今回はCourtney Melodyのアルバム

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「Modern Girl」です。

Courtney Melody(本名:Courtney
Munroe)は80年代のダンスホール・
レゲエの時代に活躍したシンガーです。

日本の忍者をテーマにした「Ninja Mi
Ninja」や、ディージェイのNinjamanとの
コンビネーション曲「Protection」など
のヒット曲のあるシンガーで、おもに
80年代後半のデジタルのダンスホール・
レゲエの時代に活躍したシンガーです。

ネットのDiscogsによると、共演盤を含め
て9枚ぐらいのアルバムと、174枚
ぐらいのシングル盤を残しています。

アーティスト特集 Courtney Melody(コートニー・メロディー)

今回のアルバムは1988年にUKの
Blue Mountain Recordsからリリース
された彼のソロ・アルバムです。

プロデュースはRobert Ffrenchで、バック
はClive Huntなどが務めたアルバムで、
この時代らしいデジタルのダンスホール・
サウンドをバックに、ヒットした表題曲の
「Modern Girl」など、「Courtney節」
とも呼べる彼独特の節回しが効いた歌唱が
楽しめるアルバムとなっています。

手に入れたのはBlue Mountain Records
からリリースされたLPの中古盤でした。

Side 1が4曲、Side 2が4曲の全8曲。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Musicians:
Computer Specialist: C. Hunt
Bass: P. Hamilton
Drums: C. Ayton
Produced by Robert Ffrench
Design: Khartomb

となっています。

ミュージシャンはコンピュータ・
ミュージックのスペシャリストとして
Clive Hunt、ベースにPaul Hamilton、
ドラムにCarl 'Bridge' Aytonという
布陣です。
この80年代後半の時代になると
コンピュータによるDTM(ディスク・
トップ・ミュージック)が盛んになり、
演奏する人数も簡素化され、少人数で大量
の音楽が作れるようになって来るんです
ね。

プロデュースはRobert Ffrenchが担当して
います。

カヴァーのデザインはKhartombとなって
います。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、この時代
らしいコンピュータ・ミュージックに乗せ
た、「Courtney節」とでも呼ぶべき
Courtney Melodyらしい節回しのある歌唱
が魅力的なアルバムで、内容は悪くないと
思います。

この88年頃のジャマイカはデジタルの
ダンスホール・レゲエの「コンピュータ・
ライズド」が大流行していた時代なんです
ね。
80年代半ばにPrince Jammy(こののちに
King Jammyに改名)がプロデュースした
初のコンピュータ・サウンドのヒット曲
Wayne Smithの「Under Mi Sleng Teng」が
大ヒットして、それをきっかけに
ジャマイカの全土にデジタルのダンス
ホール・レゲエの大ブームが起きるんです
ね。
それがコンピュータ・ライズドです。
それをきっかけにジャマイカでは音楽制作
が劇的に変わり、それまでの演奏者による
生演奏から、コンピュータを使ったDTM
の時代へと変わって行くんですね。

その80年代後半に活躍したのが、今回
紹介するCourtney Melodyです。
この時代はバックがコンピュータによる
表情の無い無機質なサウンドになったせい
か、歌い手にはより工夫した歌い方が求め
られるようになります。
5度上の高音のキーで歌い切る「アウト・
オブ・キー」などの歌唱法が誕生したのも
この時代で、歌い手はより工夫した、ある
意味より人間的な歌い方が求められたん
ですね。
このCourtney Melodyの歌い方を見ても、
日本の演歌などに見られるような、節回し
のある独特の歌唱法をしています。
意外とアフリカ系の黒人層は、こうした
演歌のようなエモーショナルな歌い方が
好きなんですね。

このCourtney Melodyですが特にこの
88年の活躍はすさまじく、ネットの
Discogsによると、彼がリリースした
9枚ぐらいのアルバムのうち、実に
7枚ぐらいのアルバムがこの88年に
リリースしています。
(「Bad Boy」というアルバムが
「Unknown」となっていますが、おそらく
この88年頃のアルバムと思われます。)
彼の代表作「Ninga Mi Ninga Showcase」
や、バッドマン・ディージェイの
Ninja Manとのコンビネーション曲
「Protection」などもこの年の作品で、
いかにこの88年が彼にとって当たり年
で、ノリノリであったかが解ります。

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Courtney Melody ‎– Ninga Mi Ninga Showcase (1988)

