今回はのアルバム

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「Praise Jah」です。

The Twinkle Brothersはドラムの
Norman Grantとリズム・ギターのRalston
GrantのGrant兄弟を中心としたレゲエ・
グループです。
60年代から活動していた彼らですが、
75年に「Rasta Pon Top」でアルバム・
デビューし、その後も順調にキャリアを
積み重ねて行ったのが彼らなんですね。
80年代に拠点をイギリスに移し、その後
はニュー・ルーツのグループとして評価
されています。

ネットのDiscogsによると、61枚ぐらい
のアルバムと、118枚ぐらいの
シングル盤をリリースしているのが、彼ら
The Twinkle Brothersです。

Twinkle Brothers – Wikipedia

アーティスト特集 Twinkle Brothers (トゥインクル・ブラザーズ)

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The Twinkle Brothers ‎– Rasta Pon Top (1975)

今回のアルバムは1979年にUKの
Virginからリリースした彼らの4枚目の
アルバムです。

この時代はまだ彼らがルーツ・レゲエ・
バンドとして評価が高かったころで、表題
曲の「Praise Jah」をはじめ、
「Jahoviah」や「In This Time」など、
彼ららしい楽曲が楽しめる、彼らの代表作
のひとつともいえるアルバムです。

手に入れたのはVirginからリリースされた
CDでした。

全10曲で収録時間は約37分。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Produced by Norman Grant
'Praise Jah,''Shu Be Dup,''Gone Already,''Come Home,'
recorded at Somb Studios, Montego Bay
Engineers: R. Jones, R. Haughton
R. Haughton also played organ on these tracks
All other songs were recorded at Treasure Island Studio, Kingston
Engineer: Errol Brown and mixed by Michael Dan at
Virtual Earth Studios, Swiss Cottage, London

Rhythm Guitar, Lead Guitar, Vocals on 'Gone Already' and
'Jahoviah': Ralston Grant
Vocals, Drums: Norman Grant
Piano: Eric Bernard
Percussion, Congas: Bongo Asher, Karl Hyatt
Bass: Derrick Brown

Additional Musicians:
Lead Guitar on 'Praise Jah': Aston Grant, P. Hurlock
Piano on 'Jahoviah' and 'In This Time': Michael Dan
Synth on 'Praise Jah': Arnold Brackenridge
Horns: Tommy McCook, Vin Gordon
Bass on 'King Pharoah': Ranchie

Sleeve: Cooke Key

となっています。

プロデュースはNorman Grant。
1曲目「Praise Jah」と7曲目「Shu Be
Dup」、9曲目「Gone Already」、10曲
目「Come Home」の4曲のレコーディング
はジャマイカのモンテゴ・ベイにある
Somb Studiosで行われ、エンジニアは
R. JonesとR. Haughton(Ralston
Haughton)が担当しています。
なおR. Haughtonはそれらの4曲で
オルガンも担当しています。
その他の曲のレコーディングはジャマイカ
のキングストンにあるTreasure Island
Studioで行われ、エンジニアはErrol
Brown、ミックスはUKのロンドンにある
Virtual Earth Studiosで行われ、
ミックス・エンジニアはMichael Danが
担当しています。

リズム・ギターとリード・ギター、9曲目
「Gone Already」と5曲目「Jahoviah」の
ヴォーカルはRalston Grant、ヴォーカル
とドラムはNorman Grant、ピアノはEric
Bernard、パーカッションとコンゴ・
ドラムはBongo AsherとKarl Hyatt、
ベースはDerrick Brownが担当していま
す。

ゲスト・ミュージシャンは、1曲目
「Praise Jah」のリード・ギターにAston
GrantとP. Hurlock、5曲目「Jahoviah」
と8曲目「In This Time」のピアノに
Michael Dan、1曲目「Praise Jah」の
シンセにArnold Brackenridge、ホーンに
Tommy McCookとVin Gordon、2曲目
「King Pharoah」のベースにBertram
'Ranchie' McLeanが参加しています。

印象的な蛾と花を排したジャケット・
デザインはCooke Keyとなっています。

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裏ジャケ

さて今回のアルバムですが、このNorman
Grantを中心としたルーツ・レゲエ・
グループThe Twinkle Brothersの代表作
のひとつともいえるアルバムで、内容は
とても良いです。

このThe Twinkle Brothersですが、75年
のファースト「Rasta Pon Top」を始まり
として、77年にはセカンドの「Do Your
Own Thing」、78年には3枚目の
「Love」と、このルーツ期には順調に
キャリアを積み重ねているんですね。

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The Twinkle Brothers ‎– Love (1978)

