今回はI-Octaneのアルバム

i_octane_06a

「Love & Life」です。

I-Octane(本名:Byiome Muir)は
200年代の半ば頃から活躍する
ジャマイカのレゲエ・シンガーです。
デビュー当時はそのコンシャスな歌詞から
「ネクスト・シズラ」と呼ばれた事もある
彼ですが、徐々にその歌の世界を拡げ、
ヒットしたラヴ・ソングの
「L.O.V.E. Y.O.U.」や、ダンスホール系
のBounty Killerの共演など、硬軟を使い
分けるジャマイカを代表するシンガーへと
成長しています。

I-Octane - L.O.V.E.Y.O.U. [Official Music Video] HD


ネットのDiscogsによると、3枚ぐらいの
アルバムと、43枚ぐらいのシングル盤を
リリースしています。
(日本でリリースされたアルバム「Thank
You Father」を含むと、4枚のアルバム
をリリースしている事になります。)

I-Octane - Wikipedia

今回のアルバムは2018年にUSの
Conquer The Globeからリリースされた
I-Octaneのサード・アルバムです。
(日本限定販売の「Thank You Father」
を含めると、4枚目のアルバムという事に
なります。)

プロデュースはByiome Muir(I-Octane
の本名)で、J BoogやDemarco、Shaggy、
Romain Virgoなど、多くのゲストを招いて
作成されたアルバムで、ルーツとかダンス
ホールとかの枠を超えた現行のジャマイカ
のレゲエ・サウンドの魅力に溢れた、
素晴らしい内容のアルバムに仕上がって
います。

手に入れたのはConquer The Globeから
リリースされたCD(新盤)でした。

全19曲で収録時間は66分09秒。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Writers: Byiome Muir, Jerry 'J Boog' Afemate, Valntine 'Ginjah' Fraser,
Alex Bagwandeen, Matthew 'Esco' Thompson, Yanique Barrett, Romain Virgo,
Bobby Womack, Patrick Moten, Sanda Sully, Antonio 'Jus D' Johnson,
Orville 'Shaggy' Burrell, Siasha-gay 'BlingBalang' Roache, Paul Parris

Producers: Byiome 'I-Octane' Muir, Ricardo 'Redboom' Reid, Jermaine 'J August' Reid,
Matthew 'Esco' Thompson, Kheil Harrison, Sean 'Seanizzle' Reid, Evan Andre Jackson,
Lloyd James (Jr), Andre Dennis, Sheldon 'Kaine' Hall, Antonio 'Jus D' Johnson,
Lee Miller, Linton White, Ackeem Lumley, Michael Brissett, Ainsworth 'BiggA' Higgins,
Sean 'Young Pow' Diedrick

Musicians: Minto Piere, Jheneal 'Jay Crazie' Witter, Jermain 'J August' Reid,
Antonio 'Jus D' Johnson, Kheil Harrison, Lee Miller, Sheldon 'Kaine' Hall,
Lloyd James (Jr), Andre Dennis, Sean Reid, Gizmo, Dean Frazer, Collin 'Demarco' Edwards,
Ricardo 'Redboom' Reid, O.J.

Supporting Vocalist: Sherieta Lewis, Kerry-ann Brown, Stephanie Wallace

Artist Featured: Orville 'Shaggy' Burrell, Jerry 'J Boog' Afemate, Romain Virgo,
Yanique 'Cuvry Diva' Barrett, Valentine 'Ginjah' Fraser, Collin 'Demarco' Edwards

Album Mixed by: Chris Dood
Album Mastered by: Mike Fuller
Album Recorded at: Conquer The Globe Productions Studio and Star Struck Recording Studio
Executive-Producer: Byiome Muir

となっています。

長くなるので詳細は省きますが、多くの
プロデューサーやアーティストが参加した
アルバムのようです。
エグゼクティブ・プロデューサーとして
Byiome Muir(I-Octane本人)の名前が
記載されています。

残念ながらアルバムのジャケット・
デザイン等の記載は見つかりませんでし
た。
ジャケットは3つ折りの紙ジャケットの
仕様になっていました。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、現行の
ジャマイカのレゲエ・サウンドが良い感じ
に盛り込まれたアルバムで、内容はとても
良いと思います。

このI-Octaneですが、デビューしたての頃
はかなりラスタ色の強いシンガーでした
が、徐々にそのアプローチの仕方も変わっ
て来て、「L.O.V.E. Y.O.U.」のような
ソフトなラヴ・ソングから、ダンスホール
のバッドマン・ディージェイBounty Killer
との共演、ダンスホールらしいギャル・
チューンまで歌いこなす、幅広い歌唱の
シンガーへと変貌しているんですね。

I-OCTANE FT BOUNTY KILLER- BADMIND A PREE (official video)


I Octane - Gyal Ting [Official Video 2015]