そうしたもっとも勢いのあったCourtney
Melodyのヒット曲のひとつが、今回の
表題曲になっているSide 1の1曲目
「Modern Girl」のようです。
この時代らしいデジタルなリズムに乗せた
Courtney Melodyの哀愁を秘めた節回しの
あるヴォーカルはとても魅力的で、いかに
もこのデジタルのダンスホール・レゲエの
時代を感じさせます。

この曲を筆頭に「Mr. Bassie」リディムが
味わいのある2曲目「Just My Type Of
Girl」、ストリングスにグルーヴ感のある
ヴォーカルが冴える3曲目「She Turn Me
On」、ドライヴ感のある「Real Rock」
リディムの楽曲にCourtney Melodyの
ヴォーカルが冴える4曲目は「African
Girl」、明るい「African Beat」リディム
に乗せたSide 2の1曲目「Turn Them
Back」、「Freedom Blues」リディムの
4曲目「Down In The Dancehall」まで、
味わいのある「Courtney節」が冴える
アルバムとなっています。

Side 1の1曲目は表題曲の「Modern Girl」
です。
曲がヒットした成果、ネットの
Riddimguideでは「Modern Girl」の
リディムとなっていました。
デジタルなドラミングと、ピアノの
メロディ、Courtney Melodyの心地良さ
そうな節回しのあるヴォーカルがイイ
感じ。

Courtney Melody - Modern Girl


2曲目は「Just My Type Of Girl」
です。
リディムはHorace Andyの「Mr. Bassie」
です。
リズミカルなデジタルなリズムに、
ちょっと悲し気なキーボードのメロディ、
Courtney Melodyの味わいのある
ヴォーカルが曲をより引き立てています。

Just My Type of Girl - Courtney Melody


3曲目は「She Turn Me On」です。
ひっかりのあるキーボードとストリングス
ののメロディに、Courtney Melody滑らか
な節回しのあるヴォーカルが、とても
グルーヴィーな曲です。

4曲目は「African Girl」です。
リディムはSound Dimensionの「Real
Rock」。
ドライヴ感のあるキーボードとピアノの
メロディに、感情をうまく乗せた
Courtney Melodyの節回しのある
ヴォーカルがイイ感じ。

Courtney Melody - African Girl


リズム特集 Real Rock (リアル・ロック)

Side 2の1曲目は「Turn Them Back」
です。
リディムはBert Kaempfertの「African
Beat」。
デジタルなリズムにキーボードとピアノを
中心とした明るいメロディ、ハリのある
Courtney Melodyのヴォーカルが魅力的。

Courtney Melody - Turn Them Back


リズム特集 African Beat/Under Mi Sensi (アフリカン・ビート/アンダー・ミ・センシ)

2曲目は「Bad Boy Buisness」です。
ホイッスルなどの鳴り物から、ピアノの
刻むようなメロディ、歯切れの良い
Courtney Melodyのヴォーカルがイイ感じ。

3曲目は「Sing It Off」です。
華やかなデジタルのドラミングから、
キーボードのメロディに、Courtney
Melodyの表情豊かなヴォーカルがイイ
感じ。

4曲目は「Down In The Dancehall」
です。
リディムはRoy Richardsの「Freedom
Blues」です。
デジタルなキーボードのメロディに乗せた
Courtney Melodyの心地良さそうな節回し
が冴える曲です。

Down In The Dancehall


リズム特集 Freedom Blues (フリーダム・ブルース)

ざっと追いかけて来ましたが、デジタルな
リズムに乗せたCourtney Melodyの非常に
ヒューマンなヴォーカルは、いかにもこの
デジタルのダンスホールの時代らしい香り
がしてとても魅力的です。

ある意味デジタル機材が今ほど優秀でない
分、歌い手により努力が求められた時代
ですが、それゆえに生まれ得た独特の
サウンドがここにはあります。

機会があればぜひ聴いてみてください。

COURTNEY MELODY & a young GHOST 1988 live - DANGEROUS



○アーティスト: Courtney Melody
○アルバム: Modern Girl
○レーベル: Blue Mountain Records
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1988

○Courtney Melody「Modern Girl」曲目
Side 1
1. Modern Girl
2. Just My Type Of Girl
3. She Turn Me On
4. African Girl
Side 2
1. Turn Them Back
2. Bad Boy Buisness
3. Sing It Off
4. Down In The Dancehall

●今までアップしたCourtney Melody関連の記事
〇Courtney Melody「Bad Boy」
〇Courtney Melody「Man In Love」
〇Courtney Melody「Ninja Mi Ninja Showcase」