今回はPopcaanのアルバム

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「Where We Come From」です。

Popcaan(本名:Andrae Hugh Sutherland)
は、200年代後半頃から活躍するダンス
ホール・シンガーです。
1991年にジャマイカのPortmoreで産ま
れた彼は、ダンスホールの帝王と呼ばれた
Vybz Kartel率いるPortmoe Empireの一員
として活動を始め、数多くのヒット曲を
飛ばして来ました。
その後も活躍を続け、Unruly Boss(手に
負えないボス)という愛称で親しまれ、
現在のジャマイカのダンスホール・シーン
でもっとも輝いているシンガーのひとり
です。

ネットのDiscogsによると、現在までに
2枚ぐらいのアルバムと、12枚ぐらいの
シングル盤をリリースしています。

Popcaan - Wikipedia

なおネットのDiscogsには彼の生まれた年
について、プロフィールに次のように書か
れています。

Born 1981 in Portmore Jamaica

1981年にジャマイカのPortmore生まれ
となっているのですが、彼のデビュー年
などを考えると、1991年生まれの方が
正しいように思います。

今回のアルバムは2014年にUSの
Mixpakレーベルからリリースされた彼の
ファースト・アルバムです。

エグゼクティブ・プロデューサーは
Dre Skullで、彼の他にも曲ごとに多くの
プロデューサーが参加したアルバムで、
表題曲の「Where We Come From」や
「Hold On」、「Everything Nice」、
「Love Yuh Bad」、「The System」など、
ファースト・アルバムながらその後の
Popcaanのダンスホール・レゲエの主役と
しての活躍を予感させるような、好内容
のアルバムとなっています。

手に入れたのはMixpakからリリースされ
たCD(新盤)でした。

全13曲で収録時間は45分29秒。

ミュージシャンやアルバムについては以下
の記述があります。

Tracks 1,4,5,6,9 produced by Dre Skull
Tracks 2,8,10,11,12 produced by Dubbel Dutch
Track 3 produced by Jamie YVP
Track 7 produced by Adde Instrumentals
Track 13 produced by Anju Blaxx

All tracks mixed by Mark 'Exit' Goodchild
Except track 5 mixed by Ken Lewis

Executive Producer: Dre Skull

Art Direction: Susannah Webb
Cover Art: Ricardo 'Ink' Edwards
Design & Layout: Seth Brau
Mastered by: Chris Gehringer
Popcaan Management: Carleene Samuels

となっています。

1、4~6、9曲目の5曲はDre Skull、
2、8、10、11、12曲目の5曲は
Dubbel Dutch、3曲目はJamie YVP、7曲
目はAdde Instrumentals、13曲目は
Anju Blaxxがプロデュースしています。

5曲目のミックスはKen Lewis、それ以外
のすべての曲のミックスはMark 'Exit'
Goodchildが担当しています。

エグゼクティブ・プロデューサーは
Dre Skull。

アート・ディレクションはSusannah
Webb、カヴァー・アートはRicardo
'Ink' Edwards、デザインとレイアウトは
Seth Brauとなっています。
まるで鳥が羽を広げたような髪型の
Popcaanのモノクロのシンプルなイラスト
ですが、紙にマット加工が施された、
ちょっと凝ったジャケットです。

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裏ジャケ

またこのPopcaanは髪を丸く数珠つなぎに
なったピンポン玉のようにまとめるなど、
凝ったヘアー・スタイルにしている人なん
ですね。

また内側のアルバムについて書かれている
ページには、Vybz Kartelについて次の
ような言葉が書かれています。

Special thanks to Vybz Kartel - real thug never forget.
(Vybz Kartelに感謝します-本物のワルは
けっして忘れない。)

「ダンスホールの帝王」として知られる
Vybz Kartelですが、2011年に殺人罪
で逮捕され、有罪判決を受け終身刑に
服しています。

ヴァイブス・カーテル、殺人罪で終身刑が下る | bmr

Vybz Kartel率いるPortmoe Empireの一員
だったPopcaanにとってVybz Kartelは、
彼の師匠や兄貴分のような存在だったん
ですね。
おそらく「real thug(本物のワル)」
というのは、PopcaanやPortmoe Empireの
仲間達の事を指しているのではないかと
思われます。

さて今回のアルバムですが、デビュー・
アルバムながらPopcaanがジャマイカの
トップ・アーティストのひとりに登り詰め
て行ったアルバムで、内容は悪くないと
思います。

書いたようにPopcaanはVybz Kartel率いる
Portmoe Empireの一員として活躍を始めた
人で、Vybz Kartelは彼にとってのボスで
あり、師匠のような人だったんですね。
そのVybz Kartelが2011年に殺人事件
で逮捕され、音楽活動が制限される中、彼
の跡目を継ぐようにダンスホール・レゲエ
の中心に躍り出て来たのが、彼Popcaan
だったんですね。
まだ彼が「ダンスホールの帝王」とまで
言われたVybz Kartelの域にまで行けたの
かは解りませんが、Popcaanは2018年
にはセカンド・アルバム「Forever」を
リリースするなどその後も精力的に活動を
続け、順調にそのキャリアを伸ばしていま
す。

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Popcaan ‎– Forever (2018)

Popcaan「Forever」 : つれづれげえ日記

彼の長所は「My Type」のようなギャル・
チューンから、「Silence」などの仲間の
事を歌ったもの、Jah Cureとコラボした
「Life Is Real」などのようにかなり
シリアスなテーマまで、幅広くいろいろな
テーマの歌が歌えるところにあります。

