今回はShineheadのアルバム

shinehead_02a

「Sidewalk University」です。

Shinehead(本名:Edmund Carl Aiken)
は80年代半ばから90年代に活躍した、
レゲエとヒップホップを融合したラガ・
ヒップホップ・スタイルで人気を博した
ディージェイです。

UKの出身でニューヨークを拠点に、
R&Bやヒップ・ホップを融合した独特
のダンスホール・スタイルを確立した
シング・ジェイ・スタイルのディージェイ
で、その後のディージェイにも絶大な影響
を与えたディージェイとして知られていま
す。
Stingのヒット曲「Englishman In New
York」のカヴァー曲「Jamaican In New
York」などが有名です。

ネットのDiscogsによると、共演盤を含め
て8枚ぐらいのアルバムと、46枚ぐらい
のシングル盤を残しています。

Shinehead - Wikipedia

アーティスト特集 Shinehead (シャインヘッド)

今回のアルバムは1992年にUSの
ElektraからリリースされたShineheadの
通算4枚目のソロ・アルバムです。

大ヒットしたStingのカヴァー曲
「Jamaican In New York」や表題曲の
「Sidewalk University」、Stevie Wonder
のカヴァー曲「I Just Called To Say I
Love You」など、レゲエの枠に捉われ
ないShineheadのラップに近い、自由度の
高いシング・ジェイが楽しめるアルバムと
なっています。

手に入れたのはElektraからリリースされ
たCDの中古盤でした。

全14曲で収録時間は58分06秒。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

1. Try My Love
Produced by Dave Hall for Untouchables Entertainment
All Instruments played by Dave Hall
Background Vocals by Intoro: Jeffrey Sanders, Clinton Wike and Kenny Greene
Recorded at Marathon Recording
Engineered by David Kennedy

2. Jamaican In New York
Produced by Norman Cook
All Instruments played by Norman Cook
Recorded at Unique Recording Studios
Engineered by Simon Thornton
All scratches by Tyrone 'Cut Master Quick' Ffyfe

3. Rainbow
Produced by Norman Cook
All Instruments played by Norman Cook
Recorded at Unique Recording Studios
Engineered by Simon Thornton
All scratches by Tyrone 'Cut Master Quick' Ffyfe

4. Peace And Love
Produced by Norman Cook
All Instruments played by Norman Cook
Recorded at Unique Recording Studios
Engineered by Simon Thornton

5. Sidewalk University
Produced by Norman Cook
All Instruments played by Norman Cook
Recorded at Unique Recording Studios
Engineered by Simon Thornton
All scratches by Tyrone 'Cut Master Quick' Ffyfe

6. Should I
Produced by Bobby Konders for Massive Sounds Inc.
Remixed and additional production by Larry Robinson for Avatar
Background Vocals: Nadirah Ali and Debra Person
Keyboards: Eddie Miller
Bass and Guitar: Del Atkins
Recorded at Marathon Recording, The Rock House and Image Recording
Engineered by Eddie Sanchos, John Van Nest and Paul Arnold

7. I Can Make It Right
Produced by Dave Hall for Untouchables Entertainment
All Instruments played by Dave Hall
Background Vocals by Intoro: Jeffrey Sanders, Clinton Wike and Kenny Greene
Recorded at Marathon Recording
Engineered by David Kennedy

8. Let Em In
Produced by Norman Cook
Program by Norman Cook
Recorded at Unique Recording Studios
Engineered by Simon Thornton

9. Start An Avalanche
Produced by Norman Cook
All Instruments played by Norman Cook
Recorded at Unique Recording Studios
Engineered by Simon Thornton
All scratches by Tyrone 'Cut Master Quick' Ffyfe

10. The Pen
Produced by Bobby Digital and Claude Evans
with additional remix by Claude Evans
Recorded at Digital B Studio and Marathon Recording
Engineered by Bobby Digital and David Knnedy

11. I Just Called To Say I Love You
Produced by Claude Evans
Musicians:
Drum Machine: 'Clevie'
Keyboards: Lawrence Lewis
Bass: Val Douglas
Recorded at Ian London Studios
Engineered by Ken Wallace

12. The Race Of Life
Produced by Bobby Digital and Claude Evans
All Instruments played by Firehouse Crew
Recorded at Digital B Studio and Penthouse Studios, Jamaica, West-Indies
Engineered by Bobby Digital