80年代以降のレゲエはコンシャス
(真面目)なルーツ・レゲエと、何でも
ありでスラックネス(下ネタ)などが主流
のダンスホール・レゲエの2つの流れが
主役を争いながら共存していましたが、
2010年代頃からそうした2つの流れも
徐々に変わり始めています。
コンシャス系のシンガーでもダンスホール
のシンガーと享年したり、ギャル・
チュ-ンを歌ったり、逆にダンスホール系
のシンガーがコンシャスな歌を歌ったり
と、多様化して来ているんですね。
それはルーツとかダンスホールという
区分けが、徐々に意味を持たなくなって
来ている事だとも言えます。
その傾向は特に2010年代後半から顕著
に表れ始めているように思います。

そうしたなんでも歌いこなせるオール
マイティなシンガーとしては、Jah Cureや
Gyptianなどを挙げる事が出来ます。
彼等は元々はコンシャスなシンガーと見ら
れていましたが、ラヴ・ソングなど何でも
歌いこなせる幅広い歌唱で人気を博して
いるんですね。
このI-Octaneもそうしたオールマイティ系
のシンガーと言えるのではないでしょう
か。

今回のアルバムはそうしたI-Octaneの持つ
多面性がよく見えるアルバムで、
コンシャスで明るいGinjahとの共演曲
「One Chance」から、ダンサブルなDemarco
との共演曲「Love To See You Dance」、
女性の裏切りを描いたような意味深な
ギャル・チューンYaniqueとの共演曲
「Unfair Games」、まるでEDM(エレク
トリック・ダンス・ミュージック)のよう
なShaggyとの共演曲「I Don't Wanna」
など、ヴァラエティに富んだ曲が収められ
ており、I-Octaneの幅広い音楽性を感じ
させるアルバムに仕上がっています。

1曲目は「Up To We」です。
悲し気なピアノ時^ボードのメロディに、
女性コーラスに乗せたI-Octaneの感情を
乗せた語りかけるようなヴォーカルがイイ
感じ。

I Octane Up To We Lyric Video


2曲目はJ Boogとの共演曲「Pretty Loud」
です。
ハープのような弦楽器とキーボードの
スローなメロディに、I-Octaneの伸びやか
なヴォーカルと、J Boogのよく通る
ヴォーカルの絡みがイイ感じ。

I-Octane - Pretty Loud [Feat. J. Boog] (Official Audio)


J Boogはハワイ出身のレゲエ・シンガー
です。

3曲目は「Let Me Love You」です。
ギターとキーボードのメロディに、ソフト
で力強いI-Octaneのヴォーカルがグッと
来るラヴ・ソングです。

I-Octane - Let Me Love You


4曲目はDemarcoとの共演曲「Love To
See You Dance」です。
デジタルなキーボードを中心としたダンサ
ブルなメロディに、イイ感じなI-Octaneの
ヴォーカルと、よく通るDemarcoの
ヴォーカルとの絡みがイイ感じ。

I-Octane, Demarco - Love To See You Dance (Official Audio)


5曲目は「Passionate Love」です。
リリカルなキーボードのスローなメロディ
に、感情を乗せたI-Octaneの高音を活かし
たヴォーカルが魅力的なラヴ・ソング。

Passionate Love


6曲目は「Nothing In Common」です。
伸びやかなサックスとギターを中心とした
メロディに、女性コーラスに乗せた
I-Octaneの明るいヴォーカルが魅力的。

I Octane - Nothing In Common (Lyric Video)


サックスはDean Frazerでしょうか?

7曲目はYanique (Di Curvy Diva)との
共演曲「Unfair Games」です。
キーボードのリリカルなメロディに、
優しいI-Octaneのヴォーカルと、伸びやか
なYaniqueのヴォーカルとの絡みが面白い
曲です。

Yanique Curvy Diva, I-Octane - Unfair Games (Official Video)


ヴィデオを見ると、女性の恋愛での裏切り
を描いたような内容です。
注目はやはりデュエットしているYanique
で、映像で見ると競輪選手のように太い
太ももとお尻の女性なんですね。
こうしたレゲエのヴィデオを見ていると、
このようにお尻の大きい女性がよく登場
します。
ジャマイカの人は日本人より、こうした
お尻の大きい女性が好きなんです
ね(笑)。

8曲目はRomain Virgoとの共演曲
「If You Think You're Lonely Now」
です。
生ギターとキーボードを中心とした
リリカルなメロディに、語るような
I-Octaneのソフトなヴォーカルに、伸び
やかなRomain Virgoのヴォーカルがイイ
感じ。

I Octane Ft Romain Virgo - Lonely (Lyric Video)


Romain VirgoはTVのソング・コンテスト
で優勝した、実力派の若手シンガーです。
(しかも男前。)