Popcaan - My Type (Official Music Video)


Popcaan - Silence (Official Video)


Jah Cure ft. Popcaan & Padrino - Life Is Real | Official Lyric Video


そのあたりは師である、Vybz Kartelから
学んだところかもしれません。
また師と同じ「本物のワル」としての存在
感を備えているところも、彼の魅力でも
あり、また危うさでもあるんですね。
この「Unruly Boss(手に負えないボス)」
と呼ばれる、彼の活躍にはこれからも注目
です。

1曲目は「Hold On」です。
キーボードを使ったスローでドラマチック
な演奏に、Popcaanのシング・ジェイが
冴える曲です。

Popcaan - Hold On (Produced by Dre Skull) - OFFICIAL LYRIC VIDEO


2曲目は「Everything Nice」です。
ソフトなデジタルなキーボードのメロディ
に、Popcaanの表情豊かなシング・ジェイ
のヴォーカルがイイ感じ。

Popcaan "Everything Nice" OFFICIAL VIDEO (Produced by Dubbel Dutch)

↑ヴィデオにはDre IslandやKabaka
Pyramid、Jah Cureなどが登場します。

3曲目は「Number One Freak」です。
リズミカルなデジタルのキーボードの
メロディに、伸びやかなPopcaanの
ヴォーカルがとても魅力的。

4曲目は「Love Yuh Bad」です。
刻むようなデジタルなキーボードから
徐々にドラマチックなメロディに変化して
いく演奏に、感情をうまく乗せたPopcaan
のヴォーカルがイイ感じ。
いかにもダンスホールといったヴァイブス
のある曲です。

Popcaan "Love Yuh Bad" OFFICIAL VIDEO (Produced by Dre Skull)


5曲目は「The System」です。
デジタルらしいリズミカルなドラミングに
野太いキーボードのメロディ、ノビノビと
歌うPopcaanのヴォーカルが魅力的。

Popcaan - The System (Produced by Dre Skull) - OFFICIAL VIDEO


6曲目はPusha Tとの共演曲「Hustle」
です。
デジタルらしいリズミカルなドラミング
に、緊迫感のあるキーボードのメロディ、
コンビネーションが取れたPusha Tと
Popcaanのヴォーカルがイイ感じ。

7曲目は「Waiting So Long」です。
疾走感のあるリズミカルなキーボードの
メロディに、デジタルなドラミング、感情
豊かなPopcaanのヴォーカルが魅力的。

Popcaan - Waiting So Long (Produced by Adde Instrumentals) - OFFICIAL LYRIC VIDEO


8曲目は「Cool It」です。
どすの効いたデジタルなドラミングに、
こちらもデジタル感のあるキーボードの
メロディ、野太いコーラスに乗せた勢いの
あるPopcaanのヴォーカル。

9曲目は「Ghetto (Tired Of Crying)」
です。
デジタルのベース音に近いドラミングに、
キーボードのメロディ、低音の男性
コーラスに、ちょっとクセのあるPopcaan
の伸びやかなヴォーカルが印象的。

Popcaan - Ghetto (Tired Of Crying) [Produced by Dre Skull] - OFFICIAL LYRIC VIDEO


10曲目は「Evil」です。
ダンサブルなデジタルのキーボードの
メロディに、Popcaanのイイ感じの
ヴォーカルが魅力的。

11曲目は「Addicted」です。
デジタルなキーボードのメロディに乗せ
た、Popcaanのダンスホールらしい心地
良いヴォーカルがイイ感じ。

Popcaan - Addicted (Produced by Dubbel Dutch) - OFFICIAL LYRIC VIDEO


12曲目は「Give Thanks」です。
スローなデジタルなキーボードのメロディ
に、力強くリズミカルなデジタルの
ドラミング、イイ感じに感情を乗せた
Popcaanのヴォーカルが魅力的。

13曲目は表題曲の「Where We Come
From」です。
リリカルなピアノとキーボードのメロディ
に、感情をうまく乗せたPopcaanの
ヴォーカルがイイ感じ。

Popcaan - Where We Come From (Produced by Anju Blaxx) - OFFICIAL LYRIC VIDEO


↓このブログに「Where We Come From」
の歌詞の日本語訳が載っていました。
どうやら地元愛を歌った歌のようです。
口だけ野郎は嫌いです (たく) | SOUND ENERGYのブログ

ざっと追いかけて来ましたが、これが
ファーストとは思えないほどの完成度で、
Popcaanは見事なほどにダンスホールの
主役としての存在感を示しています。
その後も彼が活躍を続けたのは、むしろ
必然と言えるでしょう。

今後の彼の活躍にも、目が離せません。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Popcaan Delivers Drake Live In Jamaica



○アーティスト: Popcaan
○アルバム: Where We Come From
○レーベル: Mixpak
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 2014

○Popcaan「Where We Come From」曲目
1. Hold On
2. Everything Nice
3. Number One Freak
4. Love Yuh Bad
5. The System
6. Hustle - feat. Pusha T
7. Waiting So Long
8. Cool It
9. Ghetto (Tired Of Crying)
10. Evil
11. Addicted
12. Give Thanks
13. Where We Come From

●今までアップしたPopcaan関連の記事
〇Popcaan「Forever」