13. Trouble
Produced by Bobby Konders for Massive Sounds Inc.
All Instruments played by Bobby Konders and JoeyMoskowitze
Recorded at D+D Recordings
Engineered by Eddie Sanchos

14. Friendly Advice
Produced by Norman Cook
All Instruments played by Norman Cook
Recorded at Unique Recording Studios
Engineered by Simon Thornton
All scratches by Tyrone 'Cut Master Quick' Ffyfe

Art Direction: Tom Bouman
Design: Tom Bouman, Ron Jaramillo
Photography: Mark Seliger

となっています。

長いので詳細は省きますが、多くの曲を
Norman Cookがプロデュースしたアルバム
で、デジタルでリズミカルなサウンドを
バックに、Shineheadのラップに近い軽快
なトースティングが楽しめるアルバムと
なっています。

アート・ディレクションはTom Boumanで、
デザインはTom BoumanとRon Jaramillo、
写真はMark Seligerとなっています。

shinehead_03a
裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、Shinehead
らしいラップに近い軽快なトースティング
はとてもポピュラリティがあり、華やかで
聴き心地の良いアルバムとなっています。

いつもレゲエ・ミュージックばかり聴いて
いる身からすると、このShineheadの
トースティングは、ほとんどラップにしか
聴こえないんですね(笑)。
そのあたりはニューヨークで活躍した、
彼らしいスタイルだったのかもしれま
せん。
ただ普段レゲエばかり聴いている者から
すると、どこをどう褒めたら良いのか?
ちょっと戸惑ってしまうのも事実です。

もともとラップ(ヒップ・ホップ)は
ジャマイカのディージェイ・スタイルが、
アメリカに渡って発展した音楽だと言われ
ています。

ラップ - Wikipedia

ヒップホップ・ミュージック - Wikipedia

そのラップのスタイルが再びジャマイカに
持ち込まれ今度はレゲエのディージェイ・
スタイルに影響を与えているのは、とても
面白いところです。
そうしたラップ・スタイルをもっとも早く
取り入れたディージェイが、この
Shineheadだったんですね。
彼はその後のShaggyやShabba Ranksなどの
ディージェイに、影響を与えたディー
ジェイとして知られています。

こうしたディージェイへのラップ・
スタイルの影響はその後も残り続け、近年
ではKabaka PyramidやProtojeなどの
ディージェイも、ラップ・スタイルの
トースティングを採用しているんですね。
ちなみにラップ・スタイル自体もかなり
変化しているので、当時のラップ・
スタイルと今のラップ・スタイルはかなり
違います。
私はレゲエばかり聴いているので、初めは
Kabaka PyramidやProtojeのトースティング
が、ラップのスタイルを取り入れたものだ
とは気が付かなかったほどです(笑)。

話を戻しますが、Shineheadのラップ・
スタイルは普段レゲエばかり聴いている
人間からすると「レゲエ感」はちょっと
薄いものの、かなりポピュラリティがあり
普通にポピュラーのアルバムとして聴いて
も楽しめる内容のアルバムとなってい
ます。

このアルバムでは特に選曲の良さが
際立っていて、大ヒットしたStingの
「Englishman In New York」のカヴァー
曲「Jamaican In New York」や、
Dennis Brownのヒット曲のカヴァー
「Should I」、レゲエではお馴染みの
「Taxi」リディムの「Start An
Avalanche」、Paul McCartneyのカヴァー
曲「Let 'Em In」、Stevie Wonderの
カヴァー曲「I Just Called To Say I
Love You」など、随所に耳馴染みの良い
ポピュラリティのある曲を挟んだ構成で、
それがこのアルバムの聴き易さになって
います。

1曲目は「Try My Love」です。
スローなキーボードのメロディに、滑らか
なShineheadのラップ・スタイルのフロー
が冴える曲です。

Shinehead - Try My Love (1992)


2曲目は「Jamaican In New York」です。
Stingのヒット曲「Englishman In New
York」のカヴァー曲です。
大ヒットした曲のようで、彼の代表曲の
ひとつです。
リズミカルなデジタルなドラミングに、
重いベース音とキーボードのメロディ、
伸びやかなほとんど歌っているShinehead
のシング・ジェイがすごく魅力的な曲
です。

