今回はBusy Signalのアルバム

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「Parts Of The Puzzle」です。

Busy Signal(本名:Reanno Devon Gordon)
は、ジャマイカを代表するダンスホール・
シンガーのひとりです。
あまりに忙しすぎて携帯電話に出る暇も
ない事からBusy Signalと呼ばれた彼は、
2000年代からダンスホールの世界で
常に活躍を続け、あのMajor Lazerの楽曲
にゲストとして呼ばれるなど、世界を股に
かけて活躍するダンスホール・シンガーと
して知られています。

ネットのDiscogsによると、今回の
アルバムを含めて5枚のアルバムと、
161枚ぐらいのシングル盤をリリース
しています。

アーティスト特集:Busy Signal(ビジー・シグナル)

今回のアルバムは2019年にUSの
VP RecordsからリリースされたBusy Signal
の通算5枚目に当たるアルバムです。

ヒット曲の「Stay So」や「One Way」、
「Got To Tell You」、「Dolla Van」を
はじめとして、Josey Walesとの共演曲
「Bring Back The Vibes」や、Afro Bとの
共演曲「100%」、Bounty Killerとの共演
曲「Nuh Weh Nuh Safe」など非常に
ヴァラエティに富んだアルバムで、現在の
Busy Signalの好調さがうかがえる内容の
アルバムとなっています。

BUSY SIGNAL『PARTS OF THE PUZZLE』。 - 24x7 RECORDS

手に入れたのはVP Recordsからリリース
されたCD(新盤)でした。

全17曲で収録時間は約60分。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Executive Producer: Christopher Chin
A&R: Richard Browne
Project Manager: Chelsea Grant For VP Records Inc.
Legal & Business Affairs & A&R Admin: John Mc Queeney
Mastered by: Christopher Scott From Cstek Systems Solutions

Graphic Design + Logo: Ross Plumbo
Photography by: Nkosi
Styling by: Savannah Baker + Smantha Rhodes
Additional Layout: Rebecca Lovinsquy
Creative Direction: Stephanie Chin

1. Stay So
Producer: Dameon Gayle
Writers: Reanno Gordon, Dameon Gayle
Musicians: Dameon Gayle
Recording + Mixing Engineer: Dameon Gayle

2. One Way
Producer: White Gad for White Gad Productions
Writers: Reanno Gordon, Omar Samuels, Cory Stoneham

3. Real Born Gallis
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Emanuel Schirmer
Musicians: Emanuel 'German' Schirmer, Dameon Gayle
Recording + Mixing Engineer: Dameon Gayle

4. Got To Tell You
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Jheneal Witter, Phillip Thomas, Sly Dunbar, Jimmy Cliff
Musicians: Jheneal 'JayCrazie' Witter, Reanno Gordon
Recording Engineer: Jovianne Dieprieye Murdock
Mixing Engineer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid

5. Balloon
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Jovianne Dieprieye Murdock
Musicians: Jovianne Dieprieye Murdock
Recording Engineer: Jovianne Dieprieye Murdock
Mixing Engineer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid

6. Everywhere We Go
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Walter Russell
Musicians: Walter 'Tha Future' Russell, Reanno Gordon
Recording + Mixing Engineer: Dameon Gayle

7. Search No More
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Walter Russell, Dameon Gayle
Musicians: Dameon Gayle, Walter 'Tha Future' Russell
Recording Engineer: Jovianne Dieprieye Murdock
Mixing Engineers: Michael 'Factor' Jarrett, Dameon Gayle

8. Therapy
Producer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid for Frenz For Real
Writers: Reanno Gordon, Ricardo Reid
Musician: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid
Recording Engineers: Yanic 'Yung Smurph' Jackson, Ricardo 'Redboom Spamix' Reid
Mixing Engineer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid

9. Girl Like You
Producers: Reanno Gordon & Clive Hunt for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Walter Russell
Musicians: Andrew Edwards, Shaun 'Mark' Darson, Rannoy Gordon,
Carol 'Bowie' McLaughlin, Keithi Cunningham
Recording + Mixing Engineer: Snysh Steiger

