今回はDennis Brownのアルバム
「Super Reggae & Soul Hits」です。
Dennis Brownは７０年代のルーツ・レゲエ
の時代から活躍した名シンガーです。
Studio Oneからアルバム・デビューした彼
はその後も活躍を続け、Joe GibbsやWinston
'Niney' Holnessといったプロデューサーの
元に素晴らしいアルバムを残しています。
彼の最大のヒット曲は「Money In My Pocket」
で、全英チャート１４位を記録しています。
そうした活躍をしたDennis Brownですが、
１９９９年に亡くなっています。
アーティスト特集 Dennis Brown （デニス・ブラウン）
デニス・ブラウン - Wikipedia
今回のアルバムは１９７２年にＵＫの
Trojan Recordsからリリースされた彼の
３枚目ぐらいにあたるソロ・アルバムです。
Studio Oneからアルバム・デビューした
Dennis Brownですが、彼に次に目を付けた
のが今回のアルバムのプロデューサーの
Derrick Harriottなんですね。
レゲエの中でもソウル寄りの楽曲を得意と
したCrystalレーベルのオーナーのDerrick
Harriottらしく、彼にソウルフルな楽曲を
歌わせています。
Dennis Brownは５７年生まれですから、
この時にまだ１４か１５歳の少年だったん
ですね。
しかし少年とはとても思えないほどの、成熟
した歌声を聴かせています。
ネットのDiscogsの履歴によると、Dennis
Brownは７０年にStudio Oneから「No Man Is
An Island」でアルバム・デビューし、翌
７１年に同じくStudio Oneからセカンド
「If I Follow My Heart」、次に来るのが
７２年のこのアルバムで、７５年にWinston
'Niney' Holnesと組んだ「Just Dennis」を
リリースしています。
Dennis Brown – If I Follow My Heart (1971)
Dennis Brown – Just Dennis (1975)
おそらくこうしたアルバムのひとつひとつの
成功から、ついには「プリンス・オブ・
レゲエ（レゲエの王子様）」と呼ばれる存在
にまで成長して行くんですね。
驚くべきはこの頃の彼はまだ１３～１８歳の
少年から青年といった年齢だった事です。
その時代に多くの実績を残し、その後も多く
のヒット曲を飛ばし、ついにはレゲエの
レジェントとして名前を残したのがこの
Dennis Brownという人だったんですね。
手に入れたのはTrojan Recordsからリリース
されたＣＤでした。
オリジナルの１２曲に加えて、ＣＤ
ボーナス・トラック７曲を加えた全１９曲
入りのアルバムでした。
全１９曲で収録時間は約５７分。
オリジナルは１２曲で、残りの７曲はＣＤ
ボーナス・トラックです。
今回のアルバムの楽曲のBig YouthやAugustus
Pabloなどの別ヴァージョンが収められて
います。
詳細なミュージシャンの表記はありません。
All tracks produced by Derrick Harriott
という記述があります。
またDiscogsのこのアルバムの記述を見る
と、レコーディングはHarry J'sとFederal
Records Studioで行われたという事が書かれ
ていました。
ＣＤボーナス・トラックの記述を見ると解り
ますが、バックの演奏はCrystalレーベルの
バック・バンドThe Crystalitesが行って
いるようです。
詳細なメンバーが解らないのが残念なところ
です。
さて今回のアルバムですが、ネットの
Discogsの履歴を見てもオリジナル・アルバム
は共演盤を含めて９０枚以上、コンピュ
レーションも１００枚ぐらいあるこのDennis
Brownですが、特にこの初期の音源は貴重
です。
しかも今回のアルバムはStudio One時代と
並ぶ最初期のアルバムで、まだ１５歳ぐらい
の少年とは思えないほどの歌のウマさが
際立つアルバムに仕上がっています。
表ジャケの小冊子に載っている写真などを
見ても、この頃のDennis Brownはまだ子供
体形の残る少年なんですね。
ところがその歌声を聴くと、もう誰もが知る
あのDennis Brownの歌声になっています。
Studio Oneのアルバムの頃はまだ少し子供の
歌声が残っていますから、このアルバムの頃
から声変りも終わり、本格的な歌手へと変貌
して行ったのだと思います。
レゲエ・レーベルの中でもこのDerrick
Harriottの率いるCrystalレーベルはアメリカ
のソウルの影響を受けた楽曲を提供した
レーベルとして知られていますが、そうした
ソウルフルな楽曲を心地良く熱唱している
Dennis Brownのヴォーカルはとても魅力的
です。
この若さにして非常に歌がウマく、さらに
楽曲にテイストを一味足す能力は他の歌手
