2020_04_07_01a


2015年の8月の終わり頃にこのブログ
を書き始めたのですが、ついにアルバム評
の数が1200まで書けました。
まあ初めの頃は前に書いていたAmebaの
アルバム評を書き直したようなものだった
ので、そのあたりはもう一度書き直したい
ものがたくさんあります(笑)。
ただそれでもよくこれだけ書けたなぁと、
少しは自分を誉めたい気持ちもあります。
やはりそれより凄いと思う事は、これだけ
書いてもまだ50年以上あるレゲエの歴史
の中で、取り上げたアルバムは重要なもの
だけでもまだまだ半分に満たないという事
です。
書き始めた当時はせいぜい千もアルバム評
を書けば、重要なアルバムはすべて取り
上げられるだろうと思っていました。
ただ書き始めて何年か経って、「これは
自分ひとりの力では絶対無理だ…。」と
いう事に気付かされました。
それほどレゲエの世界には、膨大な数の
重要なアルバムがあるんですね。
まあ長い年月をかけて大勢の人が築いて
来た道なので、当然と言えば当然なの
かもしれませんが…。

もともとこうしたアルバム評を書き始めた
時の自分のコンセプト(観点・考え方)
は、「アルバムに序列を付けない」という
事でした。
基本的に私は人のアルバム評は読まない
人間なんですが、だいたいアルバム評を
書いている人って「〇〇のアルバム・
ベスト10」とか、序列を付けたり良い
悪いの順序を付けたりする人が多い印象が
あったんですね。
でもその序列って本当に意味のある序列
なんでしょうか?
単にその人の主観の入った、ある意味
「いい加減」なものなんじゃないの?と
いう疑問がずっと私の中にはあったんです
ね。
だいたいアルバム自体もミニ・アルバムも
あれば2枚組の長いアルバムもある。
単純に考えれば長い方が満足度も高くて、
評価の上では有利かもしれない。
ただ長ければ良いというものでもないし、
基準は一律では無いんですね。
また例えばひとつのレゲエという音楽でも
50年の歴史となれば、生演奏がデジタル
になったりと時代によって音楽は変わって
行くし、基準を一律に決め難いところが
ある。
そういうことをすべて無視して、やれ
ベスト10だとかいうのは果たして正しい
評価なのか、ちょっと疑問に思っていまし
た。

だから始めた当初は聴いたアルバム全て
を、序列を付けずに書いて行こうかと
思っていました。
またそうしたコンセプトから、「名盤」と
いう安易な言葉は絶対に使わないという事
でスタートしました。
(「名曲」は簡単に曲を説明する為に、
けっこうたくさん使っています。笑)
ただそうして始めたブログでしたが、書い
たようにレゲエの50年の歴史はけっこう
長く大変で、このままでいけば歴史的に
重要なアルバムの多くが、書かないままで
終わってしまいそうだという事に気が付き
ました。
そこで今はなるべく重要そうなアルバム
(少なくと自分にとって…笑)を中心に、
アルバム評を書くようにしています。
まあそれでもどれだけのアルバムの記録
が、残せるかは解りませんが…。

また書き始めた当初は自分にとって好きな
レゲエが、70年代と80年代のレゲエ
だったので、そのあたりを中心に書いて
行くつもりでいました。
個人的には80年代の生演奏からデジタル
に変わるあたりのサウンドまではとても
面白かったのですが、90年代以降の
デジタルに変わって落ち着いて以降の
サウンドには、あまり面白みを感じていな
かったんですね。
個人的にはそうした90年代以降の
レゲエ・サウンドが、自分自身の大きな
課題でした。

そんなふうに思っていた時に、「それなら
最近のレゲエはどうなのかな?」と思って
聴いてみたところ、これがけっこう面白
かったんですね(笑)。
2010年以降はEDMのMajor Lazerの
参入や、ラスタ・リヴァイヴァル・ムーヴ
メントの動きなどもあり、けっこう聴き
易く面白かったんですね。
特にラスタ・リヴァイヴァル・ムーヴ
メントのアーティストは、あのBob Marley
の登場した時代を思い出させるような、
新しい息吹を感じました。
CronixxやJah9、Jesse Royal、Kabaka
Pyramid、Hempress Sativa、Samory Iと
いったアーティストの登場は、とても鮮烈
でレゲエの未来を感じました。
今ではこれらのアーティストのアルバムが
リリースされるのが、楽しみで仕方ありま
せん。

