今回はJah Wooshのアルバム

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「Jah Woosh」です。

Jah Woosh(本名:Neville Beckford)は
レゲエのディージェイやプロデューサーと
して活躍した人です。
おもに70年代から80年代前半にディー
ジェイとして多くのアルバムやシングルを
リリースしているほか、プロデューサーと
しての実績もある人のようです。

ネットのDiscogsによると、共演盤を含め
て18枚ぐらいのアルバムと、91枚
ぐらいのシングル盤をリリースしている
のが、このJah Wooshという人です。

Jah Woosh - Wikipedia

今回のアルバムは1974年にUKの
Cactusというレーベルからリリースされた
Jah Wooshのファースト・アルバムです。

プロデュースはSuccess Recordsの
Rupie Edwardsで、Rupie Edwardsの
「Irie Feelings」リディムを使った
1曲目「The Wanderer」をはじめとして、
まだ初期レゲエの匂いも残るバックに、
Jah Wooshらしい軽快なトースティングが
冴えるアルバムとなっています。

手に入れたのはReggae Collectorsという
レーベルからリリースされたLPの中古盤
でした。

Side 1が6曲、Side 2が6曲の全12曲。

詳細なミュージシャンの表記はありま
せん。

All Titles by Jah Woosh

Produced by Rupie Edwards
Success Records, Kingston, Jamaica

Cover Design: Mike Sedgwick

という記述があります。

すべてのトラックの作曲はJah Woosh。

プロデュースはジャマイカのキングストン
にあるSuccess RecordsのRupie Edwards
が担当しています。

ジャケット・デザインはMike Sedgwick
という人が担当しています。
表ジャケは魔法のランプからJah Woosh
が出て来るところと、煙の文字時で
Jah Wooshとなっているデザインです。
裏ジャケは表ジャケに使われたJah Woosh
の顔写真と曲目などが書かれています。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、まだどこか
「レゲエ創世記」の匂いの残るアルバム
で、ルーツ・ディージェイらしい
Jah Wooshのオールド・スクールなトース
ティングがとても魅力的なアルバムです。

このJah Wooshですが、他のルーツ・
ディージェイに較べると知名度はイマイチ
の人なんですね。
ただけっこうアルバムをリリースしている
ように、当時でもそれなりに人気がある
ディージェイだったようです。

有名な話ではあのLee Perryが自身が
初めてプロデュースするディージェイ・
アルバムを作ろうとした際に、最初の
選択肢はこのJah Wooshだったと言われて
います。
結局それは実現せずにLee Perryが声を
掛けたのがJah Lloydで、Lee Perryは
Jah LloydをJah Lionと改名させ、完成
したアルバムが「Colombia Colly」と
いうアルバムなんだそうです。

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Jah Lion ‎– Colombia Colly (1976)

この事はレゲエレコード・コムにある
Jah Lloydのページに書かれています。

アーティスト特集 Jah Lloyd (ジャー・ロイド)

起きなかった事は起きなかった事ですが、
もしかしたらJah Wooshが「Colombia
Colly」でトースティングをしていた
可能性があったんですね。
そうしていれば彼の運命も、また変わって
いたかもしれません。

ちなみにJah Lionで「Colombia Colly」
を出したJah Lloydですが、ジャケットの
裏面にLee Perryの写真が載っていた事で
Jah LionがLee Perry本人の別名だと誤解
され、思ったほどの成功が収められず、
結局元のJah Lloydという名前に戻して
います。

話を戻しますが、そんなレゲエのかなり
早い時期から活躍していたJah Wooshです
が、いろいろな販売サイトの彼のアルバム
評などを見ると、かなり小器用な人で時に
歌うようなシング・ジェイ・スタイルの
トースティングもこなせる人だったよう
です。
ただこのファースト・アルバムの時点
では、あのU-Royのようなオールド・
スクールなトースティングで、むしろその
流れるようなスタイリッシュなトース
ティングが魅力となっています。
そのレア度の高さからか今も人気の高い
この人ですが、特に今回のアルバムは彼の
アルバムの中でも特におススメ出来る
アルバムではないかと思います。

