今回はEcho Minottのアルバム

echo_minott_01a

「Familiar Face」です。

Echo Minott(本名:Noel Phillips)は
80年代から活躍するダンスホール・
シンガーです。

ネットのDiscogsには彼の
「プロフィール」として、次のような事が
書かれています。

Echo Minott grew up in the Maverley area of Kingston, Jamaica.
He started singing from an early age, appearing in local talent
contests and school concerts.
His first break came in 1980 when he recorded the album
"Youthman Vibration" for legendary producer Prince Jammy at
the age of 17 years.

《Echo Minottは、ジャマイカのキング
ストンのMaverley地区で育ちました。彼は
幼い頃から歌い始め、地元のタレント
コンテストや学校コンサートに出演しま
した。
彼の最初のブレイクは、彼が17歳で伝説
のプロデューサーPrince Jammyのために
アルバム「Youthman Vibration」を
レコーディングした1980年の時に
起こりました。》

調べてみると本名のNoel Phillips名で、
Discogsの履歴では81年に「Youth Man
Vibrations」というアルバムをリリース
しているんですね。
なお80年に「Youth Man」という
シングルをリリースしており、そのあたり
からずっとダンスホール・シンガーとして
活躍している人のようです。

ECHO MINOTT - YOUTH MAN


ネットのDiscogsによると、Echo Minott名
で5枚ぐらいのアルバムと、104枚
ぐらいのシングル盤、Noel Phillips名で
1枚のアルバム(81年の「Youth Man
Vibrations」)と、5枚ぐらいのシングル
盤をリリースしているのが、このEcho
Minottという人です。

今回のアルバムは1986年にUSの
SkengdonからリリースされたEcho Minott
のソロ・アルバムです。

バックはSkengdon All Starsで、
ミュージック・ディレクターとして
Jackie Mittooが参加したアルバムで、
かなりファンキーなノリの表題曲の
「Familiar Face」をはじめとして、
デジタルなリズムに乗せたEcho Minottの
イケイケなヴォーカルが楽しめるアルバム
となっています。

手に入れたのはSkengdonからリリースされ
た、LPの中古盤でした。

ちなみにタイトルになっている「Familiar
Face」を自動翻訳で調べてみると、
「顔なじみ」という意味のようです。

Side1が5曲、Side 2が5曲の全10曲。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Recorded at Skengdon Studios, Miami, Florida

Engineer: Bunny Tom Tom
Musicians: Skengdon All Stars
Music Director: Jackie Mittoo
All Tracks Written by Noel Phillips

Art Direction: Laser Litho Corporation
Cover Photograph: Beth Kingston
Sleeve Design: Laser Litho Corporation

Executive Producer: Kenneth Black

となっています。

レコーディングはフロリダのマイアミに
あるSkengdon Studiosで行われ、
エンジニアはBunny Tom Tomが担当し、
バックはSkengdon All Starsが担当して
います。
ミュージカル・ディレクターとして
Jackie Mittooが参加しています。
すべての曲はNoel Phillips(Echo Minott
の本名)が、作曲しています。
エグゼクティブ・プロデューサーは
Kenneth Blackです。

ジャケット・デザインはLaser Litho
Corporationで、ジャケット写真は
Beth Kingstonが担当しています。

echo_minott_02a
裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、このデジタル
のダンスホールの時代らしいちょっと
弾けたノリのアルバムで、ファンクや
カリプソ・テイストの曲などEcho Minott
のヴォーカルの魅力がうまく詰め込まれた
アルバムで、内容はなかなか良いです。

このEcho Minottですが、このアルバムの
前年の85年には「Rock & Calypso」と
いうタイトルのアルバムを出している
など、カリプソ・テイストの明るいノリの
曲を得意としていたようです。
今回のアルバムはそうした彼の明るい個性
がうまく生かされたアルバムで、ファンク
から南国風のカリプソ・テイストの曲まで
うまく歌いこなす、Echo Minottの明るい
個性のヴォーカルが魅力的なアルバムと
なっています。

特に表題曲のSide 1の5曲目「Familiar
Face」は、誰の曲かまでは特定出来ません
でしたが、完全にファンクのノリの曲で、
見事なまでに自分の持ち歌として歌い
こなすEcho Minottのヴォーカルが見事な
曲です。

