今回はMortimerのミニ・アルバム

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「Fight The Fight」です。

Mortimer(本名:Mortimer McPherson)は
2010年代の半ば頃から活躍し始めた
ファルセットな歌唱が特徴的なシンガー
で、YouTubeにアップした「Careful」と
いう楽曲や、Protojeのファースト・
アルバム「Ancient Future」に収められ
た「Protection」などの楽曲で知られる
シンガーです。

ネットのDiscogsの彼の履歴を見ると、
2016年に「Ganja Train / This
Feeling」、2017年に「Nice Up Di
Scene」というシングル盤をリリースして
おり、今回のミニ・アルバム「Fight
The Fight」もEP盤という扱いになって
います。

Discogsの履歴で見る限りは、まだ
シングル盤を3枚ぐらいリリースしている
シンガーという事になりそうです。

今回のアルバムは2020年にUSの
Easy Star Recordsからリリースされた
Mortimerの全6曲入りのミニ・アルバム
(EP盤扱い)です。

プロデュースはWinta Jamesで、YouTubeに
アップされた「Careful」や「Lightning」、
表題曲の「Fight The Fight」などが収め
られたアルバムで、彼らしいファルセット
なヴォーカルに乗せた、ルーツ・レゲエ
らしいコンシャス(真面目)なリリックが
楽しめるアルバムとなっています。

手に入れたのはEasy Star Recordsから
リリースされたCD(新盤、日本流通
仕様)でした。
付いていた帯には次のように書かれていま
した。

「プロトジェイのアルバムにも参加して
いたジャマイカのアーティスト、
モーティマーによるデビュー・EP
『ファイト・ザファイト』が、イージー・
スター・レコードよりリリース!」
(表面の記述)

「Mortimerはジャマイカ・キングストンで
生まれ、ホワイトホールの農村地区で育っ
たアーティストだ。Bob Marley、Jacob
Miller、Donny Hathaway、Stephen Marley、
John Legendといったヒットメーカーから
影響を受け、伝統的なレゲエと現代の
ジャマイカ・ミュージックを自身の若々し
さと共に融合させたスタイルが人気。これ
までに『Warning』(2015)、『Ganja
Train』(2016)、『This Feeling』
(2017)を発表しており、最近では
レゲエ・リヴァイバルの筆頭者である
Protojeのアルバム『Matter of Time』に
参加するなど活躍の場を広げている。本作
『Fight The Fight』は、そんな彼の
デビュー・EPとなり、Easy Star
Recordsからリリースされる。リード
トラックの『Careful』は、自身の家族や
友人との間にある信頼や裏切りをテーマに
した楽曲で、重いドラムとベース、歪んだ
ギターの上に彼の刺激的な歌詞が載った
ダークな雰囲気に仕上がっている。」
(裏面の記述)