またプロデューサーのRupie Edwardsは
70年代初めの初期レゲエの頃に、自身の
レーベルSuccess Recordsなどで
「Irie Feelings」などのヒット曲を放ち
活躍したシンガーであり、プロデューサー
である人です。
ちょっとハチャメチャ感のある楽曲を作る
人で、そういう人がプロデュースをして
いる点もちょっと注目です。

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Rupie Edwards - Ire Feelings: Chapter & Version (1990)

Side 1の1曲目は「The Wanderer」です。
リディムはRupie Edwardsの
「Ire Feelings」。
2人の人物の会話からギターとベースの
メロディ、Jah Wooshのこの時代らしい
オールド・スクールな楽し気なトース
ティング。

Jah Woosh - The Wanderer


2曲目は「Reaction」です。
華やかなホーンとギターのメロディに、
エコーの効いたJah Wooshのトース
ティングに、合間良く入って来る
ヴォーカル…。
まだロックステディの香りを残す、刻む
ようなギターのフレーズなども面白い
ところ。

3曲目は「Crooked Skank」です。
刻むようなギターのフレーズにドスの
効いたベース、ブラック・ミュージック
らしい濃いメロディにダブワイズ、
Jah Wooshのちょっとラフな味わいの
トースティングがすごくカッコいい曲
です。

Jah Woosh - Crooked Skank (1974)


4曲目は「Famine On The Land」です。
こちらも二人の人物の会話から、エコーの
かかったJah Wooshのダブワイズした
トースティングに男性コーラス…。
初期レゲエらしい刻むようなギターに、
合間良く入るピアノもキマっています。

Jah Woosh - Famine On The Land


5曲目は「Chucky Jean」です。
軽快なギターの刻むようなフレーズに
キーボードの浮遊感のあるメロディ、
Jah Wooshの楽し気なトースティング。

6曲目は「This Train」です。
漂うようなキーボードのメロディに、刻む
ようなギターとベース、流れるように軽快
に言葉が並ぶJah Wooshのトース
ティング。

Side 2の1曲目は「Liberation」です。
ユッタリとしたギターとキーボードの
メロディ、心地良い男性コーラスに
ちょっとファンキーなJah Wooshのトース
ティング。

Jah Woosh - Liberation


2曲目は「Batter Ears Skank」です。
ギターとキーボードの心地良いメロディに
男性コーラス、流れるようにスムーズな
Jah Wooshのエコーの効いたトース
ティング。

Jah Woosh - Batter Ears Skank


3曲目は「Judy Drowned」です。
ユッタリとしたドラミングに刻むギターと
キーボードのメロディ、エコーの効いた
Jah Wooshのトースティング。

4曲目は「Pretty Paul」です。
刻むようなギターのウンチャカ・リズムに
Jah Wooshのエコーの効いたトース
ティング、時折入るヴォーカル…。

Jah Woosh - Pretty Paul


5曲目は「Love Brother Love」です。
刻むようなギターに明るいホーンの
メロディ、キリッとしたベース、エコーの
効いたJah Wooshのトースティング。

Jah Woosh - Love Brother Love


6曲目は「Meditation Dub」です。
最後はエコーの効いたドラミングと、
ズシっとしたベースを軸とした渋めのダブ
となっています。

ざっと追いかけてきましたが、初期レゲエ
の感じが残る刻むようなギターなどの演奏
に乗せた、Jah Wooshのちょっとハッチャ
けた明るいトースティングはなかなか魅力
的で、内容は悪くないと思います。
この70年代前半ならではのサウンドで、
そのあたりもこのアルバムの価値を高めて
います。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Jah Woosh
○アルバム: Jah Woosh
○レーベル: Reggae Collectors
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1974

○Jah Woosh「Jah Woosh」曲目
Side 1
1. The Wanderer
2. Reaction
3. Crooked Skank
4. Famine On The Land
5. Chucky Jean
6. This Train
Side 2
1. Liberation
2. Batter Ears Skank
3. Judy Drowned
4. Pretty Paul
5. Love Brother Love
6. Meditation Dub