今回はBig Joeのアルバム

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「Keep Rocking And Swinging」です。

Big Joe(本名:Joseph Spalding)は
70年代のルーツ・レゲエのの時代に活躍
したディージェイです。
ネットのDiscogsでこの人の履歴を見る
と、72年頃から79年頃まで
コンスタントにシングルをリリースして
いますが、その後はあまりリリースがあり
ません。
77年に今回のアルバムを含めて2枚の
アルバム、78年に2枚のアルバムと、
合計4枚のアルバムと、71枚ぐらいの
シングル盤をリリースしているのが、この
Big Joeという人です。

Big Joe (reggae) - Wikipedia

今回のアルバムは1977年にUKの
Live And Loveというレーベルから
リリースされたBig Joeのソロ・アルバム
です。

プロデュースはBunny Leeで、バックは
The AggrovatorsとThe Revolutionaries
が務めたアルバムで、Leroy Smartの
「Trying To Wreck Up My Life」リディム
の表題曲「Keep Rocking And Swinging」
をはじめとして、この時代らしい
ステッパー・スタイルのディージェイが
楽しめるアルバムとなっています。

手に入れたのは2013年にUKの
リイシュー・レーベルReggae Retroから
リイシューされたLP(新盤)でした。
180グラム・ビニールの300枚限定で
発売されたアルバムで、限定番号がボール
ペンで手書きで書かれていて、私の手に
入れたアルバムには「114 / 300」と書か
れていました。
(おそらくBunny Leeの文字か?)

Side 1が6曲、Side 2が6曲の全12曲。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Mixed at Channel One Studio
Recorded at Randy's Studio, Channel One Studio and King Tubby's Studio, Kingston, Jamaica
Mixing Engineers: Ernest Hookim, Clive Chinn, Maxi, Barnabas
Produced and arranged by: Bunny 'Striker' Lee

Special thanks to the Agrovators and the Revolutionarys:
Drums: Sly Dunbar, Carlton 'Santa' Davies
Bass: Robbie Shakespeare, Lloyd Sparks
Lead Guitar: Earl 'Chinna' Smith
Rhythm Guitar: Boofa, Tony Chinn
Organ: Ansel Collins, Burnard 'Stouter' Harvey
Piano: Aussie 'Nogo' Herbert, Tarzan (alias Cripple), Johnnie Clarke
Percussion: Barnabas, Skullie

All tracks composed by Big Joe

となっています。

レコーディングはジャマイカのキング
ストンにあるRandy's StudioとChannel
One Studio、King Tubby's Studioで
行われ、ミックスはChannel One Studio、
ミックス・エンジニアはErnest Hookimと
Clive Chinn、Maxi, Barnabasが担当し、
プロデュースとアレンジはBunny
'Striker' Leeとなっています。

バックを務めたthe Agrovators
(The Aggrovators)とthe Revolutionarys
(The Revolutionaries)のメンバーは、
ドラムにSly DunbarとCarlton 'Santa'
Davies、ベースにRobbie Shakespeareと
Lloyd Sparks、リード・ギターにEarl
'Chinna' Smith、リズム・ギターにBoofa
とTony Chinn、オルガンにAnsel Collins
とBurnard 'Stouter' Harvey、ピアノに
Aussie 'Nogo' HerbertとTarzan(別名:
Cripple)、Johnnie Clarke、
パーカッションにBarnabasとSkullieと
いう布陣です。

すべての曲の作曲はBig Joe。

アルバム・ジャケットのBig Joeの
モノクロ写真も、まるでキリストのよう
で、すごくカッコいいです。

さて今回のアルバムですが、この70年代
後半に流行ったステッパーズ・スタイルの
Big Joeのトースティングは、ちょっと
フラフラした歌いぶりのかえって魅力で、
最高にカッコいいです。
これはぜひ聴いておくべきアルバムでは
ないかと思います。

このBig Joeですが書いたようにシングル
の履歴を見ると、79年以降はパッタリと
リリースが無くなるんですね。
次に履歴が出て来るのが96年で、
おそらくこれは昔の曲のリリースかと
思われます。
そういう点から見てもこの人の旬だった
時期は、アルバムを2枚ずつ出している
77年から78年あたりと思われます。
今回のアルバムはそうしたBig Joeの
代表作ともいえるアルバムで、ルーツ・
レゲエ好きとしてはぜひ押さえて
おきたいアルバムのひとつではないかと
思います。

