来ない側面もあります。
このBLM運動に絡んで暴動や略奪、放火
なども起きましたが、まだ暴動は過熱した
デモの参加者が起こした事として理解は
出来るが、これが略奪や放火となると必ず
しもこのデモに参加している人の行動とは
思えず、こうした行動をとるのはデモに
便乗した人間か、あるいはあえてデモの
印象を悪くする為に反対の立場の人間が
やっているものと思っていました。
ただそれだけでは無いらしいんですね。
黒人の記者の中には、日本人がアメリカの
黒人と同じ立場なら怒りによってこうした
略奪や放火を行うだろうと主張している人
も居るんですね。
それは何故なのか?私にはどうもイマイチ
理解出来ないところがあり、ずっと胸の奥
に引っかかるものがありました。

ただ先週号と今週号のNewsweek日本版など
を読むと、その疑問もだいぶ解るように
なって来ました。
「自由と平等」を謳うアメリカという国
ですが、その実情はダブル・スタンダード
で、対外的には「自由と平等」が無い国を
非難し「自由の国」を謳っているものの、
国内的にはあれこれそれまでの特権を盾に
白人優位な政策を執り、黒人や有色人種を
差別する「人種差別の国」なんだとか。
いまだに多くの白人は常に優位な立場に
あり、黒人や有色人種は就職するにも常に
不利な立場にあるんだとか。

まあトランプ大統領の今までの発言など
からそうした差別がいまだにあるんだなぁ
とは薄々感じていたものの、そこまで露骨
な差別が「自由」を謳うアメリカで今の
時代まで延々と続いていたとは…さすがに
思いませんでした。

実際にそうした差別の実態は数字にも
ハッキリと現れていて、今回のコロナ・
ウイルスでのアメリカの黒人の死者は白人
の2.5倍、警察官に殺される確率は白人
の2.5倍、黒人が刑務所に入る確率は
大学進学率より高いなど、かなり悲惨な
データがあるようです。
(いずれもNewsweek日本版に書かれていた
文章より)
またNewsweek日本版に載ったパックン
(お笑い芸人のパトリック・ハーラン氏)
の文章によると、ジョージア州の選挙制度
だとほぼ白人のみしか投票出来ない
White votes only(白人票のみ)の状態に
なっているんだとか。
そうした白人による黒人への露骨な差別が
今も行われているのが、このアメリカと
いう国の内情らしい。

このBLM運動のさ中も木に吊るされた
黒人の「不審死」が、少なくとも4件は
起きているようだ。
警察の調べでは「自殺」という事になって
いるらしいけれど、おそらくアメリカに
住む多くの人がそれを信じてはいないと
思われる。
黒人の女性シンガーのビリー・ホリデイ
(Billie Holiday)が歌った「奇妙な果実
(Strange Fruit)」と同じ現実が、今の
この時代にも起きている…。
その事実にはさすがに寒気を覚える。

Billie Holiday - "Strange Fruit" Live 1959 [Reelin' In The Years Archives]


ビリー・ホリデイ- 奇妙な果実とその背景(Strange Fruit)

そりゃあ怒りが頂点に達すれば、暴動にも
略奪にも放火にもなるよなぁと思わされる
ところもある。
まあそれが正しいとはけっして思わない
けれど。
むしろ「あなた方はいったい何をやって
いるんですか!」と止めたGeorge Floyd
さんの弟さんの言葉はとても勇気があり、
怒りを押し殺した感動的な言葉だったん
だなあとあらためて思いました。
そのせいか暴動もいく分は抑えられるよう
になったようだし…。

本当にこの1世紀ぐらいの間黒人の人達
は、真の平等を求めて戦い続けているんだ
なぁと改めて思いました。
このBLM運動が盛んになってから
マーチン・ルーサー・キング牧師の映像を
よく見るようになったけれど、アメリカの
歴史の中には他にもマルコムXなど、黒人
の自由のために戦った人はたくさんいるん
ですね。

こうしてレゲエについて調べていると、
アメリカの音楽の歴史も調べる事があり、
やはり黒人の自由のために戦ったシンガー
も数多く居ます。
例えばSam Cookeはあのフォーク歌手の
Bob Dylanに刺激され、「A Change Is
Gonna Come」という曲を作っています。
そしてこの曲で「それでも時代は変わるん
だ」と黒人が自由になる日を歌ったが為に
(おそらく白人に殺されたと思われる)
モーテルで「謎の死」を遂げています。

Sam Cooke - A Change Is Gonna Come (Official Lyric Video)


またMarvin Gayeはベトナム戦争に行った
弟の手紙から発想を得た、「一体どう
なっているんだ」と歌う反戦歌の
「What's Going On」という曲を作って
います。

Marvin Gaye - What's Going On (Official Video 2019)


それらの曲は今の時代に聴くと必ずしも
体制批判や白人批判というほどのものでも
ない部分がありますが、そうした言葉を
使って、彼らは世の中を少しでも変えよう
として来たんですね。

ここのところコロナ禍で家に籠っている事
が多かったのでけっこうMarvin Gayeの曲
などをよく聴いていましたが、今回の
BML運動などを知りなかなか変わらない
黒人の立場などが解って来ると、よりその
曲の歌詞の意味が胸に迫ってくるものが
ありました。

「一体どうなっているんだ?」という
「What's Going On」の歌詞の意味が今も
失われず、「奇妙な果実」が今も吊るされ
る…。
本当の「A Change Is Gonna Come」はいつ
訪れるのでしょうか?

音楽を使って訴えるという手段は、とても
平和的な手法です。
アメリカの歌手の中には、そうして黒人の
権利などを大衆に訴えて来た人がいっぱい
居るんですね。
そしてそういう人達は今も変わらず尊敬を
集めています。
必ずしもラヴ・ソングだけが歌では無いん
ですね。
言うべき時に言う、それはひとりの人間の
生き方としてもとても重要な事です。

今後このBLM運動がどのような形に
なって行くのか?
人間の生きる権利、人権の問題として注目
して行きたいと思います。


ではこの辺で。

Chronixx - Same Prayer ft. Kabaka Pyramid (Official Visual)


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