今回はAlpha Blondy And The Solar System
のアルバム

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「The Prophets」です。

Alpha Blondy(本名Seydou Koné)は
70年代から活躍する、コートジボワール
出身のレゲエ・シンガーです。
そのメッセージ性の強い歌の内容から
「アフリカのBob Marley」と称される
ほど、人気と高い評価を受けている
シンガーです。
ネットのDiscogsによると、82年に
ファースト・アルバム「Jah Glory」を
リリースしてから、現在までに21枚の
アルバムと20枚ぐらいのシングル盤を
リリースしています。

アルファ・ブロンディ - Wikipedia

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Alpha Blondy ‎– Apartheid Is Nazism (1985)

今回のアルバムは1989年にフランスの
Pathéというレーベルからリリースされた、
Alpha Blondyの通算6枚目ぐらいにあたる
アルバムです。
ネットのVP Recordsのホーム・ページには
このアルバムの再リリースの記事が書かれ
ていて、それによると「ポップなルーツ・
レゲエを基調に、困窮するアフリカの弱者
の視点によるシリアスなテーマを数多く
扱った作品。」との事です。

レゲエ・レーベル | VP RECORDS | NEW RELEASE - 247reggae.com

手に入れたのはVP Recordsからリリース
されたCDの中古盤でした。

全8曲で収録時間は約34分。

詳細なミュージシャンの表記はありません。

All songs written by Seydou Kane aka Alpha Blondy
and published by EMI Music Publishing
Remastered by Philippe Mortias / PM studio
Liner notes by Oliver Cachin
Artwork by Supercing
Original packing design: Pierre Terrasson / Haymo Kindler

という記述があります。

作曲がSeydou KaneことAlpha Blondyで
ある事以外の記述がないのが残念なところ
です。

さて今回のアルバムですが、アフリカの
窮状を多く歌ったアルバムとのことで、
Alpha Blondyらしいメッセージ性を持った
アルバムになっていて、内容は悪くないと
思います。

VP Recordsのこのアルバムのページには
次のようなことも書かれています。

「アフリカの現実を世界に届けるべく強い
意志に溢れた作品で、数多いALPHA BLONDY
の作品の中でも、特に情感に溢れた作品と
して高い評価と支持を集めている名作。」

70年代のルーツ・レゲエは黒人差別に
対するプロテスト・ソングとして、Bob
MarleyやPeter Toshなどのアーティスト
によって世界に広まった訳ですが、その
プロテストするレゲエという音楽を
もっともよく継いだのが、Alpha Blondy
やTiken Jah Fakoly、Lucky Dubeといった
アフリカン・レゲエのアーティスト達
だったんですね。
80年代頃からこうしたアフリカン・
レゲエのシンガーたちが登場し、多くの
人々の支持を受けるようになるんですね。

その中でも特に早くから活躍したのがこの
Alpha Blondyで、彼は貧困や差別に苦しむ
人の代弁者となって多くのメッセージを
発信して行くんですね。
残念ながら彼の歌はフランス語で歌われる
事が多いので、そのメッセージはよく
解らないところが多いですが、ルーツ・
レゲエとアフリカン・ミュージックが合体
したようなバックに乗せて歌われるその
音楽はやはり魅力的です。

今回のアルバムではアフリカの楽器と
思われる弦楽器や笛の音色なども使われ
ており、よりアフリカ色の強い音楽を展開
しています。
自分のアイデンティティに根差し、
アフリカの人々を思い歌われた音楽には、
力強さがあります。

表題曲の「預言者」というタイトルの
1曲目「The Prophet (Allah Léka
Netchi)」から始まり、ちょっとユーモラス
な南国風メロディの2曲目「Banana」、
ソフトなヴォーカルと間奏のギターが印象
的な3曲目「Coup D'Etat」、カミナリの
エフェクトからギターのメロディに乗せた
6曲目「Black Men Tears」、ホーンと
ギターのメロディに乗せた大曲ラストの
8曲目「Jah Music」まで、「アフリカの
Bob Marley」と言われた男の魅力が満載
のアルバムに仕上がっています。

1曲目は表題曲の「The Prophet (Allah Léka
Netchi)」です。
鶏の鳴き声から甲高いメロディカのような
サウンド、ギターのメロディに乗せたAlpha
Blondyのユッタリと語るようなヴォーカル。

Alpha Blondy - The Prophet Allah Léka Netchi 1989


2曲目は「Banana」です。
ギターとキーボード、サックスによる
ちょっと南国風のメロディに、Alpha Blondy
の楽しげに語るようなヴォーカル。

Alpha Blondy - Banana


3曲目は「Coup D'Etat」です。
ズシっとしたキーボードとホーンを中心と
したメロディに、Alpha Blondyらしい
ちょっとユーモラスさのあるソフトな
ヴォーカル。
間奏の唸るギターも魅力的。

Alpha Blondy - Coup d'Etat


4曲目は「Kolombaria」です。
ギターと何か民族楽器と思われる甲高い
笛の音色のメロディに、シリアスさを
たたえたAlpha Blondyのヴォーカル…。

5曲目は「Face To Face」です。
打ち込むようなドラミングにホーン・
セクション、ユッタリと歌うAlpha Blondy
のヴォーカル…。

6曲目は「Black Men Tears」です。
ギターのメロディに雷音のエフェクト、
ノビノビと歌うAlpha Blondyのヴォーカル
が魅力。

Alpha Blondy / Black Men Tears [1989]


7曲目は「Corinthiens」です。
浮遊感のあるギターとホーン・セクション、
語るように丁寧に歌うAlpha Blondyの
ヴォーカル。

8曲目は「Jah Music」です。
ホーン・セクションのイントロから、
キターのメロディに乗せたAlpha Blondyの
ヴォーカル。
このアルバムで一番長い6分21秒の曲
です。

Alpha Blondy - Jah Music 1989


ざっと追いかけてきましたが、アフリカ色
もうまく織り込んだAlpha Blondyらしい
レゲエ・ミュージックはなかなか魅力的
です。
彼の魅力が充分に発揮された、アルバム
ではないかと思います。

アフリカの人々のために歌う。
そういう単純な事が出来ているから、彼ら
アフリカン・レゲエのアーティストは、
アフリカの「英雄」なんですね。
彼らの尊敬する「英雄」Bob Marleyや
Peter Toshのプロテストする魂を引き継い
でいるのは、間違いなく彼らだと思い
ます。
今回のアルバムはそのことがよく解る
アルバムです。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Alpha Blondy - Jah Music / The Prophet



○アーティスト: Alpha Blondy And The Solar System
○アルバム: The Prophets
○レーベル: VP Music Group
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1989

○Alpha Blondy And The Solar System「The Prophets」曲目
1. The Prophet (Allah Léka Netchi)
2. Banana
3. Coup D'Etat
4. Kolombaria
5. Face To Face
6. Black Men Tears
7. Corinthiens
8. Jah Music

●今までアップしたAlpha Blondy関連の記事
〇Alpha Blondy & The Wailers「Jerusalem」
〇Alpha Blondy And The Solar System「Masada」
〇Alpha Blondy「Apartheid Is Nazism」