今回はHarold Butlerのアルバム

harold_butler_01a

「Africa On My Mind」です。

Harold Butlerはキーボード・プレイヤーと
してジャマイカの音楽界で活躍した人です。
76~78年の3年間に5枚のアルバムを
リリースしているほか、セッション・
ミュージシャンとしてCultureの「Two Seven
Clash」やJudy Mowattの「Black Woman」など
多くのアルバムに参加しています。
また兄のLeslie Butlerも有名なキーボード・
プレイヤーです。

今回のアルバムは1978年にジャマイカの
Water Lilyというレーベルからリリース
された彼のソロ・アルバムです。
南アフリカを題材にした「Crying In Soweto」
や「South Africa」などを収めたインスト・
アルバムで、5枚のアルバムの中でも彼の
代表作と呼べる1枚です。

手に入れたのはWater Lilyからリリースされた
CDでした。

全9曲で収録時間は約38分。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Drums: Michael Richards
Percussion: Alvin Houghton, Noel 'Skully' Simms
Bass: Boris Gardener
Guitar: Willy Lindo, Billy Johnson
Piano, Synthesizers, Organ: Harold Butler
Piano: Leslie Butler
Tenor Sax: Egbert Evans
Trombone: Joe McCormack
Trumpet: Arnold Brackenridge, Cedric Brooks
Special Thanks to Sons Of Negus
Backing Vocals: Beres Hammond, C. Scott, Desi Young, Harold Butler,
Camille Lewis, Pam Hall, Boris Gardener, Mervyn Williams, Stephen Stanley
Recording Engineers: Stephen Stanley, Mervyn Williams

All selections composed and arranged by Harold Butler
Executive producer: Lloyd Chin-Loy

となっています。

ミュージシャンはドラムにMichael Richards、
パーカッションにAlvin HoughtonとNoel
'Skully' Simms、ベースにBoris Gardener、
ギターにWilly LindoとBilly Johnson、
ピアノとシンセ、オルガンにHarold Butler、
ピアノに兄のLeslie Butler、テナー・
サックスにEgbert Evans、トロンボーンに
Joe McCormack、トランペットにArnold
BrackenridgeとCedric Brooks、「Special
Thanks」としてSons Of Negus、バック・
ヴォーカルにBeres HammondとC. Scott、
Desi Young、Harold Butler、Camille Lewis、
Pam Hall、Boris Gardener、Mervyn Williams、
Stephen Stanleyという布陣です。

レコーディング・エンジニアはStephen
StanleyとMervyn Williams。
すべての作曲とアレンジはHarold Butler。
エグゼクティヴ・プロデューサーはLloyd
Chin-Loyとなっています。

さて今回のアルバムですが、ネットの販売
サイトなどのアルバム評などをを見ても
高評価が並ぶアルバムです。
実際に聴いた印象もソウルやR&B、ファンク
などの音楽の要素を取り入れながら、ベース
である当時のルーツ・レゲエの魅力をうまく
引き出したなかなか魅力的なアルバムに
仕上がっています。
このアルバムが彼の代表作というのが、よく
解る内容のアルバムになっています。

特に3曲目「South Africa」はこのアルバム
の中で一番長い6分46秒にも及ぶ大作で、
この時代のジャマイカの人々が抱いていた
望郷の思いが感じられる曲です。
重厚なコーラスとパーカッション、フルート
を中心とした楽曲は、このHarold Butlerと
いう人のソング・ライティングの才能を感じ
させる1曲に仕上がっています。

他にもパーカッションとフルートコーラス
が魅力の1曲目「Open Gates To Zion」や、
ソウルフルなヴォーカルが入った2曲目
「Liberation」、コーラス・ワークが素晴ら
しい5曲目「Crying In Soweto」、フルート
と美しいコーラス・ワークの7曲目「Watu
Wangu Wanaita (My People Calling)」、
ソウル色の濃いコーラスが印象的な9曲目
「Out Of Bondage」など、洗練されたセンス
とアフリカ色を感じるアルバムに仕上がって
います。

1曲目は「Open Gates To Zion」です。
ホーンとフルート、「Zion~♪」と歌う
コーラス・ワーク、心地良いパーカッション
が耳に残る曲です。
途中から入って来るHarold Butlerと思わ
れる美しいシンセのメロディも魅力。

Harold Butler - Open Gates to Zion


2曲目は「Liberation」です。
ソウルかと思うほど美しいソウルフルな
コーラス・ワークが印象的な曲です。
浮遊感のあるシンセがHarold Butlerか?

3曲目は「South Africa」です。
「South Africa~♪」と頭から入る女性を
中心としたコーラス・ワーク。
ギターのメロディにフルートと
パーカッション。
アフリカの大地が見えるような、6分46秒
にも及ぶ大曲です。

4曲目は「Rebel Leader」です。
こちらは疾走感のあるシンセのメロディを
中心とした曲です。
合間良く入るホーン・セクションが魅力。

5曲目は「Crying In Soweto」です。
ギターとパーカッション、重厚なコーラス・
ワークが魅力的な曲です。
遅れて入って来るシンセも魅力。

6曲目は「Kampala」です。
こちらはオルガンとシンセのメロディの
ハーモニーが楽しい曲です。
表情豊かなパーカッションもグッド。

Harold Butler - Kampala


7曲目は「Watu Wangu Wanaita (My People
Calling)」です。
こちらは浮遊感のあるフルートにパーカッ
ション、厚みのあるコーラス・ワークと
いった曲です。

Harold Butler - Watu Wangu Wanaita (My People Calling)


8曲目は「Might Of The Trinity」です。
パーカッションにピアノコーラス・ワーク、
ホーン・セクションとシンセと、うまく
主役が入れ替わりながら盛り上がって行く
曲です。

Harold Butler - Might Of The Trinity


9曲目は「Out Of Bondage」です。
Jazzyなギターにソウルなコーラス・ワーク、
ピアノのメロディというオシャレでクールな
曲です。

Harold Butler - Out Of Bondage


ざっと追いかけて来ましたが、この時期の
Harold Butlerは3年間にアルバムを5枚も
出し、セッション・ミュージシャンとしても
活躍し、もっとも充実していた時代のよう
です。
今回のアルバムも彼らしい音楽性の出た
アフリカ色の強いアルバムで、内容は悪ない
と思います。
彼の代表作と言うのがうなずける1枚です。

その後彼は80年代後半に精神障害であまり
活動できなくなるようですが、彼がこの
70年代に残した仕事はやはり聴くべきもの
があります。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Harold Butler
○アルバム: Africa On My Mind
○レーベル: Water Lily
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1978

○Harold Butler「Africa On My Mind」曲目
1. Open Gates To Zion
2. Liberation
3. South Africa
4. Rebel Leader
5. Crying In Soweto
6. Kampala
7. Watu Wangu Wanaita (My People Calling)
8. Might Of The Trinity
9. Out Of Bondage