今回はPapa Michigan & General Smiley
のアルバム

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「Downpression」です。

Michigan And SmileyはPapa Michigan
(本名:Anthony Fairclough)と
General Smiley(本名:Erroll Bennett)
からなるユニットで、レゲエがルーツ・
レゲエからダンスホール・レゲエへと移行
した70年代後半から80年代前半に、
ディージェイ同士の掛け合いのラバダブ・
スタイルのトースティングで人気を博した
ディージェイ・コンビです。
1979年にStudio Oneからファースト・
アルバム「Rub-A-Dub Style」を発表し、
ラバダブ・スタイルで人気を博します。
その後数枚のアルバムをリリースし、
アーリー・ダンスホールでは大活躍した
2人ですが、その後はソロとしてそれぞれ
の活動を行っています。

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Michigan & Smiley ‎– Rub-A-Dub Style (1979)

ネットのDiscogsによると、共演盤を含め
て8枚ぐらいのアルバムと、45枚ぐらい
のシングル盤を残しています。
またPapa Michiganはソロとして4枚
ぐらいのアルバムと、69枚ぐらいの
シングル盤、General SmileyはMcPullish
という人との共演盤を1枚と、11枚
ぐらいのシングル盤を残しています。

アーティスト特集 Michigan (ミシガン), Smiley (スマイリー)

今回のアルバムは1981年にジャマイカ
のVolcanoレーベルからリリースされた
Michigan & Smileyのセカンド・アルバム
です。

プロデュースはVolcanoレーベルのHenry
'Junjo' Lawesで、バックはRoots Radics、
ミックスはScientistという、アーリー・
ダンスホール・レゲエをけん引した
スタッフが揃ったアルバムで、「Taxi」
リディムの表題曲「Downpression」や、
「Mad Mad」リディムの「Diseases」、
「Gunman」リディムの「Jah Army」など、
スローなワン・ドロップのリズムに乗せた
アーリー・ダンスホールの時代らしい、
Michigan & Smileyのラバダブ・スタイル
のトースティングが堪能出来るアルバムと
なっています。

手に入れたのはGreensleeves Recordsから
リリースされたLPでした。

Side 1が5曲、Side 2が5曲の全10曲。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Produced by Henry Junjo Lawes
Backed by Roots Radics
Recorded & Voiced and mixed at Channel One
Engineers: Scientist, Soldgie
Mixed by Scientist at Channel One

Mastered by Steve Angel
Cover by Tony McDermott

となっています。

プロデュースはVolcanoレーベルのHenry
'Junjo' Lawesで、バックはRoots Radics、
レコーディングと声入れはChannel Oneで
行われ、エンジニアはScientistとSoldgie
が担当し、ミックスはScientistがChannel
Oneで行っています。

マスターはSteve Angel。
ジャケット・デザインは、この時代の
Greensleeves Recordsのジャケット・
デザインを多く担当している
Tony McDermottが担当しています。

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裏ジャケ

ジャケットの裏面は参加したアーティスト
などの情報とともに、曲の歌詞が載って
います。

さて今回のアルバムですが、この
アーリー・ダンスホールの時代らしい
スローなワン・ドロップの演奏に乗せた
Michigan & Smileyのラバダブ・スタイル
のトースティングが楽しめるアルバムで、
内容はとても良いと思います。

70年代に思想的なルーツ・レゲエで人気
を博したレゲエという音楽ですが、80年
代に入ると新しい動きが起こって来るん
ですね。
それがスラックネスなどを中心とした
ダンスホール・レゲエで、レゲエという
音楽はより快楽性を増した音楽へと変貌
するんですね。
その動きをけん引したのが今回の
プロデューサーであるVolcanoレーベルの
Henry 'Junjo' Lawesで、彼は盟友の
Linval Thompsonなどとともに、レゲエを
ダンスホールの現場での音楽へと塗り替え
て行くんですね。

そのHenry 'Junjo' Lawesのダンスホール・
レゲエで大きな役割を果たしたのが、
バック・バンドのRoots Radicsであり、
ミキサーのScientistだったんですね。

このアーリー・ダンスホールの時代に
大活躍したバック・バンドがRoots Radics
で、それまでのルーツ・レゲエの時代の
ミディアム・テンポの演奏からさらに
スロー・ダウンしたスローなワン・
ドロップのリズムで人気を博したのがこの
バンドだったんですね。
その中心で活躍したのがベースのFlabba
HoltとドラムのStyle Scottで、Flabba
のズシっと腹に響くようなベースと、
Style Scottのドスンドスンと3拍目で
極端に落とす特徴的なドラミングはこの
時代のレゲエの特徴となっているサウンド
なんですね。
シンプルでありながら力強く個性的なその
サウンドは、今の時代に聴いてもとても
魅力があります。

