今回はJohnny Osbourneのアルバム

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「Smiling Faces」です。

Johnny Osbourneは60年代のロック
ステディの時代から80年代のデジタルの
ダンスホール・レゲエの時代まで長く活躍
したシンガーです。
ロックステディの時代にはThe Sensationsの
メンバーとして「Come Back Darling」など
のヒット曲を残して活躍するのですが、
デビュー・アルバム「Come Back Darling」
をリリースしたその日にカナダに移住して
しまい、そちらで音楽活動をした後に70年
代の後半にまたジャマイカに戻って来たと
いう人です。
そしてStudio Oneから79年にアルバム
「Truths And Rights」を出して復活。
ベテランながらダンスホール・レゲエから
デジタルのダンスホール・レゲエの時代にも
活躍を続けたのがこのJohnny Osbourneなん
ですね。

アーティスト特集 Johnny Osbourne (ジョニー・オズボーン)

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Johnny Osbourne ‎– Yo Yo (1982)

今回のアルバムはデジタルのダンスホール・
レゲエの時代になった1989年に、UKの
Blue Mountain Recordsというレーベルから
リリースされた彼のソロ・アルバムです。

プロデュースとミックスはDigital Bobbyで、
バックはSteely & ClevieとM. Bennett、
バック・コーラスにはBrian & Tony Goldと
ディージェイのShaka Demus(Chaka Demus)
が参加したというアルバムで、このデジタル
のダンスホールの時代の空気を伝える
アルバムに仕上がっています。

手に入れたのはBlue Mountain Recordsから
リリースされたLPの中古盤でした。

Side 1は6曲、Side 2は6曲の全12曲。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Produced by: Digital Bobby
Recorded at: Jammy's, Music Works, Penthouse
Engineers: Digital Bobby, Becket, Genius
Mixed at: Jammy's Studio by Digital Bobby
Musicians: Steely & Clevie, M. Bennett
Backing Vocals: Brian & Tony Gold, Shaka Demus

Special Thanks to: M. Bennett, Trudiann, Marva, Dwayne and to God almighty

Sleeve Design & Art work: Lovindeer

となっています。

プロデュースはDigital Bobbyで、レコー
ディングはJammy'sとMusic Works、Penthouse
で行われ、エンジニアはDigital Bobbyと
Becket、Geniusが担当し、ミックスはJammy's
でDigital Bobbyが行っています。
バックのミュージシャンはSteely & Clevieと
M. Bennett、バッキング・ヴォーカルにBrian
& Tony Gold、またSide 2の6曲目「Few
Dollars More」にShaka Demus(Chaka Demus)
がトースティングで参加しています。

ジャケット・デザインはLovindeerという人が
担当しています。
この人は他にもRoots Radicsのアルバム
「Radicfaction」などのジャケットを作って
いる人のようです。

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Roots Radics ‎– Radicfaction (1982)

今回このアルバムを買ったのはこのジャケット
が気に入ったからというのが、かなりの部分
あります。
特にLPの場合、面白いジャケットというの
はかなり重要な要素ですよね(笑)。

さて今回のアルバムですが、この80年代
半ば以降のデジタルのダンスホール・レゲエ
らしいバックにJohnny Osbourneらしい心地
良い歌声が楽しめるアルバムで、内容は悪く
ないと思います。
The Sensationsでロックステディの時代に
デビューしたJohnny Osbourneですが、カナダ
に行ってしまった事もあって、彼が本当に
活躍しだすのは70年代後半のルーツ・
レゲエの終わり頃からこの80年代のダンス
ホール・レゲエの時代なんですね。
このアーリーからデジタルに移り変わる
ダンスホール・レゲエで、多くのアルバムを
リリースして大活躍をしているんですね。
この時代はとても曲やリズムが激しく
変わった時代ですが、ベテランらしい対応力
でうまく時代を乗りこなしているんですね。

今回のアルバムでもDigital Bobby
プロデュースで、Steely & Clevieが演奏して
いるかなりドライでリズミカルな楽曲でも、
しっかりと重くなり過ぎないJohnny Osbourne
らしいヴォーカルで軽快に歌いこなして
います。
デジタルのノリの良い楽曲を気持ち良さそう
に歌う「Fever」や、こちらも軽快なリズム
に「Smiling Faces」の繰り返しが心地良い
タイトル曲、「Far East」リディムの
「Little Sound Boy」、「Rockfort Rock」
リディムの「Only The Strong Survive」、
Shabba Ranksの「Peanie Peanie」リディム
の「Rougher Than Them」など、このデジタル
の時代のノリが詰まったアルバムに仕上がって
います。