にはない傑出したものがあります。
印象的なフルートに乗せた１曲目
「Concentration」から始まり、初期の
ヒット曲の３曲目「Silhouettes」や、ドラマ
ティックなメロディの５曲目「Musical
Heatwave」、リリカルなピアノのメロディに
乗せた９曲目「How Could I Let You Get
Away」、切ない恋心を歌った１０曲目
「Lips Of Wine」、ルーツらしいビターな
味わいの１２曲目「Changing Times」など、
とても１５歳の少年とは思えない魅力的な
楽曲が多く収められたアルバムになって
います。
さらにボーナス・トラックとして収め
られた７曲も、アルバムに収められた曲の
ダブや、Big Youthによるディージェイ・
ヴァージョン、Augustus Pabloによる
メロディカ・ヴァージョンなど、なかなか
凝った選曲の面白いアルバムに仕上がって
います。
１曲目は「Concentration」です。
心地良いドラミングにオルガンのメロディ、
さらに合間良く入るフルート、その演奏に
乗せてDennis Brownの柔らかいヴォーカル
が冴えます。
魅力的なフルートはTommy McCookか？
12'' Dennis Brown - Concentration (& dub)
２曲目は「Concentration Version Three」
です。
１曲目「Concentration」のダブ・
ヴァージョンです。
こちらはフルートがとても良い感じで効いた
曲です。
３曲目は「Silhouettes」です。
彼の初期のヒット曲のひとつです。
レゲエらしいギターのメロディに、Dennis
Brownの柔らかいヴォーカルが良い味を
出している曲です。
Dennis Brown - Silhouettes
４曲目は「Wichita Lineman」です。
優しいピアノとギターのメロディに乗せた
バラード・ナンバーを、感情をうまく乗せた
歌声で聴かせています。
５曲目は「Musical Heatwave」です。
ギターとホーンのメロディに乗せた
ドラマティックなメロディに、語るような
ヴォーカルがとても魅力的。
間奏に入るトロンボーンもとても良いです。
Musical Heatwave / Dennis Brown
６曲目は「He Can't Spell」です。
ギターと浮遊感のあるオルガンに乗せた、
ユッタリとしたヴォーカルが魅力的な曲
です。
７曲目は「I Didn't Know」です。
レゲエらしいギターのメロディに、伸びの
あるDennis Brownらしいヴォーカル。
Dennis Brownらしい明るい曲です。
８曲目は「I Didn't Know Version Three」
です。
７曲目「I Didn't Know」のダブ・ヴァー
ジョンです。
ベースが良い感じで効いています。
９曲目は「How Could I Let You Get Away」
です。
ギターとリリカルなピアノに乗せた、伸びの
あるDennis Brownのヴォーカルが魅力的。
彼らしい力強い明るさが感じられる曲です。
Dennis Brown - How Could I Let You Get Away-Trojan Reggae
１０曲目は「Lips Of Wine」です。
こちらも彼の初期のヒット曲です。
ちょっと甘さを感じるギターのメロディに、
ソフトで感情を込めたDennis Brownの
ヴォーカルがグッと来る曲です。
彼女のワインのような唇に触れたいという、
１５歳にしてはちょっとませたラヴ・ソング。
Dennis Brown - Lips of Wine
デニス・ブラウン(Dennis Brown) - Lips Of Wine - 1970 - リリック
１１曲目は「Let Me Down Easy」です。
女性コーラスをバックに心地良さそうな
Dennis Brownのヴォーカルが魅力的。
大人の味わいの１曲。
１２曲目は「Changing Times」です。
ギターとオルガンの陰影のあるメロディに、
表現力のあるDennis Brownのヴォーカル。
ルーツらしいビターな味わいが魅力。
Dennis Brown-Changing Times
１３～１９曲目までの７曲は、ＣＤボーナス・
トラックとしてこのアルバムの楽曲のダブや
ディージェイ・ヴァージョンなどが収められ
ています。
１３曲目はDennis Brown & The Crystalites
の「Concentration Version 2」です。
１曲目「Concentration」のダブ・
ヴァージョンで、オリジナルでは「Version
Three」が収められていますが、こちらは
「Version 2」です。
１４曲目はDennis Brown & The Crystalites
の「Silhouettes Version」です。
３曲目「Silhouettes」のダブ・ヴァージョン
です。
１５曲目はBig Youthの「Dock Of The Bay」
です。
