今回はJosie Wales (Josey Wales)のアルバム

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「Ha Fi Say So」です。

Josie Wales (Josey Wales)は80年代から
活躍するダンスホール・レゲエのディージェイ
です。
U Royのサウンド・システムKing Stur Guv Hi
Fi(キング・スター・ガフ・ハイ・ファイ)
で、盟友のCharlie ChaplinやBrigadier Jerry
などと、当時流行り始めたダンスホール・
レゲエを盛り上げたディージェイの一人として
知られています。
U Roy直系のディージェイとして、当時人気の
絶頂にあったYellowmanと人気を二分するほど
の実力者が彼だったんですね。

アーティスト特集 Josey Wales (ジョジー・ウェールズ)

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Yellowman Versus Josey Wales ‎– Two Giants Clash (1984)

今回のアルバムは1986年にKing Jammy
のレーベルJammy's Recordsからリリース
されたJosie Wales (Josey Wales)のソロ・
アルバムです。

86年というとKing Jammyがあのデジタル・
レゲエの大ヒット曲Wayne Smithの「Under Me
Sleng Teng」を85年に大ヒットさせた少し
後で、ジャマイカでKing Jammyによる
デジタル・レゲエの大革命「コンピューター・
ライズド」が真っ盛りの時代だったんですね。

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Wayne Smith ‎– Under Me Sleng Teng (1986)

その時代にそのJammy'sから発売されたのが、
今回のアルバムなんですね。

手に入れたのはJammy's Recordsからリリース
されたLPの中古盤でした。

Side 1が5曲、Side 2が4曲の全9曲。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Produced and Arranged by King Jammy
Recorded at: Jammy's Recording Studio
Musicians: Steelie & Clievie, Super Power All Stars
Mixed at: King Jammy Studio
Engineers: King Jammy, Bobby Digital, Squeengine

となっています。

プロデュースとアレンジはKing Jammyで、
レコーディングとミックスはKing Jammy
Studio、演奏はSteelie & ClievieとSuper
Power All Starsが担当し、エンジニアは
King JammyとBobby Digital、Squeengineが
担当しています。

この時代からデジタル録音が主流になり、
今までより録音に時間がかからなくなり、
音楽制作がよりスピーディーにコンパクト
に行えるようになったようです。
その為これ以降ジャマイカでは、レゲエの
アルバムが大量に作られるようになるん
ですね。

さて今回のアルバムですが、いかにもこの人
らしい精力的なフローが聴けるアルバムで、
内容は悪くないと思います。
この人の持ち味はこのちょっと脂ギッシュ
過ぎるほどの精力的なフローで(笑)、
たとえデジタルになろがアナログだろうが
安定した実力を発揮できる人なんですね。
その確かな実力は、やはり認めない訳には
いきません。
King Jammyがこの時代にこの人を起用した
のも、その確かな実力があるからゆえで
しょう。

今回のアルバムでもWailing Soulsのルーツ
の名曲「Fire Coal Man」のリディムを使った
「Fire, Fire, Fire」など、いかにも魅力的
なこの人らしいトースティングが収められた
アルバムになっています。

Side 1の1曲目は「Fire, Fire, Fire」
です。
リディムはStudio Oneのルーツの名曲
Wailing Soulsの「Fire Coal Man」です。
打ち込みの軽めのリズムにサイレンの
エフェクト、Josie Walesの男臭いく力強い
フローと、この時代らしい空気感が詰まった
曲です。

2曲目は「Old Time People」です。
こちらはデジタルのリズムに、シング・
ジェイの入ったJosie Walesののフロー。
ちょっとユーモアのある余裕のフローが
この人らしい持ち味です。

3曲目は「Reggae Music Control」です。
ここと良いドラミングから、いかにも
Josie Walesらしい現場仕込みの心地良い
フローが最高にカッコいい曲です。

Josey Wales - Reggae Music Control


4曲目は「Walking Hustler」です。
軽快なメロディに心地良さそうなJosie Wales
の男臭いシング・ジェイのフローが魅力。

5曲目は「Must Say Sup'm」です。
リディムはDon Drummond & Skatalitesの
「Heavenless」です。
バックがデジタルになっても、現場で叩き
上げた自分のスタイルを持っているのが
この人の強みで、それがKing Jammyですら
この人を起用した理由だと思います。

Josey Wales - Walking Hustler - Reggae Dancehall 87


リズム特集 Heavenless (ヘブンレス)

Side 2の1曲目は「Ready & Done」です。
こちらもデジタルの打ち込みのリズムに、
流れるように滑らかなトースティング。
彼らしい持ち味が出た曲です。

2曲目は「Give We All The Friends」です。
こちらは打ち込みのリズムにシンセの
メロディに乗せた、表情豊かなトースティング
です。

3曲目は「It's Raining」です。
リディムはKen Parkerの「I Can't Hide」
です。
シング・ジェイ・スタイルのJosie Wales
のトースティングが心地良い曲です。
軽快な中にちょっとユーモアがあるのが、
この人の魅力です。

Josey Wales Its Raining


4曲目は「Get Out A Me Land」です。
軽快なデジタルなリズムに、かなりノリノリ
のトースティングが楽しい曲です。

ざっと追いかけて来ましたが、このデジタル
の時代になると効率的に音楽制作が出来る
ようになった反面、まだ技術が進んでいな
かった事もあって若干音が薄っぺらになるん
ですね。
そうした音の隙間をこのJosie Walesの
エモーショナルなフローは、うまく埋めて
いるんですね。
そのあたりもこの人が活躍した理由のひとつ
かもしれません。

このデジタルのダンスホールの時代に、その
個性的な脂ギッシュなフロー(笑)で彩った
のがこのJosie Walesです。
そのパワフルなスタイルは、今の時代に聴いて
も充分に魅力的なんですね。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Josie Wales (Josey Wales)
○アルバム: Ha Fi Say So
○レーベル: Jammy's Records
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1986

○Josie Wales (Josey Wales)「Ha Fi Say So」曲目
Side 1
1. Fire, Fire, Fire
2. Old Time People
3. Reggae Music Control
4. Walking Hustler
5. Must Say Sup'm
Side 2
1. Ready & Done
2. Give We All The Friends
3. It's Raining
4. Get Out A Me Land