Side 1の1曲目は「Fever」です。
いかにもデジタルといったキレのあるリズム
に、Johnny Osbourneのヴォーカルとコーラス
が良い感じで入って来ます。
重過ぎず軽過ぎずの心地良いメロディを歌える
ところが、このJohnny Osbourneのの強みなん
ですね。

Johnny Osbourne - Fever


2曲目は「Good Time Rock」です。
こちらもデジタルらしいアップ・テンポの
リズムに、キレの良いJohnny Osbourneの
ノリの良いヴォーカルが心地良い曲です。
時折入る掛け声はShaka Demus(Chaka Demus)
のようです。

3曲目は表題曲の「Smiling Faces」です。
アップ・テンポののノリの良いリズムに、
軽く爽やかなJohnny Osbourneのヴォーカル。
「Smiling Faces」の繰り返しがとても
印象的な曲です。

4曲目は「Rude Boy Skank」です。
明るいシンセのメロディに乗せたJohnny
Osbourneの楽し気なヴォーカルが心地良い
曲です。
デジタルらしい音使いも印象的。

5曲目は「Mine Yuh Business」です。
デジタルらしいマーチ風の心地良いリズム
に乗せた、Johnny Osbourneの表情のある
ヴォーカルがうまくキマった曲です。

6曲目は「Little Sound Boy」です。
リディムはBarry Brownの「Far East」。
リリカルなキーボードのメロディに乗せた、
Johnny Osbourneの語るようなヴォーカル
がとても良い味を出している曲です。

Johnny Osbourne - Little Soundboy


リズム特集 Far East/Jah Sharkey (ファー・イースト/ジャー・シャーキー)

Side 2の1曲目は「Dance Nice Again」
です。
キーボードの流れるようなメロディに、
Johnny Osbourneの表情豊かなヴォーカルが
うまく味わいを盛り込んでいる曲です。
この時代になるとバックのサウンドが無機質
になるので、ヴォーカリストはより歌の
スキルが要求されたようです。

2曲目は「Pretty Blue Eyes」です。
こちらもSide 1の6曲目「Little Sound Boy」
と同じ「Far East」のリディムが使われて
いるようです。
バックはほぼ同じ印象ですが、感情を込めた
ヴォーカルでうまく聴かせています。

Johnny Osbourne - Pretty Blue Eyes


3曲目は「Only The Strong Survive」です。
リディムはSound Dimensionのロックステディ
のヒット曲「Rockfort Rock」です。
こちらもデジタルらしいキーボードの縦ノリ
のメロディに、Johnny Osbourneの緊張感の
あるヴォーカルがうまく曲を盛り上げてい
ます。

4曲目は「Rougher Than Them」です。
リディムはShabba Ranksの「Peanie Peanie」
と知られている曲で、オリジナルはJunior
Bylesのルーツ期のヒット曲「Fade Away」。
デジタルのベース・ラインに、Johnny
Osbourneのちょっと早口なヴォーカルがうまく
ダンスホールの空気感を作り上げています。

Johnny Osbourne - Tougher Than Them


リズム特集 Fade Away/Peanie Peanie (フェイド・アウェイ/ピニ・ピニ)

5曲目は「Roots Man A Come」です。
リディムはEarly Bの「DJ Government」と
して知られている曲で、オリジナルは
Admiral Baileyの「Jump Up」。
マーチ風のデジタルのドラミングに乗せた、
Johnny Osbourneのリラックスした
ヴォーカルが良い味を出しています。

Johnny Osbourne - Roots Man Come


リズム特集 Jump Up/Kuff (ジャンプ・アップ/クフ)

6曲目は「Few Dollars More」です。
頭にShaka Demus(Chaka Demus)の元気の
良いトースティング。
そのShaka Demusのトースティングと入れ
替わりながらのJohnny Osbourneのヴォーカル
で、うまく他の曲と空気感を変えています。

Johnny Osbourne & Chaka Demus - Few Dollars More


ざっと追いかけて来ましたが、この時代の
Johnny Osbourneの好調ぶりがうかがえる
ようなアルバムで、内容は悪くないと思い
ます。
また80年代以降のデジタルのダンス
ホール・レゲエ「コンピューター・ライズド」
のアルバムとしても、標準以上のクウォリティ
があり、とても聴き心地が良いアルバムだと
思います。

機会があれば聴いてみてください。


○アーティスト: Johnny Osbourne
○アルバム: Smiling Faces
○レーベル: Blue Mountain Records
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1989

○Johnny Osbourne「Smiling Faces」曲目
Side 1
1. Fever
2. Good Time Rock
3. Smiling Faces
4. Rude Boy Skank
5. Mine Yuh Business
6. Little Sound Boy
Side 2
1. Dance Nice Again
2. Pretty Blue Eyes
3. Only The Strong Survive
4. Rougher Than Them
5. Roots Man A Come
6. Few Dollars More