３曲目「Silhouettes」のBig Youthによる
ディージェイ・ヴァージョンです。
１６曲目はAugustus Pablo & Crystalitesの
「Bass & Drum Version」です。
こちらは３曲目「Silhouettes」のAugustus
Pabloによるメロディカ・ヴァージョンです。
ユラユラとしたメロディカの音色で、また
ちょっと違った曲になっています。
Augustus Pablo - Bass & Drum Version
１７曲目はDennis Brown & The Crystalites
の「Acid Version」です。
７曲目「I Didn't Know」のダブの８曲目
とは違う別ヴァージョンです。
１８曲目はThe Crystalitesの「Isic
(Means Music)」です。
こちらはThe Crystalitesののインスト・
ナンバー。
１９曲目はThe Crystalitesの「Changing
Times Version」です。
１２曲目「Changing Times」のダブ・
ヴァージョンです。
ざっと追いかけて来ましたが、とても１５歳
の少年の歌声とは思えないほどの、充実した
内容のアルバムなんですね。
この時点で彼Dennis Brownは充分過ぎるほど
の歌のウマさだけではなく、人を感動させ
られる感情表現をすでに身に付けています。
そしてこの傑出したヴォーカリストはその後
も活躍を続け、多くのアルバムを残しレゲエ
の歴史に大きく名前を刻む事になるんです
ね。
そうした彼のアルバムの中でも今回の
アルバムは、初期の代表作のひとつとして
ぜひ押さえておきたいアルバムではないかと
思います。
機会があればぜひ聴いてみてください。
○アーティスト: Dennis Brown
○アルバム: Super Reggae & Soul Hits
○レーベル: Trojan Records
○フォーマット: ＣＤ
○オリジナル・アルバム制作年: 1972
○Dennis Brown「Super Reggae & Soul Hits」曲目
1. Concentration
2. Concentration Version Three
3. Silhouettes
4. Wichita Lineman
5. Musical Heatwave
6. He Can't Spell
7. I Didn't Know
8. I Didn't Know Version Three
9. How Could I Let You Get Away
10. Lips Of Wine
11. Let Me Down Easy
12. Changing Times
(CD Bonus Tracks)
13. Concentration Version 2 - Dennis Brown & The Crystalites
14. Silhouettes Version - Dennis Brown & The Crystalites
15. Dock Of The Bay - Big Youth
16. Bass & Drum Version - Augustus Pablo & Crystalites
17. Acid Version - Dennis Brown & The Crystalites
18. Isic (Means Music) - The Crystalites
19. Changing Times Version - The Crystalites
●今までアップしたDennis Brown関連の記事
〇Dennis Brown「Brown Sugar」
〇Dennis Brown「If I Follow My Heart」
〇Dennis Brown「Joseph's Coat Of Many Colours」
〇Dennis Brown「Just Dennis」
〇Dennis Brown「Love & Hate: The Best Of Dennis Brown」
〇Dennis Brown「The General」
〇Dennis Brown「Tribulation Times」
〇Dennis Brown「Wolf & Leopards」
〇Dennis Brown「A Little Bit More: Joe Gibbs 12" Selection 1978-83」
〇Derrick Harriott, Dennis Brown, Rudy Mills「Reggae Golden Classics」
〇King Jammy, Dennis Brown, Various「King Jammy Presents Dennis Brown: Tracks Of Life」
〇Dennis Brown「Words Of Wisdom」
〇Niney The Observer「Deep Roots Observer Style」
〇Ranking Joe With Black Uhuru, Dennis Brown「Zion High」