他にもJohnny Clarkeの「Rock With Me
Baby」が元歌のSide 1の1曲目「Rock
With Me」、The Beatlesのヒット曲
「Ob-La-Di, Ob-La-Da」のフレーズを
取り込んだ浮遊感のある3曲目「Oldies
But Goodies」、ノリの良いリズムが印象
的な4曲目「Healthy Body」、明るい
キーボードのデジタルなノリのSide 2の
1曲目「Hold Up Your Hand」、陰影の
あるメロディにEcho Minottのヴォーカル
が冴える2曲目「Eyes Of An Angel」、
力量を感じさせるEcho Minottの
ヴォーカルが印象的な4曲目「Eat Out
My Pay」、哀愁のあるホーンのメロディ
に乗せた5曲目「Pickney Fe Mind」
など、全体にキラーで魅力的な曲が多く、
この時代らしいデジタルの入ったバックを
乗りこなすEcho Minottのヴォーカルが
素晴らしいアルバムです。

Side 1の1曲目は「Rock With Me」です。
リディムはJohnny Clarkeの「Rock With
Me Baby」。
ノリの良いホーンとピアノのメロディに、
スキャットも入ったEcho Minottのナイス
なヴォーカルが魅力的。

Echo Minott - Rock With Me


2曲目は「Dont Lock Me Out Mama」
です。
打ち込みらしいドラミングに、ギターと
キーボードのメロディ、Echo Minottの
明るいヴォーカルが楽しい曲です。

3曲目は「Oldies But Goodies」です。
ギターと浮遊感のあるキーボードを中心と
したリズミカルなメロディに、Echo Minott
のナイスなヴォーカルが冴える曲です。
書いたように途中にThe Beatlesのヒット
曲「Ob-La-Di, Ob-La-Da」のフレーズが
挿入されています。

Echo Minott-Oldies But Goodies


4曲目は「Healthy Body」です。
浮遊感のあるキーボードとデジタルな
ドラミング、ノリの良いリズムに乗せた
Echo Minottのノリノリのヴォーカルが
魅力。

ECHO MINOTT - Healthy Body (LP version) 1986


5曲目は表題曲の「Familiar Face」
です。
書いたように完全にファンクのノリの曲
で、原曲がありそうなんですが、特定出来
ませんでした。
はじくようなベースにホーン、コーラス・
ワーク、ファンクのノリにEcho Minottの
リズミカルなヴォーカルが冴える魅力的な
曲です。

Side 2の1曲目は「Hold Up Your Hand」
です。
リズミカルなキーボードのデジタルな
メロディに、Echo Minottのリラックス
した明るいヴォーカルが魅力。

2曲目は「Eyes Of An Angel」です。
ちょっと陰のあるキーボードを中心とした
メロディに、Echo Minottの感情を乗せた
ヴォーカルとコーラス・ワーク。

Echo Minott - Eyes Of An Angel


3曲目は「Crossing Over」です。
キーボードのメロディにコーラス・
ワーク、じんわりと歌い込むEcho Minott
のソフトなヴォーカル。

4曲目は「Eat Out My Pay」です。
ギターとキーボードのメロディに
パーカッション、力量のあるEcho Minott
の歌い込むようなヴォーカルが魅力的。

Echo Minott - Eat Out My Pay


5曲目は「Pickney Fe Mind」です。
哀愁のあるホーンとピアノのメロディに、
デジタルなドラミング、歌い込むような
Echo Minottの鮮やかなヴォーカル。

ECHO MINOTT - PICKNEY FE MINE - 80's KILLER!!


ざっと追いかけてきましたが、魅力的な曲
が多く収められたアルバムで、ジックリと
聴きこ込めば聴き込むほどに、このEcho
Minottというシンガーの魅力にハマる
アルバムなんですね。

1曲1曲がすごくシッカリとしている印象
ですが、ディレクターとして参加している
Jackie Mittooの影響があるのでしょう
か?
程良くバラエティがあり、とても好内容の
アルバムです。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Echo Minott Live



○アーティスト: Echo Minott
○アルバム: Familiar Face
○レーベル: Skengdon
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1986

○Echo Minott「Familiar Face」曲目
Side 1
1. Rock With Me
2. Dont Lock Me Out Mama
3. Oldies But Goodies
4. Healthy Body
5. Familiar Face
Side 2
1. Hold Up Your Hand
2. Eyes Of An Angel
3. Crossing Over
4. Eat Out My Pay
5. Pickney Fe Mind

●今までアップしたEcho Minott関連の記事
〇Echo Minott & DJ Air Afrique「Man A Do Road」