10. Bring Back The Vibes - Feat. Josey Wales
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Joseph Sterling, Jovaninne Murdock, Henry Lawes, John Holt
Musician: Jovianne Dieprieye Murdock
Recording Engineer: Jovianne Dieprieye Murdock
Mixing Engineer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid

11. Fat Under
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Llamar Brown
Musician: Llamar 'Riff Raff' Brown
Recording + Mixing Engineer: Kamal Evans

12. Dolla Van
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Jason Henriques
Musician: Anwar 'Kiscohype' DaCosta
Recording Engineer: Anwar 'Kiscohype' DaCosta
Mixing Engineer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid

13. 100% - Feat. Afro B
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Ross Bayeto, Kirk Bennett
Musicians: Kirk 'Kirkledove' Bennett, Reanno Gordon
Recording + Mixing Engineer: Dameon Gayle

14. Nuh Weh Nuh Safe - Feat. Bounty Killer
Producer: Sean 'Seanizzle' Reid
Writers: Reanno Gordon, Rodney Price, Sean Reid
Musician: Sean Reid
Recording + Mixing Engineer: Sean Reid

15. Starr Buxx
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Jovianne Dieprieye Murdock
Musician: Jovianne Dieprieye Murdock
Recording Engineer: Jovianne Dieprieye Murdock
Mixing Engineer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid

16. Jah Know Dawg
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Jovianne Dieprieye Murdock
Musicians: Jovianne Dieprieye Murdock, Reanno Gordon
Recording Engineer: Jovianne Dieprieye Murdock
Mixing Engineer: Ricardo 'Redboom Spamix' Reid

17. Smiling Face
Producer: Reanno Gordon for Turf Music Entertainment
Writers: Reanno Gordon, Llamar Brown
Musicians: Llamar 'Riff Raff' Brown, Reanno Gordon
Recording Engineer: Jovianne Dieprieye Murdock
Mixing Engineer: Gordon 'Commissioner' Williams, Dameon Gayle

となっています。

長いので詳細は省きますが、
エグゼクティブ・プロデューサーは
Christopher Chinで、Busy Signal
(本名:Reanno Gordon)は多くの曲で
プロデュースを担当しています。

ジャケット・デザインはRoss Plumboと
いう人で、写真はNkosiという人が担当
しています。
何か駐車場のようなスロープの付いた
コンクリートの上に座り込むBusy Signal
の写真のジャケットは、一見地味ですが
けっこうオシャレです。

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裏ジャケ

CDには曲目とプロデューサーや
ミュージシャンなどのリストの書かれた、
全12ページの小冊子が付いていました。

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小冊子(表紙)

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小冊子(裏表紙)

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小冊子(2~3ページ)

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小冊子(4~5ページ)

さて今回のアルバムですが、現在の
Busy Signalの好調な活躍ぶりがうかがえ
るアルバムで、内容はとても良いと思い
ます。

このBusy Signalですが、2000年代に
デビューして以来、常にダンスホールの
最前線で活躍し続けている人なんですね。
順調にそのキャリアを積み重ねて来た
Busy Signalですがそれでも多少のキャリア
の浮き沈みはあるようで、このアルバムは
4作目の「Reggae Music Again」から7年
も経ってからのアルバムなんですね。
2006年に「Step Out」でアルバム・
デビューし、2008年にセカンドの
「Loaded」、2010年にサード・
アルバム「D.O.B.」、そして2012年に
4作目「Reggae Music Again」と、ほぼ
2年ごとに順調にリリースを重ねていた彼
ですが、このアルバムまでは7年もの月日
が開いているんですね。

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Busy Signal ‎– Reggae Music Again (2012)