「Super Reggae & Soul Hits」です。
Dennis Brownは７０年代のルーツ・レゲエ
の時代から活躍した名シンガーです。
Studio Oneからアルバム・デビューした彼
はその後も活躍を続け、Joe GibbsやWinston
'Niney' Holnessといったプロデューサーの
元に素晴らしいアルバムを残しています。
彼の最大のヒット曲は「Money In My Pocket」
で、全英チャート１４位を記録しています。
そうした活躍をしたDennis Brownですが、
１９９９年に亡くなっています。
アーティスト特集 Dennis Brown （デニス・ブラウン）
デニス・ブラウン - Wikipedia
今回のアルバムは１９７２年にＵＫの
Trojan Recordsからリリースされた彼の
３枚目ぐらいにあたるソロ・アルバムです。
Studio Oneからアルバム・デビューした
Dennis Brownですが、彼に次に目を付けた
のが今回のアルバムのプロデューサーの
Derrick Harriottなんですね。
レゲエの中でもソウル寄りの楽曲を得意と
したCrystalレーベルのオーナーのDerrick
Harriottらしく、彼にソウルフルな楽曲を
歌わせています。
Dennis Brownは５７年生まれですから、
この時にまだ１４か１５歳の少年だったん
ですね。
しかし少年とはとても思えないほどの、成熟
した歌声を聴かせています。
ネットのDiscogsの履歴によると、Dennis
Brownは７０年にStudio Oneから「No Man Is
An Island」でアルバム・デビューし、翌
７１年に同じくStudio Oneからセカンド
「If I Follow My Heart」、次に来るのが
７２年のこのアルバムで、７５年にWinston
'Niney' Holnesと組んだ「Just Dennis」を
リリースしています。
Dennis Brown – If I Follow My Heart (1971)
Dennis Brown – Just Dennis (1975)
おそらくこうしたアルバムのひとつひとつの
成功から、ついには「プリンス・オブ・
レゲエ（レゲエの王子様）」と呼ばれる存在
にまで成長して行くんですね。
驚くべきはこの頃の彼はまだ１３～１８歳の
少年から青年といった年齢だった事です。
その時代に多くの実績を残し、その後も多く
のヒット曲を飛ばし、ついにはレゲエの
レジェントとして名前を残したのがこの
Dennis Brownという人だったんですね。
手に入れたのはTrojan Recordsからリリース
されたＣＤでした。
オリジナルの１２曲に加えて、ＣＤ
ボーナス・トラック７曲を加えた全１９曲
入りのアルバムでした。
全１９曲で収録時間は約５７分。
オリジナルは１２曲で、残りの７曲はＣＤ
ボーナス・トラックです。
今回のアルバムの楽曲のBig YouthやAugustus
Pabloなどの別ヴァージョンが収められて
います。
詳細なミュージシャンの表記はありません。
All tracks produced by Derrick Harriott
という記述があります。
またDiscogsのこのアルバムの記述を見る
と、レコーディングはHarry J'sとFederal
Records Studioで行われたという事が書かれ
ていました。
ＣＤボーナス・トラックの記述を見ると解り
ますが、バックの演奏はCrystalレーベルの
バック・バンドThe Crystalitesが行って
いるようです。
詳細なメンバーが解らないのが残念なところ
です。
さて今回のアルバムですが、ネットの
Discogsの履歴を見てもオリジナル・アルバム
は共演盤を含めて９０枚以上、コンピュ
レーションも１００枚ぐらいあるこのDennis
Brownですが、特にこの初期の音源は貴重
です。
しかも今回のアルバムはStudio One時代と
並ぶ最初期のアルバムで、まだ１５歳ぐらい
の少年とは思えないほどの歌のウマさが
際立つアルバムに仕上がっています。
表ジャケの小冊子に載っている写真などを
見ても、この頃のDennis Brownはまだ子供
体形の残る少年なんですね。
ところがその歌声を聴くと、もう誰もが知る
あのDennis Brownの歌声になっています。
Studio Oneのアルバムの頃はまだ少し子供の
歌声が残っていますから、このアルバムの頃
から声変りも終わり、本格的な歌手へと変貌
して行ったのだと思います。
レゲエ・レーベルの中でもこのDerrick
Harriottの率いるCrystalレーベルはアメリカ
のソウルの影響を受けた楽曲を提供した
レーベルとして知られていますが、そうした
ソウルフルな楽曲を心地良く熱唱している
Dennis Brownのヴォーカルはとても魅力的
です。
この若さにして非常に歌がウマく、さらに
楽曲にテイストを一味足す能力は他の歌手
にはない傑出したものがあります。