全6曲で収録時間は25分36秒。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

All Songs Written by: M. McPherson & P. James with O. Rodigan and L. Savory
Produced by: Winta James with Cadenza and Lamont 'Monty' Savory
Publishers: Jack Russell Music LTD / Copyright Control
Universal Music Publishing / Greensleeves Music Publishing
Guitar: Ian 'Beezy' Coleman (1,2,5), Robert 'Dubwise' Brownie (1), Randy Gordon (2,3,5), Lamont 'Monty' Savory (4,6)
Steel Guitar: Kurt Ozan (2)
Acoustic Guitar: Lamont 'Monty' Savory (3)
Bass: Devon Bradshaw (1,2), Glen Browne (3,4), Christpher Meredith (5), Donald 'Danny' Dennis (6)
Drums: Wayne 'C-Sharp' Clarke (2,4), Wilburn 'Squidley' Cole (3,5)
Keys: Winta James (3,4,5), Llamar'Riff Raff' Brown (3)
Trombone: Henry 'Matic' Tenyue (1,2,4,5)
Trumpet: Patric Anthony Tenyue (1), Ife Ogunjobi (2), Robin Hopcraft (4,5)
Tenor Saxophone: Ray Carless (1,2), Gabriele Pribetti (4,5)
Organ: Winta James (2,5), Llamar'Riff Raff' Brown (4)
Clavinet: Llamar'Riff Raff' Brown (4)
Percussion: Denver Smith (2,5), Hector Lewis (3,4)
Background Vocals: Sherita Lewis (2,3,4,5), Tamieka Moncrieffe
All Other Instruments: Winta James & Mortimer
Recorded by: Michael 'Boxxy' Howell & Winta James at Tuff Gong Studios, Kingston, Jamaica (1,6),
Gregory Morris, Michael 'Boxxy' Howell & Winta James at Tuff Gong Studios, Kingston, Jamaica (2,3,4,5),
Fatta at Anchor Recording Studio, Kingston, Jamaica (3),
Gregory Morris at Tad's Recording Studio, Kingston, Jamaica (6),
Horns Recorded by Jaime 'Jamez' Zugasti at BBMC Recording Studio, London, UK (2,3,5)
Mixed by: Niko Marzouca and Robert Marks at Niko's House, Deerfield Beach, Florida (1,3,6)
James 'Bonzai' Caruso (2,4), Gregory Morris at Tad's Recording Studio, Kingston, Jamaica (5)
Mastered by: Chris Athens at Chris Athens Masters, Austin, TX
Executive Producer: Winta James
Project Manager: Claire Osman
Photography: Michael Moodie
Design & Layout: CR38OR
Management: Overstand Entertainment

となっています。

長いので詳細は省略しますが、名前の後に
ある括弧の数字はそのアーティストが参加
した曲の曲番です。
例えばギターで「Ian 'Beezy' Coleman
(1,2,5)」とありますが、Ian 'Beezy'
Colemanは1曲目と2曲目、5曲目に参加
した事を表しています。

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裏ジャケ

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中ジャケ(左ページ)

さて今回のアルバムですが、ミニ・
アルバムなので曲数が少ないですが
Mortimerというシンガーの才能を感じさせ
るアルバムで、なかなか好内容のアルバム
となっています。

私が初めてこのMortimerというシンガー
に注目したのは、ネットのYouTubeで彼の
「Lightning」のプロモ・ヴィデオを観て
からでした。

Mortimer - Lightning (Official Music Video)


私はこのブログを書いている事からも解る
ようにレゲエ・コレクターで、YouTubeも
レゲエ関係の検索ばかりしているので、
新しいレゲエの曲がアップされると
おススメのリストに出て来るんですね。
この「Lightning」もそれで観たのです
が、久々に本当に良いアーティストが出て
来たなぁと思いました。
そう思ったのはあのSamory Iの「Rasta
Nuh Gangsta」をYouTubeで聴いて以来
ぐらいの感覚でした。
そのくらいこの人にはアーティストとして
の「本物感」があったんですね。

興味を持って調べてみると、この人はあの
Protojeのファースト・アルバム「Ancient
Future」に収められた「Protection」と
いう楽曲に参加していたシンガーだという
事が解りました。
この「Protection」はアルバムの1曲目に
収められた楽曲で、彼の寂寥感のある
ハスキー・ヴォイスがとても印象的な楽曲
です。

Protoje Ft Mortimer- Protection (nuevo)


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Protoje ‎– Ancient Future (2015)

さらにYouTube上を調べてみると、この人
は「Careful」や「Warning」など、なか
なか魅力的な楽曲を発表している人なん
ですね。

Mortimer - Warning


Mortimer - Nice Up Di Scene (Mile High Riddim)


Mortimer - Ganja Train [Lyric Video]


さらにProtojeとは非常に近い人のよう
で、彼のセカンド・アルバム「Matter Of
Time」の「Truths & Rights」という楽曲
にも参加しています。

Protoje - Truths & Rights ft. Mortimer (Official Audio) || A Matter Of Time


そういうところから見て彼がラスタ・
リヴァイバル系あるいはルーツ・レゲエ系
のシンガーである事が明らかで、まだ
リリースは少ないけれど、これからが
すごく楽しみなシンガーなんですね。