興味深いのは2012年にリリースされた
「Reggae Music Again」で、このアルバム
は「レゲエ・ミュージック再び」という
タイトル通りに「レゲエの持つ魅力を
再確認・再生させることをテーマとした
コンセプチャル」なとても内省的な作品
なんですね。
タイトル通りにレゲエのいろいろな
リディムをBusy Signalが再演するような
内容で、出来は悪くないアルバムですが
どこかBusy Signal自身の音楽に対する
微妙な迷いを感じさせるアルバムとなって
います。

ただその後彼はEDM(エレクトリック・
ダンス・ミュージック)のプロデューサー
ディプロ(Diplo)の「ミュータント・
レゲエ」のユニットMajor Lazerなどに
「Jump」や「Watch Out for This」などの
曲でゲストで参加するなど、再び精力的に
活動を始めるんですね。

Major Lazer - Jump (feat. Busy Signal) (Official Music Video)


Major Lazer, The Flexican, FS Green & Busy Signal - Watch Out for This (Bumaye) [Official Video]


Tropkillaz & Major Lazer - Loko (feat. MC Kevinho & Busy Signal) (Official Music Video)


おそらくそのMajor Lazerのデジタルの
ダンスホール・レゲエの路線はBusy Signal
が本来目指していたレゲエの方向性と近い
ものがあり、自分の音楽の方向性に再び
自信を取り戻したのではないかと思われ
ます。
またこうしたMajor Lazerのような他分野
の参入もあり、レゲエという音楽は
2010年代に入って再び勢いを取り戻し
て行くんですね。
その中心人物のひとりがこのBusy Signal
だった事は間違いがないでしょう。

今回のアルバムはヒット曲の1曲目
「Stay So」や2曲目「One Way」、4曲目
「Got To Tell You」、12曲目「Dolla
Van」をはじめとして、80年代から活躍
するディージェイのJosey Walesとの
オールド・スクールな共演曲10曲目
「Bring Back The Vibes」や、UKの
アフロビーツの新鋭Afro Bとの共演曲
13曲目「100%」、バッドマン・ディー
ジェイのBounty Killerとの共演曲14曲
目「Nuh Weh Nuh Safe」など非常に
ヴァラエティに富んだ、Busy Signal
らしい魅力が詰まったアルバムとなって
います。
前作のようなコンセプチャルな部分はあり
ませんが彼らしい柔軟性のあるヴォーカル
はとても魅力的で、これが本来の姿である
と思わせる、とても聴き心地の良い
アルバムとなっています。

Busy Signalの快進撃はまだまだ続きそう
で、レゲエ好きにとってはとても楽しみで
嬉しいところです。

1曲目は「Stay So」です。
ジャマイカらしい「銃社会」を描いた
YouTubeにアップされたMVが秀逸な1曲
です。
軽快なキーボードとピアノのメロディに、
歌い込むようなBusy Signalのヴォーカル
がイイ感じの曲です。

Busy Signal - Stay So


2曲目は「One Way」です。
ちょっとリリカルなミディアム・テンポの
キーボードのメロディに、Busy Signalの
感情をうまく乗せたヴォーカルがイイ
感じ。
こちらもMVがなかなか。

Busy Signal - One Way (Official Visual)


3曲目は「Real Born Gallis」です。
こちらはいわゆるギャル・チューンです。
アダルトなキーボードを中心とした
メロディに、デジタル感のある女性の
コーラス、男らしいBusy Signalの
シング・ジェイ…。

4曲目は「Got To Tell You」です。
ソフトから徐々にリズミカルに変化して
いくデジタルなキーボードのメロディに、
ノリの良いBusy Signalのヴォーカルが
イイ感じ。

Busy Signal - Got To Tell You | Official Music Video


5曲目は「Balloon」です。
リズミカルなデジタルなドラミングに
キーボードとストリングス、Busy Signalの
軽快なヴォーカルがイイ感じ。

6曲目は「Everywhere We Go」です。
デジタルなキーボードのメロディに、表情
豊かなBusy Signalのヴォーカルがとても
魅力的。

Everywhere We Go


7曲目は「Search No More」です。
陰影のあるデジタルなキーボードの
メロディに、Busy Signalの感情をうまく
乗せたヴォーカルが魅力的。

8曲目は「Therapy」です。
ソフトなデジタルなキーボードのメロディ
に、表情豊かなタイミングよく入る
「Gyal!」という合いの手、感情をうまく
乗せたBusy Signalのソフトなヴォーカル
がイイ感じ。