印象的なフルートに乗せた１曲目
「Concentration」から始まり、初期の
ヒット曲の３曲目「Silhouettes」や、ドラマ
ティックなメロディの５曲目「Musical
Heatwave」、リリカルなピアノのメロディに
乗せた９曲目「How Could I Let You Get
Away」、切ない恋心を歌った１０曲目
「Lips Of Wine」、ルーツらしいビターな
味わいの１２曲目「Changing Times」など、
とても１５歳の少年とは思えない魅力的な
楽曲が多く収められたアルバムになって
います。
さらにボーナス・トラックとして収め
られた７曲も、アルバムに収められた曲の
ダブや、Big Youthによるディージェイ・
ヴァージョン、Augustus Pabloによる
メロディカ・ヴァージョンなど、なかなか
凝った選曲の面白いアルバムに仕上がって
います。
１曲目は「Concentration」です。
心地良いドラミングにオルガンのメロディ、
さらに合間良く入るフルート、その演奏に
乗せてDennis Brownの柔らかいヴォーカル
が冴えます。
魅力的なフルートはTommy McCookか？
12'' Dennis Brown - Concentration (& dub)
２曲目は「Concentration Version Three」
です。
１曲目「Concentration」のダブ・
ヴァージョンです。
こちらはフルートがとても良い感じで効いた
曲です。
３曲目は「Silhouettes」です。
彼の初期のヒット曲のひとつです。
レゲエらしいギターのメロディに、Dennis
Brownの柔らかいヴォーカルが良い味を
出している曲です。
Dennis Brown - Silhouettes
４曲目は「Wichita Lineman」です。
優しいピアノとギターのメロディに乗せた
バラード・ナンバーを、感情をうまく乗せた
歌声で聴かせています。
５曲目は「Musical Heatwave」です。
ギターとホーンのメロディに乗せた
ドラマティックなメロディに、語るような
ヴォーカルがとても魅力的。
間奏に入るトロンボーンもとても良いです。
Musical Heatwave / Dennis Brown
６曲目は「He Can't Spell」です。
ギターと浮遊感のあるオルガンに乗せた、
ユッタリとしたヴォーカルが魅力的な曲
です。
７曲目は「I Didn't Know」です。
レゲエらしいギターのメロディに、伸びの
あるDennis Brownらしいヴォーカル。
Dennis Brownらしい明るい曲です。
８曲目は「I Didn't Know Version Three」
です。
７曲目「I Didn't Know」のダブ・ヴァー
ジョンです。
ベースが良い感じで効いています。
９曲目は「How Could I Let You Get Away」
です。
ギターとリリカルなピアノに乗せた、伸びの
あるDennis Brownのヴォーカルが魅力的。
彼らしい力強い明るさが感じられる曲です。
Dennis Brown - How Could I Let You Get Away-Trojan Reggae
１０曲目は「Lips Of Wine」です。
こちらも彼の初期のヒット曲です。
ちょっと甘さを感じるギターのメロディに、
ソフトで感情を込めたDennis Brownの
ヴォーカルがグッと来る曲です。
彼女のワインのような唇に触れたいという、
１５歳にしてはちょっとませたラヴ・ソング。
Dennis Brown - Lips of Wine
デニス・ブラウン(Dennis Brown) - Lips Of Wine - 1970 - リリック
１１曲目は「Let Me Down Easy」です。
女性コーラスをバックに心地良さそうな
Dennis Brownのヴォーカルが魅力的。
大人の味わいの１曲。
１２曲目は「Changing Times」です。
ギターとオルガンの陰影のあるメロディに、
表現力のあるDennis Brownのヴォーカル。
ルーツらしいビターな味わいが魅力。
Dennis Brown-Changing Times
１３～１９曲目までの７曲は、ＣＤボーナス・
トラックとしてこのアルバムの楽曲のダブや
ディージェイ・ヴァージョンなどが収められ
ています。
１３曲目はDennis Brown & The Crystalites
の「Concentration Version 2」です。
１曲目「Concentration」のダブ・
ヴァージョンで、オリジナルでは「Version
Three」が収められていますが、こちらは
「Version 2」です。
１４曲目はDennis Brown & The Crystalites
の「Silhouettes Version」です。
３曲目「Silhouettes」のダブ・ヴァージョン
です。
１５曲目はBig Youthの「Dock Of The Bay」
です。
３曲目「Silhouettes」のBig Youthによる