9曲目は「Heart Breaker」です。
リズミカルなデジタルなキーボードの
メロディに、ノリの良いI-Octaneの
ヴォーカルがイイ感じ。

Heart Breaker


10曲目はShaggyとの共演曲「I Don't
Wanna」です。
デジタルなキーボードのダンサブルな
メロディに、I-Octaneのソフトな
ヴォーカルに、Shaggyの男臭いトース
ティングの組み合わせがイイ感じ。

I Octane Ft Shaggy - I Dont Wanna Know (Lyric Video)


Shaggyは白人の有名なレゲエ・ディー
ジェイです。

かなりEDM(エレクトリック・
ダンス・ミュージック)を感じさせる曲
です。

11曲目は「Girl's Dem Into We」です。
デジタルなキーボードのドラマチックな
メロディに、I-Octaneのソフトで滑らか
なヴォーカル。

I Octane - Girls dem Into We (Lyric Video)


12曲目は「Time Line」です。
リズミカルなデジタルのキーボードの
メロディに、I-Octaneらしい滑らかな
ヴォーカルが冴える曲です。

I-Octane - Time Line (Official Audio)


13曲目は「Private Policy」です。
リズミカルなデジタルなドラミングに、
キーボードと生ギターのメロディ、
コロコロと弾むようなI-Octaneの
ヴォーカルが印象的。

Private Policy


14曲目は「Sexiness」です。
デジタルなキーボードを中心とした
メロディに、伸びやかで感情を乗せた
I-Octaneのヴォーカルがイイ感じ。

15曲目は「When You're In Love」
です。
生ギターとキーボードの少し悲し気な
メロディに、女性コーラスに乗せた、
I-Octaneの表情豊かなヴォーカルがイイ
感じ。

When You're in Love


16曲目は「Success (T.I.M.E)」です。
キーボードのメロディに、滑らかに歌う
I-Octaneのヴォーカル。

17曲目は表題曲ともいえる「Love Life」
です。
デジタルなドラミングにキーボードの
メロディ、滑らかなI-Octaneのヴォーカル
が魅力的。

ここまでがオリジナルで、残りの2曲は
ボーナス・トラックとなっています。

18曲目はGinjahとの共演曲
「One Chance」です。
リリカルなピアノのメロディに、伸びやか
なGinjahのヴォーカル、滑らかに語るよう
なI-Octaneのヴォーカルが魅力的なコンビ
ネーション曲です。

I-Octane feat. Ginjah - One Chance [Official Video 2017]


17年ぐらいの曲ですが、いつ聴いても
人々に希望を与えるような名曲です。
ネットのDiscogsによると、Ginjahは
シングル盤を51枚ぐらいリリースして
いるラスタ・シンガーのようです。

19曲目は「Weh Di Fire Gone」です。
デジタルなキーボードに、女性コーラス、
シッカリと歌うI-Octaneの歯切れの良い
ヴォーカル。

I-Octane - Weh Di Fire Gone


ヴィデオを見ると、こちらはかなり
シリアスな楽曲のようです。

I-Octane Weh Di Fire Gone [Behind The Scenes]


↑は「Weh Di Fire Gone」のメイキング
映像です。

ざっと追いかけて来ましたが、今回の
アルバムで見せるI-Octaneの顔はどちらか
というとダンスホール・シンガーに近く、
ラヴ・ソングを多く収録した内容になって
います。
ただダンスホールからEDMまで器用に
歌いこなすI-Octaneのヴォーカルはなか
なか魅力的で、ずっと聴いていても飽き
ない好内容のアルバムに仕上がっていま
す。

こうしたダンスホールよりのアプローチも
出来るI-Octaneですが、最近の作品
「Hate Friend Killa」や、それを発展
させた「Friend Killa」では「友達殺し」
という深刻なテーマを扱っており、ラスタ
のシンガーとしてのシリアスな一面も見せ
ています。

I-Octane - Hate Friend Killa (Official Audio)


I-Octane - Friend Killa (Official Video)


シンガーとしてのI-Octaneの歩みは、まだ
まだ止まりそうもありません。
彼の今後にはこれからも注目です。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: I-Octane
○アルバム: Love & Life
○レーベル: Conquer The Globe
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 2018

○I-Octane「Love & Life」曲目
1. Up To We
2. Pretty Loud - feat. J Boog
3. Let Me Love You
4. Love To See You Dance - feat. Demarco
5. Passionate Love
6. Nothing In Common
7. Unfair Games - feat. Yanique (Di Curvy Diva)
8. If You Think You're Lonely Now - feat. Romain Virgo
9. Heart Breaker
10. I Don't Wanna - feat. Shaggy
11. Girl's Dem Into We
12. Time Line
13. Private Policy
14. Sexiness
15. When You're In Love
16. Success (T.I.M.E)
17. Love Life
(Bonus Tracks)
18. One Chance - feat. Ginjah
19. Weh Di Fire Gone

●今までアップしたI-Octane関連の記事
〇I-Octane「My Journey」