今回はWayne Wonderのアルバム

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「Don't Have To...」です。

Wayne Wonder(本名:Vonwayne Charles)
は80年代後半から活躍する、美声が人気
のダンスホール・シンガーです。
その美声で数々のヒット曲をリリースした
ほか、あのBuju Bantonとのコラボ
レーション曲でもヒット曲を出した
シンガーで、「No Letting Go」という
世界的な大ヒット曲も持つ、ジャマイカを
代表するシンガーです。

ネットのDiscogsによると、10枚ぐらい
のアルバムと、368枚ぐらいのシングル
盤をリリースしているのが、このWayne
Wonderという人です。

アーティスト特集:Wayne Wonder(ウェイン・ワンダー)

ウェイン・ワンダー - Wikipedia

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Wayne Wonder ‎– No Holding Back (2003)

今回のアルバムは1993年にUSの
Penthouse Recordsからリリースされた、
彼のソロ・アルバムです。

プロデュースはPenthouseレーベルの
Donovan Germainで、バックにSteelie &
CleavieやSly Dunbar、Mafia & Fluxy、
Firehouse Crewなどが参加したアルバム
で、さらには全10曲中4曲が
Buju Bantonとのコンビネーション曲と
いうアルバムで、彼の美声にプラスして
ヴァラエティのある曲目が魅力のアルバム
となっています。

手に入れたのはPenthouse Recordsから
リリースされたLPの中古盤でした。

Side 1が5曲、Side 2が5曲の全10曲。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Produced by: D. Germain, except #4 side two, Produced by Andr'e Tyrell
Recorded at: Penthouse Recording Studio
Engineers: Andre Tyrell, Dave Kelly, Tony Kelly, Gary, Backra,
Bulby, Coolie, Stumpy
Musicians: Steelie & Cleavie, Danny Brownie, Sly Dunbar, Mafia & Fluxy,
Handel Tucker, Firehouse Crew, Andre Tyrell, Sheldon, Bernard, Dave Kelly
Bacground Vocals: Brian and Tony Gold, Danny Brownie, Richie Stephens, Wayne Wonder

Design: A Studio Case
Photo by: Johnny Black

となっています。

プロデュースはPenthouseレーベルの
Donovan Germain。
ただしSide 2の4曲目「Give My Love A
Try」は、プロデュースがAndr'e Tyrellと
なっています。

レコーディングはPenthouse Recording
Studioで行われ、エンジニアはAndre Tyrell
やDave Kelly、Tony Kelly、Gary、Backra、
Bulby、Coolie、Stumpyが担当しています。

バックのミュージシャンはSteelie &
Cleavie、Danny Brownie、Sly Dunbar、
Mafia & Fluxy、Handel Tucker、
Firehouse Crew、Andre Tyrell、Sheldon、
Bernard、Dave Kellyが担当しています。

バック・ヴォーカルはBrian and Tony
GoldやDanny Brownie、Richie Stephens、
Wayne Wonderが参加しています。
また10曲中5曲はディージェイとの
コンビネーション曲で、そのうち4曲は
Buju Banton、残りの1曲はTerry Ganzy
とのコンビネーションです。

ジャケット・デザインはA Studio Case、
写真はJohnny Blackとなっています。
なぜか裏ジャケはちょっとピンボケの
Wayne Wonderの写真が使われています。
あまりそうした事を気にしないのが、
ジャマイカ流なんでしょうか?(笑)

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、この時代の
Penthouseレーベルの充実ぶりがうかがえ
るアルバムで、Wayne Wonderの美声の魅力
やBuju Bantonとのコンビネーションの
素晴らしさが充分に感じられる、とても
内容の濃いアルバムとなっています。

実はこのアルバムネットのレゲエ
コレクター・コムで試聴してみて、Buju
Bantonとのコンビネーション曲がとても
素晴らしかったので購入しました。
このWayne WonderとBuju Bantonは本当に
名コンビで、どの曲も息の合った
パフォーマンスを見せていて素晴らしいん
ですね。
この文章を書くにあたってはネットの
YouTubeにある彼らのステージの映像も
観ましたが、その息の合った生き生きと
したステージはとても魅力的でした。

Wayne Wonder & Buju Banton at Reggae Sunsplash 1992


今回のアルバムにもそのBuju Bantonとの
コンビネーション曲が4曲収められて
いて、その息の合ったコンビネーションは
とても魅力的です。
こうした曲があるおかげで、ソロとしての
Wayne Wonderの魅力もより輝いて見え
ます。
こうしたコンビネーション曲をソロ・
アルバムに入れるという手法は、今の時代
まで引き継がれているレゲエのアルバムの
ヴァエティの付け方ですが、その手法を
PenthouseレーベルのDonovan Germainは
この時代からうまく使いこなしているん
ですね。
そうしたBuju Bantonとのコンビネーション
の中にひとつTerry Ganzyのコンビ
ネーション曲を混ぜているのも高ポイント
で、それによりさらにアルバムが豊かに
なっているんですね。
憎いほどDonovan Germainのプロデュース
力が光るアルバムに仕上がっています。

