今回はDennis Brownのアルバム

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「Brown Sugar」です。

Dennis Brownは70年代のルーツ・レゲエ
の時代から活躍した名シンガーです。
Studio Oneからアルバム・デビューした彼
はその後も活躍を続け、その後もJoe Gibbs
やWinston 'Niney' Holnessといった
プロデューサーの元に素晴らしいアルバムを
残しています。
彼の最大のヒット曲は「Money In My Pocket」
で、全英チャート14位を記録しています。
そうした活躍をしたDennis Brownですが、
1999年に亡くなっています。

アーティスト特集 Dennis Brown (デニス・ブラウン)

今回のアルバムはレゲエがデジタルのダンス
ホール期に入った1986年に、Sly & Robbie
のレーベルTaxiからリリースされた彼の
ソロ・アルバムです。
代表曲「Revolution」や「Sitting And
Watching」が収められたアルバムで、この
デジタルの時代になってもDennis Brownは衰え
を見せない活躍をしています。

手に入れたのは日本の日本クラウン(発売元
RAS Records)からリリースされたCDの
中古盤でした。

ちなみに今回のアルバムは前半が歌後半が
ダブのディスコ・ミックス・スタイルの曲を
含めて全7曲入りのアルバムですが、裏面の
曲の表記が全9曲となっています。
これは3曲目「Hold On To What You Got &
Version」を「Hold On To」と「What You Got
& Version」、6曲目「Can't Keep A Good
Man Down」を「Can't Keep A Good」と「Man
Down」という別の曲と表記している為のよう
です。
なぜこのようなラリッたような表記にして
いるのかは、不明です。
ただ実際には7曲なので、ここではDiscogs
などの正しい表記に合わせました。

全7曲で収録時間は約34分。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Musicians: Dennis Brown, Sly Dunbar, Robbie Shakespeare, The Taxi Gang
Produced & Arranged by: Sly & Robbie for Taxi Productions

Graphic Design: Rob Vethey

となっています。

ミュージシャンはDennis BrownとSly Dunbar、
Robbie Shakespeare、The Taxi Gangという
名前があります。
プロデュースとアレンジはSly & Robbie。
スタジオ等の表記はありません。

さて今回のアルバムですが、この時代の代表曲
「Revolution」や「Sitting And Watching」
などが収められたアルバムで内容貼っても良い
と思います。

この86年というとジャマイカではKing Jammy
によるデジタルのダンスホール・レゲエ
「コンピューター・ライズド」の大ブームが
起こっていた時代なんですね。
そうした時代の風にも対応しつつ、さらに
自分が育ったルーツのリリックも併せ持った
のが今回のアルバムです。

そのあたりはSly & Robbieという優れた
リズム隊の功績も大きいものがあります。
彼らはこの86年にはもうシッカリと、
デジタルのサウンドにも対応しているん
ですね。
70年代からThe Revolutionariesなどで
活躍している彼らSly & Robbieですが、この
時代になってもシッカリと実力を発揮して
います。
彼らの演奏するドラムとベースを軸に、
シン・ドラムやデジタルなエフェクトなど
を駆使して、うまくデジタル感を演出して
いるんですね。
この80年代後半の、彼らの名仕事の
ひとつではないかと思います。

ちなみにこのアルバムはレゲエ本「Roots
Rock Reggae」にも紹介された7枚のうち
の1枚です。

1曲目は「Revolution & Version」です。
この時代の彼の代表曲です。
この時代に人気の名リディムですが、ユッタリ
としたピアノを中心としたメロディに、Dennis
Brownの情感のあるヴォーカルがすごく魅力的
な曲です。
「革命のために戦う準備は出来ているか?
お互いを愛するんだ。」という歌詞には、
ルーツの時代から歌う彼の心情が刻まれて
います。
後半はRobbieのベースを中心としたエクス
テンデッド・ミックス。
シブいです。

Dennis Brown - Revolution


リズム特集 Revolution/Here I Come (レヴォリューション/ヒア・アイ・カム)

デニス・ブラウン(Dennis Brown) - Revolution - 1983 - リリック

2曲目は「Have You Ever」です。
こちらは伸びのあるスキャット風の歌声が
とても心地良い曲です。
心地良いグルーヴ感に包まれるような曲です。

Have You Ever Been In Love ~~ Dennis Brown


3曲目は「Hold On To What You Got &
Version」です。
こちらも後半がヴァージョン(ダブ)の曲です。
シッカリとしたピアノのメロディに、ノビの
あるDennis Brownの心地良い歌声がすごく
魅力的。

4曲目は「Sitting And Watching」です。
こちらはシン・ドラムが印象的な、彼の
代表曲のひとつです。
2曲目「Have You Ever」と似たニュアンス
の曲で、伸びのある高音のスキャットに
シッカリとしたヴォーカルがすごく魅力的な
曲です。

Dennis Brown-Sitting and watching


5曲目は「Revolution Part Ⅱ & Version」
です。
このアルバムの中でももっとも目玉曲とも
いえるのがこの曲で、7分32秒にも及ぶ
大作です。
「Part Ⅱ」となっていますが1曲目の
「Revolution」とはちょっとリズムが違う
曲で、Dennis Brownの感情を込めた説得力の
あるヴォーカルが胸を打つ素晴らしい曲です。
まるでキツツキのような打ち込みやキーボード
のメロディなど賑やかな曲ですが、それに
負けないヴォーカルはさすが!の一言。
後半はダブのエクステンデッド・ミックス。
レヴェルの違うクウォリティの1曲です。

DENNIS BROWN...REVOLUTION PART 2


6曲目は「Can't Keep A Good Man Down」
です。
こちらはちょっと悲し気なメロディを持った
曲です。
ストリングスに、ズシッズシッと打ち込まれる
ドラムが印象的な曲です。

7曲目は「All Over The World」です。
シンセのメロディにズシッと腹に響くRobbie
のベース、それをバックにしたDennis Brown
のヴォーカルが魅力的な曲です。

ざっと追いかけて来ましたが、このDennis
Brownというシンガーの凄さが、あらためて
心に残る1枚だと思います。
特に5曲目「Revolution Part Ⅱ & Version」
は必聴の曲で、この歌手の表現力の凄さに
心震える思いがします。
多くのアルバムを残したDennis Brownですが、
このアルバムはその中でもぜひ聴いてもらい
たいアルバムのひとつだと思います。

彼が他の歌手と何が違うのか?
彼の何が偉大だったのか?
そういう事が解るアルバムだと思います。

機会があればぜひ聴いてみてください。

Dennis Brown - Reggae Sunsplash (Jamaica,1991)



○アーティスト: Dennis Brown
○アルバム: Brown Sugar
○レーベル: RAS Records, (日本クラウン)
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1986

○Dennis Brown「Brown Sugar」曲目
1. Revolution & Version
2. Have You Ever
3. Hold On To What You Got & Version
4. Sitting And Watching
5. Revolution Part Ⅱ & Version
6. Can't Keep A Good Man Down
7. All Over The World