今回はCharlie Chaplinのアルバム

charlie_chaplin_03a

「Fire Burn Them Below」です。

Charlie Chaplinは80年代のダンス
ホール・レゲエで活躍したディージェイ
です。
ルーツ・ディージェイのU Royに才能を認め
られた彼は、U Royのサウンド・システム
King Stur Guv Hifiで看板ディージェイと
なり、活躍した人なんですね。
この80年代のダンスホール・レゲエの時代
になると、レゲエの世界はそれまでと違い
「スラックネス(下ネタ)」中心の世界に
変わって行くんですが、彼は一貫して
「コンシャス」な姿勢を貫いたディージェイ
として知られています。

ちなみにCharlie Chaplinという名前は無声
映画の大スターの名前を取ってのものですが、
子供頃この映画スターの物マネをよくして
いた事から付いたあだ名なんだそうです。

アーティスト特集 Charlie Chaplin (チャーリー・チャップリン)

今回のアルバムは1984年にGeorge Phang
のレーベルPower Houseから発売された
Charlie Chaplinのソロ・アルバムです。
彼の代表曲でありタイトル曲にもなっている
「Solomon」のリディムを使った「Fire Burn
Them Below」や、あのポップの大スター
Michael Jacksonの大ヒット曲「Thriller」
のリディムを使った「Killer」など、彼
らしいトースティングが楽しめるアルバムに
なっています。

レーベル特集 Power House (パワー・ハウス)

手に入れたのはPower Houseレーベルから
リリースされたLPの中古盤でした。

Side 1が4曲、Side 2が4曲の全8曲。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Produced & Arranged by George Phang

Musicians:
All Tracks Played by Black Roots
Evcept "Talking Pegeon" with Sly Dunbar & Robbie Shakespear

Engineers: M . Riley, Soljie, R. Thomas

Recorded at Dynamic Sounds & Channel 1 Studios

となっています。

プロデュースとアレンジはGeorge Phang。
レコーディングはDynamic SoundsとChannel One
で行われ、エンジニアはM . RileyとSoljie、
R. Thomasが担当しています。

ミュージシャンは1曲を除いてBlack Roots
が担当し、Side 2の2曲目「Talking Pegeon」
のみSly Dunbar & Robbie Shakespearが演奏
しています。

さて今回のアルバムですが、この84年ぐらい
になると時代は完全にルーツ・レゲエから
ダンスホール・レゲエへと切り替わっていた
ものと推測されます。
まだデジタルのダンスホールに切り替わる直前
ぐらいの時代ですが、このアーリー・ダンス
ホールの時代はユッタリしたワン・ドロップ
のリズムが愛された時代で、今回のアルバム
でもそうしたユッタリとしたグルーヴ感のある
ワン・ドロップのリズムに乗せたCharlie
Chaplinのトースティングがとても心地良い
アルバムに仕上がっています。

特に彼の代表曲でもある「Fire Burn Them
Below」は、Derrick Harriottのロックステディ
のヒット曲「Solomon」のリディムを使用
した、彼らしいトースティングが楽しめる曲で
なかなか魅力的。
またMichael Jacksonの「Thriller」のリディム
を使用した「Killer」は、ちょっと毛色の
変わった意欲作で、ジャマイカの音楽の志向
が徐々に変わりつつある事を感じさせる曲
です。
他にも「Stalag」リディムを使った「Dance In
The Atlantic Ocean」、「Shank I Sheck」
リディムを使った「There Is A Green Hill」
など、聴きどころの多いアルバムに仕上がって
います。

Side 1の1曲目は表題曲の「Fire Burn Them
Below」です。
リディムはDerrick Harriottの「Solomon」。
ユッタリしたワン・ドロップのリズムに、
ジックリと歌込むようなCharlie Chaplin
のトースティングがすごく良いです。
途中アドリブでファルセットの「ライオン
は寝ている」のメロディが入るのも面白い
ところ。

2曲目は「Learn To Read」です。
こちらもユッタリしたワン・ドロップに
乗せたトースティング。
Charlie Chaplinの滑らかなトースティング
が魅力的。
強弱を効かせたミックスもグッド。

3曲目は「You Got To Be True」です。
こちらはシンセの楽しいメロディに乗せた
トースティング。
ユッタリした中に漂う、明るいグルーヴ感
がとても魅力的です。

4曲目は「Killer」です。
書いたようにリディムはMichael Jacksonの
「Thriller」です。
ポップの大ヒット曲のトースティングです
が、ある意味レゲエらしさの質が変わって
来ているのを感じる意欲作です。

Charlie Chaplin - Killer (Thriller)


Side 2の1曲目は「Dance In The Atlantic
Ocean」です。
この時代の3大リディムのひとつTechniques
の、「Stalag」リディムを使った曲です。
淡々としたシンセとピアノのリズムに、表情
のあるCharlie Chaplinのトースティングが
楽しい1曲です。

charlie chaplin. dance in the atlantic ( stalag riddim )


リズム特集 Stalag (スタラグ)

2曲目は「Talking Pegeon」です。
リディムはPat Kellyの「Talk About Love」。
この曲のみバックをSly & Robbieが務めて
います。
キレの良いリズムに弾けるようなCharlie
Chaplinのトースティングが心地良い曲
です。

3曲目は「There Is A Green Hill」です。
リディムはBaba Brooksの「Shank I Sheck」。
浮遊感のあるシンセに乗せたChaplinのトース
ティングが魅力的な曲です。

リズム特集 Shank I Sheck (シャンク・アイ・シェック)

4曲目は「Drop Off A Shape」です。
リディムはThe Heptonesのロックステディの
ヒット曲「Pretty Looks Isn't All」。
このアーリー・ダンスホールの時代には、
こうしたロックステディの時代のリディム
がよく使われているんですね。
相方の居るラバ・ダブ・スタイルのちょっと
コミカルなトースティングです。

charlie chaplin - drop off a shape


ざっと追いかけて来ましたが、このアーリー・
ダンスホールの時代のCharlie Chaplinの
生き生きとしたトースティングが楽しめる
アルバムで、内容は悪くないと思います。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Charlie Chaplin
○アルバム: Fire Burn Them Below
○レーベル: Power House
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1984

○Charlie Chaplin「Fire Burn Them Below」曲目
Side 1
1. Fire Burn Them Below
2. Learn To Read
3. You Got To Be True
4. Killer
Side 2
1. Dance In The Atlantic Ocean
2. Talking Pegeon
3. There Is A Green Hill
4. Drop Off A Shape