そしてHenry 'Junjo' Lawesの作る
エンターテイメントなレゲエを盛り上げた
のがミキサーのScientistで、ディレイが
深めなその個性的なミックスは、この時代
のアーリー・ダンスホールの音楽を大いに
盛り上げたミックスだったんですね。

そうしたバック陣のスローなワン・
ドロップのリズムに支えられて、Michigan
& Smileyは、人々を楽しませるラバダブ・
スタイルのトースティングで、この時代
ならではの魅力を発揮しています。
「Taxi」リディムの表題曲「Downpression」
をはじめとして、「Firehouse Rock」
リディムの「Natty Heng On In Deh」、
「Truly」リディムの「Come When Jah Call
You」、「Cuss Cuss」リディムの
「The Ghetto Man」、「Gunman」リディム
の「Jah Army」、「Mad Mad」リディムの
「Diseases」、「Solomon」リディムの
「Jah Know」など、有名リディムを巧みに
使ったラバダブ・スタイルのトース
ティングはとても素晴らしく、アーリー・
ダンスホールという時代の魅力を充分に
感じさせます。

Side 1の1曲目は表題曲の「Downpression」
です。
リディムは「Taxi」リディムとして知られ
るリディムで、オリジナルはLittle Royの
「Prophecy」です。
ユッタリとしたホーンを中心としたワン・
ドロップに、Michigan & Smileyの息の
合ったラバダブ・スタイルのトース
ティングが楽しい曲です。

Michigan & Smiley - Downpression


リズム特集 Taxi (タクシー)

2曲目は「Natty Heng On In Deh」
です。
リディムはThe Wailing Soulsの
「Firehouse Rock」。
華やかなホーンのオープニングから、
ギターとベースを中心としたワン・
ドロップの演奏に、Michigan & Smiley
の楽しいトースティング。

Michigan & Smiley - Natty Heng On In There


3曲目は「Come When Jah Call You」
です。
リディムはMarcia Griffithsの
「Truly」。
特徴的なシンセ音にハーモニカ(?)の
メロディ、ドスと落ちる印象的なワン・
ドロップのリズムに、Michigan & Smiley
の息の合ったトースティング。

4曲目は「The Ghetto Man」です。
リディムはLloyd Robinsonの「Cuss
Cuss」。
ホーンのオープニングから、ユッタリと
したワン・ドロップのドラミングに、
Michigan & Smileyの息の合った楽しい
トースティング。

リズム特集 Cuss Cuss (カス・カス)

5曲目は「Jah Army」です。
リディムはMichael Prophetの「Gunman」。
シンセ音のオープニングからド渋なベース
を中心としたスローなワン・ドロップに、
Michigan & Smileyの息の合ったトース
ティングがとても心地良い曲です。

Jah Army


リズム特集 Gunman (ガンマン)

Side 2の1曲目は「Diseases」です。
リディムはAlton Ellisの「Mad Mad」。
レゲエレコード・コムの彼らのページを
見ると、「彼等の最高傑作」と書かれて
いる1曲です。
シンセの特徴的なメロディにキーボードの
メロディ、Michigan & Smileyの息の
合ったナイスなトースティング。

Michigan & Smiley--Diseases


リズム特集 Mad Mad/Diseases (マッド・マッド/ディジーゼズ)

2曲目は「Living In A Babylon」です。
ベースを中心としたワン・ドロップの演奏
に、息の合ったMichigan & Smileyの
トースティングがグッド。

3曲目は「Jah Know」です。
リディムは「Solomon」。
キーボードとベース、ギターのユッタリと
したワン・ドロップの演奏に、Michigan
& Smileyの味わいのあるトースティング。

Jah Know


4曲目は「Arise」です。
ベースを中心としたユッタリとしたワン・
ドロップに、語りかけるようなMichigan
& Smileyのトースティング。

5曲目は「Come On Black People」です。
ピアノのリリカルなメロディに、Michigan
& Smileyの息の合ったトースティングが
魅力的。

Come On Black People


ざっと追いかけてきましたが、ディー
ジェイ同士が掛け合いをするラバダブ・
スタイルといえば、やはりこのMichigan
& Smileyが真っ先に浮かぶ人が多いのでは
ないでしょうか。
彼らの息の合ったトースティングは、
やはりとても魅力的です。

このアルバムはアーリー・ダンスホールと
いう時代を知るためにも、ぜひ聴いて
おいた方が良いアルバムのひとつだと思い
ます。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Michigan and Smiley - One Love Jam Town - Live 1982



○アーティスト: Papa Michigan & General Smiley
○アルバム: Downpression
○レーベル: Greensleeves Records
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1981

○Papa Michigan & General Smiley「Downpression」曲目
Side 1
1. Downpression
2. Natty Heng On In Deh
3. Come When Jah Call You
4. The Ghetto Man
5. Jah Army
Side 2
1. Diseases
2. Living In A Babylon
3. Jah Know
4. Arise
5. Come On Black People