そうした事をきっかけに、それまでは
ちょっと苦手に感じていた90年代以降の
アーティストも、徐々に理解出来るように
なりつつあります。
まあまだこのあたりのアーティストに関し
ては、ちゃんとした文章が書けているか?
多少不安には感じますが…(笑)。

という事で、とりあえずはスカやロック
ステディから現代のアーティストまで書い
ているこのブログですが、やはりその中心
は70年代から80年代のアーティストと
いう事になりそうです。
実際に追いかけてみるとレゲエの世界は
ものすごく底が深く、とてもひとりの力
では追いかけ切れないんですね。
今後EDMのMajor Lazerや、80年代の
ネオ・スカのThe SpecialsやMadnessなど
のアーティストについても少し書いて
みようかと思っていますが、おそらく
ジャパニーズ・レゲエやニュー・ルーツ系
のアーティストについてはあまり書く事は
無いと思います。
理由は単純に自分があまり詳しくないから
なんですね。
特にジャパニーズ・レゲエなどは、私より
他にもっと詳しいガチの人が居ると思うの
で、その方におまかせします。
ジャパニーズ・レゲエは今までそれほど
一生懸命に集めて来なかったので、これ
からどんなに頑張って集めても手に入ら
ないアルバムが山ほどありそうだし、知識
でもガチの人には到底及びそうにないん
ですね(笑)。

このブログを書いて良かったと思う事は、
アルバムを作成年ごとに分類した事です。
販売サイトや他のブログではアルバムを
アーティストごとや、ルーツやダンス
ホール、ラヴァーズといった「種類」ごと
で分類することが多いんですね。
ただそういう別け方だと、そのアルバム
が作られた作成年という事がすごく曖昧に
なって行くんですね。
そういう別け方だと録音や楽器の進化など
がすごく曖昧にしか理解されない。
多くの人がそうした技術の進化を、すごく
感覚的ににしか捉えていない。
その事がすごく問題だと考えるように
なって行きました。
そこで採用したのが、作成年による別け方
でした。
この別け方をすると、どのアルバムとどの
アルバムがどの年に作られたのか?解り
易いんですね。
まあその為には多くのアルバムを登録する
必要がありますが、どのアルバムがどの
時代に作られているか?どういう違う
サウンドが作られているか?その音楽の質
を知るには、けっこう良い方法だと思い
ました。

私ごときがこういう事を言うのはおこがま
しいかもしれませんが、その音楽がどう
いう音楽なのか?は、感覚的にではなく、
なるべく分析的に捉えるのが正しいように
思います。
あくまで私見ですが、今に至るまでの日本
の音楽評は、かなり感覚的でそのサウンド
がどうして作られたのか?あまり分析され
ていない印象があります。
その音楽がどう進化(変化)して来たの
か?その音楽を分析してみないと、本当の
音楽の面白さに辿り着けないのではないで
しょうか。
正直私は音楽の知識があまり無いので、
そのあたりの事がうまくかけていない気が
して、いつももどかしい思いをしていま
す。

とりあえずこれからも出来る限りは
アルバム評を書き続けて行くつもりです。
ただ今は新型コロナ・ウイルスが流行して
いる時期ですし、いつ何時何が起こるか
解らない…。
去年の秋に手術した鼻から大量出血して
緊急入院した事がありましたが、ちょっと
した事で人の命はどうなるか解らない、
儚いものだという事を感じました。
「一寸先は闇」と言った力士の人が居まし
たが、今回のウイルスも自分がならない、
死なないという保証はありません。
まあなったらなったで仕方が無い事です
が、「一寸先は闇」を肝に銘じ、自分の
人生を精一杯に生きて行くしかありま
せん。
出来る限りはこれからも文章を書き続けて
行こうと思います。

拙文ですが、これからもよろしくお願い
します。