Shinehead-Jamaican in new york


この「Englishman In New York」という
原曲は、異国で暮らす人の心情を歌った曲
で、それがレゲエ・アーティストにも共感
を呼ぶのか、あのアフリカン・レゲエの
Tiken Jah Fakolyも「Africain À Paris」
というカヴァー曲を歌っています。

Tiken Jah Fakoly - Africain à Paris


3曲目は「Rainbow」です。
リズミカルなドラミングに、弾むような
キーボードとフルートのメロディ、合いの
手に乗せたShineheadの疾走感のある
フローがイイ感じ。

Shinehead - Rainbow


4曲目は「Peace And Love」です。
ギターとキーボードのちょっとトロピカル
なメロディに、デジタル感のある
ドラミング、Shineheadの立て板に水の
フローがイイ感じ。

Shinehead - 04 Peace and Love


5曲目は表題曲の「Sidewalk University」
です。
ベース音のキーボードに乗せたラップ感の
あるメロディに、滑らかなShineheadの
フローがとても魅力的。

Shinehead Sidewalk University (Audio)


6曲目は「Should I」です。
名シンガーDennis Brownが歌った事で知ら
れる曲です。
ピアノとデジタルなキーボードに、感情を
乗せたShineheadのヴォーカルがとても
素晴らしい曲です。

Shinehead - Should I


7曲目は「I Can Make It Right」です。
デジタルなキーボードにストリングス、
女性コーラスのソウルフルなメロディに、
滑らかなShineheadのフローが冴える曲
です。

Shinehead - I Can Make It Right


8曲目は「Let 'Em In」です。
Paul McCartneyのWings時代の曲のよう
です。
デジタルなドラミングに、ベース音の
キーボードのスローなメロディ、伸びやか
な歌声にShineheadの歯切れの良いトース
ティングがイイ感じ。

ShineHead - Let 'em In (1993)


9曲目は「Start An Avalanche」です。
リディムは「Taxi」リディムとして知ら
れているリディムで、オリジナルは
Little Royの「Prophecy」です。
ユッタリとしたデジタルのドラミングに、
ベースとキーボードのメロディ、伸びやか
で明るいShineheadのフローがイイ感じ。

Shinehead - Start An Avalanche


リズム特集 Taxi (タクシー)

10曲目は「The Pen」です。
楽し気なキーボードとベースのメロディ
に、ノリの良いShineheadのフローが
イイ感じ。

Shinehead - The Pen


11曲目は「I Just Called To Say I
Love You」です。
ご存知Stevie Wonderの名曲のカヴァー
です。
電話音のエフェクトから、電話をとる女性
の声、漂うようなキーボードに、伸びやか
なShineheadのヴォーカルがすごく
スムーズでイイ感じ。

I Just Called to Say I Love You


12曲目は「The Race Of Life」です。
デジタルなドラミングに、キーボードの
メロディ、性急なShineheadのトース
ティング。

13曲目は「Trouble」です。
デジタルなドラミングにベースとキー
ボード、ギター、サックスのメロディ、
突っ走るようなShineheadのフローが
面白い曲です。

Shinehead - Trouble


14曲目は「Friendly Advice」です。
リディムはThe Wailersの「Get Up
Stand Up」です。
重いベース音とスクラッチ、流れるように
滑らかなShineheadのフローがキマって
います。

Shinehead - 14 Friendly Advice


ざっと追いかけて来ましたが、一番勢いの
あった時代のShineheadのフローが楽しめ
るアルバムで、ポピュラリティもあり、
内容は悪くありません。
あえて言えばかなりヒップホップ寄りの
アプローチは、多少好き嫌いが解れるかも
しれません。
ただそうした多様な個性が、レゲエという
音楽をここまで成長させた原動力であった
事も事実です。

機会があればぜひ聴いてみてください。

SHINEHEAD - Jamaican in New York live


Shinehead



○アーティスト: Shinehead
○アルバム: Sidewalk University
○レーベル: Elektra
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1992

○Shinehead「Sidewalk University」曲目
1. Try My Love
2. Jamaican In New York
3. Rainbow
4. Peace And Love
5. Sidewalk University
6. Should I
7. I Can Make It Right
8. Let 'Em In
9. Start An Avalanche
10. The Pen
11. I Just Called To Say I Love You
12. The Race Of Life
13. Trouble
14. Friendly Advice

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