Side 1の1曲目はBuju Bantonとのコンビ
ネーション曲「Heal Massa God World」
です。
いきなりBuju Bantonのガナリ声のトース
ティングから、歯切れの良いリズムに乗せ
たWayne Wonderの美声とのコンビ
ネーションが素晴らしい曲です。

Buju Banton-Massa God World [W. Wayne Wonder]


2曲目もBuju Bantonとのコンビ
ネーション曲「Bonafide Love」です。
リディムはErrol Dunkleyの「Movie
Star」。
歯切れの良いリズムにスウィートな
キーボードのメロディ、Wayne Wonderの
甘く切ない歌声、それに割って入る
Buju Bantonらしい武骨なトースティング。
コンビネーションの面白さがよく出た曲
です。

Bonafide Love (feat. Buju Banton)


3曲目は「Die Without You」です。
デジタルなリズムにリリカルなピアノの
メロディ、ジックリと歌い込むように
入って来るWayne Wonderのソフトな
ヴォーカル。
スウィートでアダルトなラヴ・ソング
です。

4曲目は「Love Will Lead You Back」
です。
リディムはThe Italsの「Ina Dis Ya
Time」。
伸びやかなWayne Wonderのヴォーカルに、
ギターとキーボードのメロディのユッタリ
とした曲です。

5曲目は「Saddest Day Of My Life」
です。
リディムはKeith & Texの「Tonight」。
繰り返されるWayne Wonderの伸びやかで
ソフトなヴォーカルに、ユッタリとした
ドラミングがイイ感じの曲です。
コーラスもWayne Wonder自身か?

Saddest Day Of My Life


リズム特集 Tonight/Lots Of Sign (トゥナイト/ロッツ・オブ・サイン)

Side 2の1曲目はBuju Bantonとのコンビ
ネーション曲「Hey Lorna」です。
Buju Bantonのしゃがれたトースティング
に、Wayne Wonderのスウィートな歌声、
刻むようなワンドロップのリズムに、
ピアノとギターのメロディ。
息の合ったコンビネーションが楽しい曲
です。

Wayne Wonder & Buju Banton - "Hey Lorna"


2曲目はTerry Ganzyとのコンビネーション
曲「Woman A How」です。
リディムはBeres Hammondの「Falling In
Love All Over Again」。
デジタルらしいキーボードのメロディに、
Wayne Wonderのスウィートな歌声、Terry
Ganzyの明るく楽しいトースティング。
Buju Bantonとはまた違った、
ディージェイの絡みが面白いところ。

Wayne Wonder - Woman A How


3曲目は「Missing You」です。
歯切れの良いデジタルなリズムに、
Wayne Wonderの伸びやかなヴォーカル。

Missing You


4曲目はBuju Bantonとのコンビネーション
曲「Give My Love A Try」です。
デジタルなキーボードのメロディに、
コーラス・ワーク、Buju Bantonの流れる
ようなトースティングに、Wayne Wonder
の伸びやかなヴォーカル。

5曲目は表題曲の「Don't Have To」です。
リディムはLone Rangerの「Answer」として
知られる曲で、オリジナルはSlim Smithの
「Never Let Go」。
ホーンとキーボードのダブワイズした
メロディに、デジタルなドラミング、
伸びやかなWayne Wonderのヴォーカルが
イイ感じの曲です。

Don't Have To


リズム特集 Answer (アンサー)

ざっと追いかけてきましたが、美声
シンガーとして高い評価を受けるWayne
Wonderですが、Buju BantonやTerry
Ganzyとのコンビネーション曲もとても
魅力的で、このシンガーの高い実力を証明
しています。

一番良い時代のPenthouseのアルバムで、
その高い音楽性は一聴の価値のある
アルバムだと思います。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Wayne Wonder
○アルバム: Don't Have To...
○レーベル: Penthouse Records
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1993

○Wayne Wonder「Don't Have To...」曲目
Side 1
1. Heal Massa God World - featuring Buju Banton
2. Bonafide Love - featuring Buju Banton
3. Die Without You
4. Love Will Lead You Back
5. Saddest Day Of My Life
Side 2
1. Hey Lorna - featuring Buju Banton
2. Woman A How - featuring Terry Ganzy
3. Missing You
4. Give My Love A Try - featuring Buju Banton
5. Don't Have To