今回はJah Wooshのアルバム

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「Jah Woosh Collection Vol 1 1972-1976」です。

Jah Woosh(本名Neville Beckford)は
レゲエのディージェイやプロデューサーと
して活躍した人です。
おもに70年代から80年代前半にディー
ジェイとして多くのアルバムやシングルを
リリースしているほか、プロデューサーと
しての実績もある人のようです。

Jah Woosh - Wikipedia

今回のアルバムはDiscogsではUnknown(制作
年不明)、彼のWikipediaでは2001年と
なっているアルバムで、ジャマイカの
Original Musicというレーベルからリリース
された彼のトースティングを集めたコンピュ
レーション・アルバムです。
「1972-1976」となっているように、1972
年から1976年のシングル曲が集められた
アルバムのようです。

手に入れたのはOriginal Musicからリリース
されたLP(新盤)でした。

Side 1が5曲、Side 2が5曲の全10曲。
ちなみに盤面には両面とも「Limited
Edition」の文字があるのみで、曲目の表記
がありません。

詳細なミュージシャンの表記はありません。

Songs where Recorded and mix at:

Randy's Recording Studio
Joe Gibbs Studio
Channel 1 Studio
King Tubby's Studio
Kingston Jamaica W.I.

Engineers: Errol Thompson, Maxie, Ernest Hookim, King Tubby's (Osbourn Ruddock)

Design & Printed by Solographic Printers

という記述があります。

レコーディングとミックスはRandy'sと
Joe Gibbs、Channel 1、King Tubby'sで
行われています。
エンジニアはErrol Thompson(Joe Gibbs)
とMaxie(Randy's)、Ernest Hookim
(Channel 1)、King Tubby'sのOsbourn
Ruddock(King Tubby本人)が行っています。

さて今回のアルバムですが、70年代の
ルーツ・レゲエの時代のJah Wooshの
ディージェイとしての活躍が解るアルバム
で、内容はとても良いと思います。

このJah Wooshは販売サイトなどの情報に
よると、Doctor Alimantadoなどと同じよう
にジャマイカ本国よりUKで人気のあった
ディージェイなんだとか。
その理由が何だったのか?は今となるとよく
解りませんが、いかにもルーツ期のディー
ジェイらしいそのトースティングは今の時代
に聴いても充分に魅力的です。

このJah WooshはYouTubeでレゲエのアルバム
検索をしていて、「そういえばJah Wooshって
聴いた事なかったな」と思って何枚か聴いて
みたら、それがけっこう良かったんですね。
そこでネットのレゲエレコード・コムで
この人のアルバムを検索してみて、今回
このアルバムを買ってみました。

ルーツ期のレゲエは最近どんどん情報が
減って来ているので、こうしたYouTubeへの
マニアのアップは、不正なアップかもしれ
ませんが、けっこう大切な情報源のひとつに
なっています。

Side 1の1曲目は「Mr Batwing」です。
軽快なギターとピアノのメロディに、流れる
ように滑らかなJah Wooshのトースティング。
陽気なノリが心地良い曲です。

Jah Woosh - Mr. Batwing


2曲目は「Religious Dread」です。
華やかなホーンのイントロから、心地良い
ミリタント・ビートのリズムに乗せたトース
ティングです。
タイミング良く入るホーン・セクションが、
とても良い味を出しています。

Jah Woosh - Religious Dread (Original Version)


3曲目は「Lie Them A Tell」です。
ギターやベース、ピアノなどを中心とした
刻むようなリズムに、Jah Wooshのリラックス
したトースティングが良い味を出している曲
です。

4曲目は「African Sound」です。
リリカルなピアノのメロディに乗せたJah
Wooshの柔らかいトースティングが魅力的。
タイミングよく入るホーン・セクションも
グッド。

Jah Woosh - African Sound


5曲目は「Set Up Yourself」です。
明るいピアノのメロディに、Jah Wooshの
楽し気なトースティングという組み合わせ。

Side 2の1曲目は「World Stage」です。
ギターを中心とした楽し気なメロディに
乗せたトースティング。

Jah Woosh - World Stage


2曲目は「Version」です。
1曲目「World Stage」のヴァージョン
(ダブ)です。
エコーを効かせた軽めのダブ処理。

3曲目は「Selassie I Show I」です。
ギターとオルガンのメロディを中心とした
バックに、Selassie I Show Iのオールド・
スクールな味わいのあるトースティング。

Jah Woosh - Show I The Way


4曲目は「Version」です。
3曲目「Selassie I Show I」のヴァージョン
(ダブ)です。
こちらもエコーの効いたダブ。

5曲目は「Lick Hm Wid The Dust Bin」
です。
ミリタント・ビートのダブワイズした
ディープな曲に、Jah Wooshのキラーなトース
ティング。
カッコいいです。

Jah Woosh - Lick Him In The Dustbin


ざっと追いかけて来ましたが、ルーツ・
レゲエの時代に活躍したこのJah Wooshです
が、それなりに面白い人だと思います。
このJah Wooshですが、あのプロデューサー
のLee Perryがディージェイ・アルバムを
作ろうとした際の初めの選択肢がこの人
だったという記述があります。
結局それが実現せずJah LloydがJah Lionの
名前で作った、あの「Colombia Collie」に
なったんですね。

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Jah Lion ‎– Colombia Colly (1976)

アーティスト特集 Jah Lloyd (ジャー・ロイド)

もしもLee PerryがJah Wooshをプロデュース
していれば、どういうアルバムが出来たので
しょう?

そういう記述から見てもこの70年当時は、
このJah Wooshもかなり知られたディージェイ
だった事が解ります。
こうしたちょっと名前が知られたぐらいの
アーティストのアルバムが、年々手に入り
づらくなっている現状はちょっと寂しく思い
ます。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Jah Woosh
○アルバム: Jah Woosh Collection Vol 1 1972-1976
○レーベル: Original Music
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: Unknown

○Jah Woosh「Jah Woosh Collection Vol 1 1972-1976」曲目
Side 1
1. Mr Batwing
2. Religious Dread
3. Lie Them A Tell
4. African Sound
5. Set Up Yourself
Side 2
1. World Stage
2. Version
3. Selassie I Show I
4. Version
5. Lick Hm Wid The Dust Bin

●今までアップしたJah Woosh関連の記事
〇Jah Woosh「Dub Plate Specials」
〇Jah Woosh「Ital Movement」
〇Jah Woosh「Jah Woosh」
〇Jah Woosh「Marijuana World Tour」
〇Jah Woosh「Sensimelia Song」
〇Jah Woosh「Some Sign」