今回はFlourgonのアルバム

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「Count Out」です。

Flourgon(本名:Michael May)は
Red Dragonの弟して知られるダンス
ホール・ディージェイです。
兄と同じく80年代後半から90年代に
かけて活躍したディージェイで、ネットの
Discogsによると今回の共演盤を含めて
2枚ぐらいのアルバムと、220枚ぐらい
のシングル盤を残しています。

アーティスト特集 Flourgon (フローガン)

Flourgon - Wikipedia

今回のアルバムは1988年にUSの
Dennis Star Internationalという
レーベルからリリースされた、Flourgon
の唯一のソロ・アルバムです。

プロデュースはDennis 'Star' Haylesと
June Haylesで、表題曲の「Count Out」
をはじめとしてFlourgonのアッパーな
トースティングが楽しめるアルバムと
なっています。

ちなみにこの88年はFlourgonの当たり年
だったらしく、兄のRed Dragonとの共演盤
「Red Dragon Vs Flourgon」もリリース
しています。

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Red Dragon & Flourgon ‎– Red Dragon Vs Flourgon (1988)

手に入れたのはGreensleeves Recordsから
リリースされたLPの中古盤でした。

Side 1が5曲、Side 2が5曲の全10曲。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Produced by Dennis 'Star' Hayles & June Hayles
Recorded & Mixed at Music Works, Tuff Gong & Penthouse Studios
Engineers: Anthony Kelly, Bobby Digital, David Kelly
Drums: David Kelly
Bass: Donald Dennis
Keyboards: Paul 'Wrong Move' Crossdale
Mastered at The Town House

Photography: David Corio
Design: Tony McDermott

となっています。

プロデュースはDennis 'Star' Haylesと
June Haylesで、レコーディングと
ミックスははMusic WorksとTuff Gong、
Penthouse Studiosで行われ、エンジニア
はAnthony KellyとBobby Digital、
David Kellyが担当しています。
バックのミュージシャンはドラムに
David Kelly、ベースにDonald Dennis、
キーボードにPaul 'Wrong Move'
Crossdaleという布陣です。

写真はDavid Corio、ジャケット・
デザインはTony McDermottが担当して
います。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、この80年代
後半のデジタルのダンスホール・レゲエ期
らしいデジタルなリズムに乗せた、
Flourgonのアッパーでノリノリのトース
ティングが楽しめるアルバムで、内容は
悪くないと思います。

70年代に社会問題などシリアス(真面目)
なテーマのルーツ・レゲエで世界的な人気
を博したレゲエという音楽ですが、80年
代に入るともっとダンスの現場に密着
した、スラックネス(下ネタ)やガン・
トーク(暴力ネタ)などを中心とした
ダンスホール・レゲエが流行するように
なります。
さらに80年代になるとKing Jammyを中心
としたデジタルのダンスホール・レゲエが
流行するようになり、レゲエの世界は
さらにアゲアゲでノリノリなレゲエが人気
となるんですね。

そうした80年代後半のデジタルの時代に
登場したのがこのFlourgonというディー
ジェイで、彼は兄のRed Dragonなどととも
にこの時代に大活躍をするんですね。
特にこの88年は今回のソロ・アルバムや
兄のRed Dragonとの共演盤もリリースして
おり、もっとも彼Flourgonに勢いのあった
時代ではなかったかと推測されます。

またThriller UやSanchez、Ninjamanなど
のアーティストとのコンビネーション・
チューンをヒットさせていますが、その中
のNinjamanとは「Million An More」や
「Zig It Up」という曲をヒットさせて
いるだけではなく、のちに抗争に発展した
ようで、Ninjamanが「End Of Flourgon
Life」という曲を出した事でも知られてい
ます。
そうしたモメ事なども含めて、常に観客を
楽しませる世界のダンスホール・レゲエで
ディージェイの一線で活躍したのがこの
Flourgonというディージェイだったんです
ね。
今回のアルバムでもデジタルなリズムに
乗せた、彼のアゲアゲのフローが楽しめる
のが魅力です。

Side 1の1曲目は表題曲の「Count Out」
です。
デジタルらしいドラミングにキーボードの
メロディ、元気の良い掛け声から始まる
Flourgonの滑らかなトースティングが
魅力。

FLOURGON - COUNT OUT - REGGAE - DANCEHALL CLASSICS - 7inch vinyl record


2曲目は「Best Dress」です。
歯切れの良いデジタルなドラミングと
ギター、キーボードのメロディ、Flourgon
の楽しそうなトースティング。

Flourgon - Best Dress


3曲目は「Peace And Love」です。
リディムはCornell Campbellの
「Rope In」。
キーボードとベース音のメロディに、
Flourgonのトースティングに合いの手が
入る曲です。

Flourgon - Peace And Love


4曲目は「Love Mi Jah Jah」です。
リディムはSly & Robbieの「Taxi」
リディムとして知られるリディムですが、
オリジナルはLittle Royの「Prophecy」
です。
デジタルらしいドラミングにキーボードの
ユッタリしたメロディ、半分歌うような
Flourgonのトースティング。

リズム特集 Taxi (タクシー)

5曲目は「Massive On U Ready」です。
キーボードのリズミカルなメロディに、
Flourgonの明るいトースティングに
ノリノリの女性も混じった合いの手の
すごく楽しい曲です。

Side 2の1曲目は「Don In A Town」
です。
明るい掛け声から、キーボードのメロディ
に乗せたFlourgonの陽気なトースティング
が魅力的。

2曲目は「Africa Don't Worry」です。
リディムはスカの時代のオールド・
リディムBaba Brooksの「Shank I Sheck」
です。
キーボードのユッタリしたメロディに
歯切れの良いドラミング、ちょっとハズし
たようなヴォーカルにFlourgonのノリの
良いトースティング。

リズム特集 Shank I Sheck (シャンク・アイ・シェック)

3曲目は「Champion Come」です。
明るいキーボードのメロディに、デジタル
らしいドラミング、Flourgonのノリノリ
のアッパーなトースティング。

4曲目は「Tour England」です。
歯切れの良いドラミングにキーボードの
メロディ、Flourgonの勢いのあるトース
ティング。

Flourgon - Tour England (Fever Riddim)


5曲目は「Fret & Worry」です。
キーボードとリズミカルなドラミング、
ちょっとエコーの効いたFlourgonの
ノリノリのトースティング。

Flourgon - Fret & Worry


ざっと追いかけてきましたが、ある意味
この時代のアルバムの特徴ですが、
デジタルのリズムでグイグイ押し込んで
来るようなアルバムで、それが少し
アルバムとして単調に聴こえてしまう
ところがあります。
そのあたりは少し好き嫌いが分かれる
ところかもしれません。
ただそういう事も含めて、この時代に
輝いたダンスホール・ディージェイの
Flourgonらしいアルバムなんだと思い
ます。

機会があれば聴いてみてください。

Ninjaman, Junior Demus, Flourgon, Red Dragon (Sting 1988)



○アーティスト: Flourgon
○アルバム: Count Out
○レーベル: Greensleeves Records
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1988

○Flourgon「Count Out」曲目
Side 1
1. Count Out
2. Best Dress
3. Peace And Love
4. Love Mi Jah Jah
5. Massive On U Ready
Side 2
1. Don In A Town
2. Africa Don't Worry
3. Champion Come
4. Tour England
5. Fret & Worry