今回はChristopher Martinのアルバム

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「And Then」です。

Christopher Martinはジャマイカの
TV番組Digicel's Rising Star
Competitionから登場して来たダンス
ホール・シンガーです。
その素晴らしい歌声はあの陸上の
ウサイン・ボルト選手も大ファンだと言わ
れるシンガーで、これからの世界的な活躍
が期待されるシンガーです。

ネットのDiscogsには彼のプロフィールと
して次のような事が書かれています。

Christopher Martin or Chris Martin as he is sometimes called was born on February 14,
1987 in Back Pasture, St. Catherine, Jamaica.
He attended the Watermount All-Age School and later the St. Jago High School.
It was during his high school years that his love for the dramatic arts and sports developed.
He participated in various sporting activities including football and he even participated
in the School’s Drama Festival where he was awarded the best actor award in 2003.
In 2005 he entered and won the Digicel's Rising Star Competition. That same year he was named
Mr. St. Jago High and he also earned the sectional prize for Most Talented.
Additionally, Martin has won numerous awards for singing, throughout his high school years.
In 2005, he was awarded the Gold Medal in the Jamaica National Skills competition in singing.
Christopher graduated from St. Jago High school in 2003.

《Christopher Martinまたは別名Chris
Martinは、1987年2月14日に
ジャマイカのSt. CatherineのBack Pasture
で生まれました。
彼はWatermount All-Age Schoolとその後
のSt. Jago High Schoolに通いました。
ドラマチックな芸術とスポーツに対する彼
の愛が育ったのは、彼の高校時代の事でし
た。
彼はサッカーを含む様々なスポーツ活動に
参加し、そして彼は彼が2003年に最も
良い俳優賞を授与された学校の演劇祭にも
参加しました。
2005年に彼はDigicelのRising Star
Competitionに入賞しました。
同年、彼はSt. Jago High氏と名付けられ、
Most Talentedで部門賞も受賞しました。
さらに、マーティンは彼の高校時代を通し
て、歌のために多数の賞を受賞しました。
2005年、彼はJamaica National Skills
Competitionで金賞を受賞しました。
Christopherは、2003年にSt. Jago High
Schoolを卒業しました。》

ネットのDiscogsによると、2017年に
ファースト・アルバム「Big Deal」と
2019年に今回のセカンド「And Then」
の2枚のアルバムをリリースしている
ほか、46枚ぐらいのシングル盤を
リリースしています。

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Christopher Martin ‎– Big Deal (2017)

Christopher Martin (singer) - Wikipedia

今回のアルバムは2019年にUSの
VP Recordsからリリースされた
Christopher Martinのセカンド・アルバム
です。

エグゼクティブ・プロデューサーは
Christopher ChinとRobert Livingstonで、
「Life」をはじめとする最新のヒット曲
と、Robert Livingstonのプロデュース
した最新曲を収めたアルバムで、シンガー
としてのChristopher Martinの魅力が
うまく収められたアルバムとなっていま
す。

手に入れたのはVP Recordsからリリース
されたCD(新盤)でした。

全15曲で収録時間は約54分。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Executive-Producer: Christopher Chin & Robert Livingston
Mastered by Christopher Scott from Castek Systems Solutions
A&R: Neil 'Diamond' Edwards
Project Manager: Chelsea Grant
Photographer: Travis Matthews
Creative Direction: Stephanie Chin
Graphic Design: Rebecca Lovinsquy
Production Layout: Deron James

となっています。

エグゼクティブ・プロデューサーは
Christopher ChinとRobert Livingston
です。
曲ごとのプロデュースも書かれていました
が、ここでは割愛しました。
ただエグゼクティブ・プロデューサーに
名を連ねているRobert Livingstonの曲が
一番多く、15曲中9曲が彼の
プロデュースとなっていました。
(うち1曲は共同プロデュース。)

写真はTravis Matthewsで、ジャケット・
デザインはRebecca Lovinsquyとなって
います。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、ジャマイカの
TV番組で優勝した彼の実力は本物で、
同じTV番組から出たRomain Virgoと
並んで、これからの活躍が期待される
シンガーである事は間違いがありません。

日本でも昔「アサヤン」という歌手の
オーディション番組などがありましたが、
レゲエ・シンガーを多く輩出している
ジャマイカは元々一般人の歌のスキルが
非常に高く、そうした中で優勝する実力が
あるのは相当の実力者なんだと思います。
またネットのOverheatの彼のインタビュー
などを読むと、こうしたコンテストに彼が
出場したのは大学に進学する資金を得る為
だったとか。
コンテストに優勝し優勝賞金で大学に進学
した彼は、学業と歌手活動を両立して今は
歌手としての世界進出を目標にしている
ようです。
TVのオーディション番組から登場し、
まさに「ジャマイカン・ドリーム」を生き
ているのがこのChristopher Martinという
人なんですね。

CHRISTOPHER MARTIN - Overheat

その彼をバック・アップしているのが
プロデューサーのRobert Livingstonと
いう人らしいです。
彼は人気レーベルBig Yardの主宰者で、
あのShaggyの世界進出に協力し、長年の
パートナーとして大きな成功を収めた事で
知られるシーンの重鎮なんだそうです。
ネットの24×7 Recordsのこのアルバムの
記事によると、「ダンスホールに傾倒し
過ぎない」「よりシンガーとしての魅力を
引き出した」「ヴァイヴスだけに頼らない
丁寧な歌唱を心掛けた」「歌の世界観を
より深くデリヴァーした」という事を課題
にしてプロデュースされた作品が、今回の
アルバムという事らしいです。