そうしたMortimerが今年2020年に
リリースしたミニ・アルバムが今回の
「Fight The Fight」です。
表題曲の「Fight The Fight」をはじめと
して、「Lightning」や「Careful」など、
彼らしいファルセットのかかったハスキー
な歌声が楽しめるアルバムで、内容は
とても良いです。
むしろ6曲しか聴けないのが、ちょっと
残念な気がしてしまうようなアルバムなん
ですね。
これからの彼の活躍にはとても期待したい
ものがあります。

ちなみにネットのYouTubeには、彼が橋の
下で「Lightning」をアカペラで歌って
いる映像がありました。

Mortimer // DEADLY 'Lightning'


これが「Lightning」が誕生した瞬間の
映像なのか、それともその瞬間を再現した
映像なのかは解りませんが、1語1語紡ぎ
出すように呟くように歌う姿はとても魅力
的です。
これからが楽しみなシンガーだと思いまし
た。

1曲目は「Careful」です。
華やかなホーンに重いベース、ギター、
ドラムを中心としたメロディに、語るよう
なMortimerのヴォーカルが魅力的。

Mortimer - Careful (Official Music Video)


↓ちなみにこちらのサイトにこの曲の訳詞
がありました。
Oga Jah Worksさんの訳詞のようです。

【和訳】Mortimer - Careful | レゲエZION(レゲエザイオン)

帯にも書かれていますが仲間の裏切りを
歌った曲のようで、映像でもベットの下
から仲間がお金を盗む様子が描かれていま
す。

2曲目は「Lightning」です。
伸びやかなホーンとドスの効いたベースの
メロディに、心地良いワン・ドロップの
ドラミング、Mortimerのユッタリと伸び
やかなヴォーカルがグッと来る1曲です。
プロモ・ヴィデオでは幼い男女の恋心が
描かれていて、それがとてもイイ感じ
です。

とても気に入ったので、ネットの自動翻訳
を使って訳詞をしてみました。

Lightning(ライトニング) - Mortimer(モーティマー)

訳が拙い部分は勘弁してください(笑)。
内容的にはかなりべたな至上の愛を歌った
曲のようです。

3曲目は「Misery」です。
漂うようなキーボードとピアノギターの
メロディに、ちょっとファルセットの
入ったMortimerのヴォーカルがイイ感じ。

Mortimer - Misery (Official Audio)


4曲目は表題曲の「Fight The Fight」
です。
歯切れの良いドラミングに、刻むような
ギターとキーボードを中心としたメロディ
に、コーラスに乗せたMortimerの
ヴォーカルがとても魅力的な曲です。

Mortimer - Fight the Fight (Official Audio)


5曲目は「Style & Grace」です。
生ギターのリリカルなメロディに、重厚な
ホーン・セクション、ソフトな女性
コーラスに乗せた、ちょっとアンニュイな
Mortimerのヴォーカルがすごく魅力的。

Mortimer - Style & Grace (Official Audio)


6曲目は「No Lies」です。
デジタルなドラミングに、キーボードと
ギター、ストリングスのメロディ、すごく
ソフトなMortimerのヴォーカルがとても
印象的。

Mortimer - No Lies (Official Audio)


ざっと追いかけて来ましたが、どの曲も
とても魅力的で、このMortimerという
シンガーのちょっとハスキーなヴォーカル
の魅力をうまく引き出しています。
彼Mortimerが今後どのようなシンガーに
進化していくのか、とても楽しみです。

機会があればぜひ聴いてみてください。

1Xtra in Jamaica - Mortimer - Big Yard performance



○アーティスト: Mortimer
○アルバム: Fight The Fight
○レーベル: Easy Star Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 2020

○Mortimer「Fight The Fight」曲目
1. Careful
2. Lightning
3. Misery
4. Fight The Fight
5. Style & Grace
6. No Lies