ディージェイ・ヴァージョンです。
１６曲目はAugustus Pablo & Crystalitesの
「Bass & Drum Version」です。
こちらは３曲目「Silhouettes」のAugustus
Pabloによるメロディカ・ヴァージョンです。
ユラユラとしたメロディカの音色で、また
ちょっと違った曲になっています。
Augustus Pablo - Bass & Drum Version
１７曲目はDennis Brown & The Crystalites
の「Acid Version」です。
７曲目「I Didn't Know」のダブの８曲目
とは違う別ヴァージョンです。
１８曲目はThe Crystalitesの「Isic
(Means Music)」です。
こちらはThe Crystalitesののインスト・
ナンバー。
１９曲目はThe Crystalitesの「Changing
Times Version」です。
１２曲目「Changing Times」のダブ・
ヴァージョンです。
ざっと追いかけて来ましたが、とても１５歳
の少年の歌声とは思えないほどの、充実した
内容のアルバムなんですね。
この時点で彼Dennis Brownは充分過ぎるほど
の歌のウマさだけではなく、人を感動させ
られる感情表現をすでに身に付けています。
そしてこの傑出したヴォーカリストはその後
も活躍を続け、多くのアルバムを残しレゲエ
の歴史に大きく名前を刻む事になるんです
ね。
そうした彼のアルバムの中でも今回の
アルバムは、初期の代表作のひとつとして
ぜひ押さえておきたいアルバムではないかと
思います。
機会があればぜひ聴いてみてください。
○アーティスト: Dennis Brown
○アルバム: Super Reggae & Soul Hits
○レーベル: Trojan Records
○フォーマット: ＣＤ
○オリジナル・アルバム制作年: 1972
○Dennis Brown「Super Reggae & Soul Hits」曲目
1. Concentration
2. Concentration Version Three
3. Silhouettes
4. Wichita Lineman
5. Musical Heatwave
6. He Can't Spell
7. I Didn't Know
8. I Didn't Know Version Three
9. How Could I Let You Get Away
10. Lips Of Wine
11. Let Me Down Easy
12. Changing Times
(CD Bonus Tracks)
13. Concentration Version 2 - Dennis Brown & The Crystalites
14. Silhouettes Version - Dennis Brown & The Crystalites
15. Dock Of The Bay - Big Youth
16. Bass & Drum Version - Augustus Pablo & Crystalites
17. Acid Version - Dennis Brown & The Crystalites
18. Isic (Means Music) - The Crystalites
19. Changing Times Version - The Crystalites
●今までアップしたDennis Brown関連の記事
〇Dennis Brown「Brown Sugar」
〇Dennis Brown「If I Follow My Heart」
〇Dennis Brown「Joseph's Coat Of Many Colours」
〇Dennis Brown「Just Dennis」
〇Dennis Brown「Love & Hate: The Best Of Dennis Brown」
〇Dennis Brown「The General」
〇Dennis Brown「Tribulation Times」
〇Dennis Brown「Wolf & Leopards」
〇Dennis Brown「A Little Bit More: Joe Gibbs 12" Selection 1978-83」
〇Derrick Harriott, Dennis Brown, Rudy Mills「Reggae Golden Classics」
〇King Jammy, Dennis Brown, Various「King Jammy Presents Dennis Brown: Tracks Of Life」
〇Dennis Brown「Words Of Wisdom」
〇Niney The Observer「Deep Roots Observer Style」
〇Ranking Joe With Black Uhuru, Dennis Brown「Zion High」
コメント