この70年代後半に流行したガンガン
攻めて来るようなステッパーズ・スタイル
の演奏のバックに、ちょっとフラフラと
したBig Joeのトースティングは何とも
言えない味わいがあり、とてもカッコよく
魅力的です。
70年代後半のルーツ・レゲエの充実ぶり
を感じさせてくれるアルバムだと思い
ます。
数ある「Bunny Lee音源」の中でも特別な
1枚で、だからこその180グラム重量盤
の300枚限定販売のリイシューだったの
ではないかと思います。

このディージェイのカッコよさは、今の人
にもぜひ知ってほしいと思うアルバム
です。

Side 1の1曲目は「Keep Rocking And
Swinging」です。
リディムはThe Heptonesの「Give Me The
Right」で、使われているのはLeroy Smart
の代表曲「Trying To Wreck Up My Life」
です。
勢いのあるリズムにLeroy Smartの
ヴォーカル、Big Joeのトースティング
という、危うい空気感がすごく魅力的な曲
です。

Big Joe-trying to wreck(KEEP ROCKING AND SWINGING)


2曲目は「Sufferation In The Ghetto」
です。
リディムはLeroy Smartの「Mr. Richman」。
歯切れ良いリズムにギターのメロディ、
こちらもLeroy Smartのヴォーカルに
Big Joeのトースティングという組み
合わせ。

Sufferation In The Ghetto


3曲目は「Living In Sin」です。
激しいドラミングからシンセとピアノの
メロディ、エコーの効いたBig Joeの
トースティング…。

4曲目は「Rich Man」です。
リディムはLinval Thompsonの「Blood
Gonna Run」。
心地良いドラミングにギターのメロディ、
Linval Thompsonのこもったような
ダブワイズしたヴォーカルに、Big Joeの
ちょっとフラフラしたようなトース
ティングがとても魅力的。

Big Joe - Rich Man


5曲目は「Natty All In A Row」です。
リディムはJohnny Clarkeの「Give Me A
Love」。
漂うようなシンセに重いベースの
メロディ、フラフラとしたBig Joeの
ちょっとヤバ目のトースティング…。

Natty All In A Row


6曲目は「Natty Gone A UK」です。
漂うようなシンセと刻むようなギターの
メロディ、重いベース、Big Joeの流れる
ようなトースティング。

Side 2の1曲目は「Rocking Round Town」
です。
リディムはThe Wailersの「Simmer Down」
で、Johnny Clarkeのヴァージョンです。
軽快なギターのメロディに、Johnny
Clarkeのソフトなヴォーカル、Big Joeの
ノリノリのトースティング…。

Rocking Round Town


2曲目は「Go Deh With A Natty Dread」
です。
リディムはThe Abyssiniansの代表曲
「Satta Massa Ganna」で、Johnny
Clarkeの歌うヴァージョンです。
ダブワイズするホーンのメロディに、
ダブワイズで滲んで行くJohnny Clarke
のヴォーカル…、Big Joeの独特の
フラつくトースティング…。

Big Joe - In The Ghetto


リズム特集 Satta Massa Ganna (サタ・マサ・ガナ)

3曲目は「A De Works」です。
リディムはEarl Zeroの「None Shall
Escape The Judgement」で、Johnny
Clarkeの歌うヴァージョンです。
エコーの効いたJohnny Clarkeの
ヴォーカルに、かぶせるように入って来る
Big Joeのトースティング…。

[1976] Big Joe- Keep Rocking And Swinging- A de works


4曲目は「Human Race」です。
華やかなドラミングにギターとベースの
メロディ、エコーの効いたBig Joeの
トースティング…。

5曲目は「Heart To Be Pure」です。
ギターとピアノ、ベースのユラユラした
メロディに、Big Joeのエコーの効いた
歯切れの良いトースティング…。

6曲目は「When You Bound You Must
Obey」です。
ギターとキーボードのダブワイズした
メロディに、Big Joeらしいフラフラした
トースティング…。

ざっと追いかけてきましたが、やはり
The AggrovatorsやThe Revolutionaries
のこの時代特有の勢いのあるサウンドに
乗せたBig Joeの独特のトースティングは
とても心地良くすごく魅力的です。
ルーツ・レゲエの時代のゲットーの危険な
香りのするこのサウンドは、今の時代に
こそぜひ聴いてもらいたいと思います。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Big Joe
○アルバム: Keep Rocking And Swinging
○レーベル: Reggae Retro
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1977

○Big Joe「Keep Rocking And Swinging」曲目
Side 1
1. Keep Rocking And Swinging
2. Sufferation In The Ghetto
3. Living In Sin
4. Rich Man
5. Natty All In A Row
6. Natty Gone A UK
Side 2
1. Rocking Round Town
2. Go Deh With A Natty Dread
3. A De Works
4. Human Race
5. Heart To Be Pure
6. When You Bound You Must Obey