CHRISTOPHER MARTIN新作『AND THEN』 - 24×7 Records

確かにレゲエのダンスホールという世界に
拘らずによりポピュラリティを強めた作風
は、とても聴き易く素直にChristopher
Martinというシンガーの歌の魅力を伝えて
います。
ロック・グループMr. Bigのカヴァー
「To Be With You」なども収められていま
すが、違和感なく聴けてしまう、とても
ポピュラリティのあるアルバムに仕上がっ
ています。

YouTubeの「Life」のプロモ・ヴィデオ
などを観ると、Christopher Martinは
比較的小柄で「気の良いあんちゃん」と
いった風貌の人で、そのあたりは同じ
TV番組から出たRomain Virgoのいかにも
男前といった風貌より見劣りする部分は
ありますが、ひとたび彼が歌いだせば誰に
も引けを取らない魅力があります。
彼の今後には注目すべきものがあります。

1曲目は「Life」です。
デジタルなキーボードを中心とした
リズミカルなメロディに、Christopher
Martinの語るようなヴォーカルが魅力的
な曲です。

Christopher Martin - LIFE | Official Music Video

↑時々彼の脇に映る帽子にサングラスの
男性はBusy Signalか?

2曲目は「Come Back」です。
デジタルなピアノとキーボードを中心と
したメロディにメロディに、ハリのある
Christopher Martinのヴォーカルが魅力的
な明るい曲です。

Christopher Martin - Come Back | Official Music Video


3曲目は「Bun Fi Bun」です。
リズミカルなギターとキーボードを中心と
したメロディに、Christopher Martinの
ノビノビと明るいヴォーカルがイイ感じ。

4曲目は「Can't Dweet Again」です。
デジタルでリリカルなキーボードの
メロディに、語るようなChristopher
Martinのヴォーカルがイイ感じな曲です。

Christopher Martin - Can't Dweet Again (Official Viral Video)


5曲目は「I'm About It」です。
生ギターとキーボードのメロディに、
Christopher Martinの丁寧に歌う
ヴォーカルがとても魅力的な曲です。

6曲目は「To Be With You」です。
書いたようにロック・グループMr. Big
のカヴァーです。
リリカルな生ギターを中心としたメロディ
に優しいコーラス、ノビのある
Christopher Martinのエモーショナルな
ヴォーカルがすごく魅力的な曲です。

To Be With You


7曲目は「Still Got Feeling」です。
デジタルなキーボードを中心としたスロー
なメロディに、コーラスに乗せた
Christopher Martinのソフトでハリのある
ヴォーカルが魅力的。

8曲目は「Is It Love」です。
ソフトなキーボードを中心としたメロディ
に、Christopher Martinの表情豊かな
ヴォーカルがイイ感じ。

CHRISTOPHER MARTIN - IS IT LOVE [Official Video]


9曲目は「True Love」です。
リズミカルなキーボードのメロディに、
ノビのあるChristopher Martinの
ヴォーカルが魅力的。

10曲目は「Happy You're Mine」です。
リリカルなキーボードのメロディに、
ソフトなChristopher Martinのヴォーカル
がイイ感じの曲です。

11曲目は「Mirror Mirror」です。
デジタルなキーボードとストリングスに、
Christopher Martinの力強くもソフトな
ヴォーカル。

12曲目は「Don't Tell」です。
ホーンに似たデジタルなキーボードに、
丁寧に歌うChristopher Martinの
ヴォーカルがイイ感じ。

13曲目は「Tears In Her Eye's」
です。
生ギターにキーボードの沢華夏なメロディ
に、ソフトで高音を生かしたChristopher
Martinのヴォーカルに女性コーラス。

Tears In Her Eyes


14曲目は「I'm Tired」です。
トロピカルなキーボードのメロディに、
ソフトで女性と聴き間違うような
Christopher Martinのファルセットな
ヴォーカル。

15曲目は「I Do It All」です。
ソフトなキーボードとリズミカルな
キーボードのメロディ、ハリがあり
伸びやかなChristopher Martinの
ヴォーカルがイイ感じ。

I Do It All


ざっと追いかけてきましたが、この
Christopher Martinという青年がさらなる
大スターへと成長して行くかは、彼の今後
の活躍次第だと思います。
ただ彼にはその可能性が多分にあり、
ジャマイカの多くの人々からライジング・
スターとしての期待を寄せられている若者
のひとりである事は間違いありません。

実力的にはその切符を半分手にしている
若者、それがChristopher Martinです。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Christopher Martin live at Tuff Gong (1Xtra in Jamaica 2019)


Turn Your Lights Down Low – Bob Marley (Christopher Martin acoustic cover)



○アーティスト: Christopher Martin
○アルバム: And Then
○レーベル: VP Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 2019

○Christopher Martin「And Then」曲目
1. Life
2. Come Back
3. Bun Fi Bun
4. Can't Dweet Again
5. I'm About It
6. To Be With You
7. Still Got Feeling
8. Is It Love
9. True Love
10. Happy You're Mine
11. Mirror Mirror
12. Don't Tell
13. Tears In Her Eye's
14. I'm Tired
15. I Do It All