おそらくこの70年代あたりまでは、
ルーツ・レゲエのグループとしてかなり
評価の高かったグループだと思います。
このグループの最大の魅力は、ヴォーカル
とドラムを担当するNorman Grantの
ソング・ライティング能力の高さで、他の
グループに無いその独特の個性を持った
楽曲はとても魅力的です。
私自身も彼らのファースト「Rasta Pon
Top」の1曲目「Give Rasta Praise」を
レゲエレコード・コムで試聴して、その
独特のピアノのフレーズが耳に残り、後で
どのアルバムだったか?必死で探し回った
事があったほどです。
そうしたシッカリした個性を持った
ルーツの楽曲を作っていたのが、この
The Twinkle Brothersだったんですね。

ただそうした彼らの80年代半ば以降は
徐々に減速して、「ニュー・ルーツの
グループ」という評価に変わってしまう
ようです。
シンコー・ミュージック刊行のレゲエ本
「Roots Rock Reggae」には、80年以降
にNorman Grantはロンドン、Ralston
GrantはUSに移住して離ればなれで暮ら
すようになったと、グループの紹介ページ
に書かれています。
そうした事も彼らの勢いを減退させた要因
のひとつなのでしょうか。

ただ80年代半ばぐらいまでは聴くべき
アルバムを多く残しているのも事実で、
特に今回のアルバムや「Rasta Pon Top」、
「Love」あたりの70年代のアルバムは
レゲエ好き、特にルーツ好きはぜひ聴いて
おきたいアルバムなんですね。

重くユッタリとしたVin Gordonの
トロンボーンに乗せた1曲目「Praise
Jah」から始まり、華やかなホーンに
シッカリとしたベースの演奏の2曲目
「King Pharoah」、アフリカの大地を
思わせる3曲目「Africa」、ダブワイズ
したホーンが印象的な4曲目「Dread In
The Ghetto」、ソフトなコーラスに乗せた
漂うようなヴォーカルが印象的な5曲目
「Jahoviah」、演奏に勢いを感じる6曲目
「Keep On Trying」など、このグループの
魅力がうまく収められた、聴き心地の良い
ルーツ・アルバムに仕上がっています。

1曲目は表題曲の「Praise Jah」です。
心地良いドラミングにギターとベース、
トロンボーンのメロディ、コーラスに
乗せたNorman Grantのちょっとしゃがれた
ヴォーカル。
重くユッタリとしたVin Gordonと思われる
トロンボーンが、良い味を出しています。

Twinkle Brothers - *Praise Jah*


2曲目は「King Pharoah」です。
華やかなホーンにキーボード、Vin Gordon
の掛け声によく通るヴォーカル。ベースを
軸とした安定した演奏の曲です。

Twinkle Brothers - King Pharoah


3曲目は「Africa」です。
心地良いホーン・セクションとギター、
ズシっとしたベースを軸とした演奏に、
伸びやかで力強いNorman Grantの
しゃがれたヴォーカルにコーラス。
アフリカの伸びやかな大地を思わせる大曲
です。

Twinkle Brothers - Africa


4曲目は「Dread In The Ghetto」です。
明るいホーンのメロディに口笛、ソフトに
入って来るNorman Grantのヴォーカル。
ちょっとこもってダブワイズしたホーンが
印象的。

Twinkle Brothers Free Africa 11 Dread In The Ghetto


5曲目は「Jahoviah」です。
ギターのメロディに乗せた漂うような
ソフトなヴォーカルが印象的な、彼らの
代表曲のひとつです。
わきを固めるズシっとしたベースに、心地
良いパーカッションも魅力。

The Twinkle Brothers - Jahoviah


6曲目は「Keep On Trying」です。
勢いのあるホーンとギターにベース、
静かに語り始めるようなヴォーカル、
合間良く入るホーンに鳴くギター…。

Twinkle Brothers - Keep on trying


7曲目は「Shu Be Dup」です。
ギターのメロディに明るいコーラス、
ユッタリと楽しそうなNorman Grantの
ヴォーカル。

8曲目は「In This Time」です。
ギターとキーボードの勢いのあるメロディ
に、しゃがれたNorman Grantのヴォーカル
にコーラス。

9曲目は「Gone Already」です。
ミリタント・ビートに乗せたキーボードの
メロディにコーラス、語るようなNorman
Grantのヴォーカル。

10曲目は「Come Home」です。
ピアノとギターのメロディに心地良い
パーカッション、コーラスに乗せたNorman
Grantのヴォーカル。

ざっと追いかけてきましたが、この時代の
The Twinkle Brothersの充実ぶりを
うかがわせるアルバムで、内容はとても
良いと思います。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Twinkle Brothers - Free Africa (Live at Woodstock 2004)



○アーティスト: The Twinkle Brothers
○アルバム: Praise Jah
○レーベル: Virgin
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1979

○The Twinkle Brothers「Praise Jah」曲目
1. Praise Jah
2. King Pharoah
3. Africa
4. Dread In The Ghetto
5. Jahoviah
6. Keep On Trying
7. Shu Be Dup
8. In This Time
9. Gone Already
10. Come Home