9曲目は「Girl Like You」です。
ストリングスとピアノ、ギターのメロディ
に、語るように滑らかに綴られる
Busy Signalのヴォーカルがイイ感じ。

10曲目はJosey Walesとの共演曲
「Bring Back The Vibes」です。
明るいキーボードとギターのメロディに、
表情豊かなJosey Walesのトースティング
に、ちょっとおどけた感じで入って来る
Busy Signalのヴォーカル。

Bring Back The Vibes (feat. Josey Wales)


11曲目は「Fat Under」です。
キーボードのリズミカルなメロディに、
立て板に水といった流れるような
Busy Signalのヴォーカル。

12曲目は「Dolla Van」です。
こちらもYouTubeにアップされた曲です。
心地良いキーボードのメロディに、エコー
の効いたBusy Signalの流れるような
ヴォーカル。

Busy Signal - Dolla Van [Official Visual]


13曲目はAfro Bとの共演曲「100%」
です。
リズミカルなキーボードのメロディに、
Busy SignalとAfro Bの息の合った
ヴォーカルがイイ感じ。

100% (feat. Afro B)


14曲目はBounty Killerとの共演曲
「Nuh Weh Nuh Safe」です。
ちょっと不穏な雰囲気のキーボードの
メロディに、Bounty Killerの攻撃的な
トースティングと、Busy Signalの語る
ようなシング・ジェイの組み合わせが
イイ感じ。

Busy Signal, Bounty Killer - Nuh Weh Nuh Safe


15曲目は「Starr Buxx」です。
こちらもキーボードのメロディに乗せた、
Busy Signalの攻撃的なシング・ジェイが
印象的な曲です。

16曲目は「Jah Know Dawg」です。
ユッタリとしたデジタルなキーボードの
メロディに、Busy Signalのほぼ語りが
印象的。

17曲目は「Smiling Face」です。
キーボードのソフトなメロディに、
オノマトペを使ったコーラスからノビノビ
と歌うBusy Signalのヴォーカルに
コーラスがイイ感じ。

Smiling Face


ざっと追いかけて来ましたが、Busy Signal
という表現力が豊かなヴォーカリストの
魅力が際立つアルバムで、ポピュラリティ
もあり、内容はとても良いと思います。

次々と新しいスターが登場するダンス
ホール・レゲエですが、その帝王とも
いえる存在だったVybz Kartelが殺人事件
で投獄され、今もアルバムを出し続けて
いるもののその活躍はいつまで続くのか、
不透明なままです。
そうした状況の中でこのBusy Signalや
Popcaanといったベテランの活躍は、
とても希望を感じるものがあり、ますます
重要になっているんですね。
そう1979年1月24日生まれの彼
Busy Signalは、もう年齢的にはベテラン
と呼ばれる存在なんですね。
ただその輝きは今回のアルバムでもまだ
衰えていません。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Fire Child feat. Busy Signal - Badmind [Official Video 2019]


Afro B Ft Busy Signal - Go Dance [Prod by Team Salut] (Official Video)


Busy Signal & Jugglerz - Dem Fake [Official Video]



○アーティスト: Busy Signal
○アルバム: Parts Of The Puzzle
○レーベル: VP Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 2019

○Busy Signal「Parts Of The Puzzle」曲目
1. Stay So
2. One Way
3. Real Born Gallis
4. Got To Tell You
5. Balloon
6. Everywhere We Go
7. Search No More
8. Therapy
9. Girl Like You
10. Bring Back The Vibes - Feat. Josey Wales
11. Fat Under
12. Dolla Van
13. 100% - Feat. Afro B
14. Nuh Weh Nuh Safe - Feat. Bounty Killer
15. Starr Buxx
16. Jah Know Dawg
17. Smiling Face