今回はDennis Brownのアルバム

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「Joseph's Coat Of Many Colours」です。

Dennis Brownは70年代のルーツ・レゲエ
の時代から活躍した名シンガーです。

Studio Oneからアルバム・デビューした彼
はその後も活躍を続け、その後もJoe Gibbs
やWinston 'Niney' Holnessといった
プロデューサーの元に素晴らしいアルバムを
残しています。
彼の最大のヒット曲は「Money In My Pocket」
で、全英チャート14位を記録しています。

そうした活躍をしたDennis Brownですが、
1999年に亡くなっています。

アーティスト特集 Dennis Brown (デニス・ブラウン)

今回のアルバムは1979年にD.E.B. Music
というDennis Brownのレーベルからリリース
されたアルバムです。
Bob Marleyのカヴァー曲「Slave Driver」や、
John Holtのカヴァー曲「Man Next Door」
など、多くの名曲が収められたアルバムです。

ちなみにD.E.B. MusicはDennis Brown本人の
レーベルで、「D.E.B.」という名前は彼の
本名Dennis Emanuel Brownの頭文字をとった
ものなんですね。

レーベル特集 DEB (デブ)

手に入れたのは日本のJimco Recordsという
レーベルからリリースされたCDの中古盤
でした。
邦題として「ヨセフの聖衣」というタイトル
が付いていました。
付いていた帯には「スライ・ダンバー(dr)、
ロイド・パークス(b)、ルディー・トーマス
らも参加したデニス・ブラウンの最高傑作
との呼び声も高い1980年2月発表作。
「神」と聖書の世界を扱った意欲作で、
ボブ・マーレー、ジョン・ホルトのカヴァー
も収録。」と書かれています。

全10曲で収録時間は約41分。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Musicians:
Drums: Sly Dunbar, Leroy 'Horse-Mouth' Wallace, Santa Davis
Bass: Bagga Walker, Flabba Holt, Lloyd Parkes
Guitar: Winston 'Be-Pe' Bowen, Dennis Brown, Bingy Bunny
Lead Guitar: Earl 'Chinna' Smith, Be-Pe
Keyboards: Winston Wright, Franklyn Waul, Gladstone Anderson, Keith Sterling
Percussion: Barnabas, Sticky, Scully, Ruddy Thomas, Flick Wilson
Hornes: Bobby Ellis, Deadly Headly, Nambo

Recorded at the following studios: Channel One, Harry J,
Joe Gibbs Recording Studios, Jamaica

Recording Engineers: Maxy, Sylvan Morris
Backing Vocals: Leroy Sibbles, Junior Delgado, Dennis Brown

Sleeve Design & Illustration: Graham Collins

Produced by Dennis Brown

となっています。

ミュージシャンはドラムにSly DunbarとLeroy
'Horse-Mouth' Wallace、Santa Davis、ベース
にBagga WalkerとFlabba Holt、Lloyd Parkes、
(リズム・)ギターにWinston 'Be-Pe' Bowenと
Dennis Brown、Bingy Bunny、リード・ギター
にEarl 'Chinna' SmithとBe-Pe、キーボード
にWinston WrightとFranklyn Waul、Gladstone
Anderson、Keith Sterling、パーカッションに
BarnabasとSticky、cully、Ruddy Thomas、
Flick Wilson、ホーンにBobby EllisとDeadly
Headly、Namboという布陣です。

レコーディングはChannel OneとHarry J、Joe
Gibbs Recording Studiosで行われ、レコーディ
ング・エンジニアはMaxy(Maxie)とSylvan
Morrisが担当しています。

バックング・ヴォーカルはLeroy Sibblesと
Junior Delgado、Dennis Brownで、プロデュー
スはDennis Brown本人。

ジャケット・デザインとイラストはGraham
Collinsという人が行っています。

さて今回のアルバムですが、シンガーとして
脂の乗り切った一番良い時のDennis Brownの
歌声が聴けるアルバムで、内容は悪くないと
思います。

このDennis Brownという人、人気シンガー
だった事もあってネットのDiscogsなどを
見ても、アルバムが89枚、シングルが
723枚、コンピュレーションが95枚と、
どれを買って良いのか迷うような人なん
ですね。
それほど彼の音楽は、歴史を作って来たと
いう事です。

もしも彼のアルバムを集めるとなれば、普通
に考えればまずは「Money In My Pocket」
など彼の代表曲の入ったコンピュレーション
(それも2,3枚組)を買う事、そして70年
代ぐらいの代表作「Wolf & Leopards」や
「Visions Of Dennis Brown」などから集め
始めることをおススメします。

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Dennis Brown ‎– Wolf & Leopards (1977)

ただそうしたアルバムを集めるだけでも、
けっこう大変かもしれません。
この人のアルバムを全て集めようと思ったら、
それだけで「Dennis Brown」という1ジャンル
が出来るんじゃないかと思うほどの数があり
ます(笑)。
結局Dennis Brownの70年代頃のオリジナル・
アルバムの、内容の良いものからという事に
なるでしょう。

今回のアルバムも、そうしたコレクション
すべきアルバムのひとつと言っていいかも
しれません。
彼はシンガーなのでプロデューサーNiney The
Observerの元では「West Bound Train」の
ようなディープな楽曲を歌いこなし、Joe Gibbs
の元ではその明るい個性を輝かせるという、
表現力に長けた人ですが、今回は自身のプロ
デュースで彼自身の作りたい音楽をやっている
のが、今回のアルバムの魅力です。
内容はかなりディープでありながら、それで
いて彼独特の明るさがある、そうした深い楽曲
を作り上げているんですね。

またBob Marleyの「Slave Driver」やJohn Holt
の「Man Next Door」といった人の曲も、彼が
歌えば彼の曲になる、そういう深く歌い込める
のがこの人の強みです。

特に「Man Next Door」は、私自身が彼の曲
だと勘違いしていたほど、彼にピッタリの曲
です。
この曲はネットのRiddimguideで調べても
John Holtの名前が出て来ないんですね。
ただ調べてみると、John HoltがThe Paragons
で活躍していたロックステディの時代の
「I've Got To Get Away」という曲が原曲
のようです。
この曲のDennis Brownのカヴァーは絶品で、
彼の代表曲と呼んでも良いような出来です。

他にもディープな名曲が並んだ今回のアルバム
は、とても聴きごたえがあります。

1曲目は「Slave Driver」です。
Bob Marleyが参加したコーラス・グループ
The Wailersのメジャー・デビュー・アルバム
「Catch A Fire」に収められている曲です。
「奴隷監督」という思いテーマの曲ですが、
濃厚な味わいのあるヴォーカルで、見事に
歌いこなしています。

Dennis Brown - Slave Driver


2曲目は「Open Your Eyes」です。
濃厚はホーンなども交えた演奏に、感情豊か
なDennis Brownのヴォーカルが魅力的。
すごく表情が豊かな曲です。

Dennis Brown - Open your eyes


3曲目は「The Creator」です。
ギターの奏でる陰のあるメロディに、丁寧
に歌うDennis Brownのヴォーカルがとても
魅力的な曲です。

Dennis Brown // Creator


4曲目は「A Cup Of Tea」です。
シッカリしたギターと浮遊感のあるホーン
のメロディ、まるでドラマを紡いで行くよう
なDennis Brownのヴォーカル。
その世界に引き込まれて行くような曲です。

DENNIS BROWN - Cup Of Tea [1979]


5曲目は「Together Brothers」です。
リディムはSound Dimensionのロックステディ
の時代のヒット曲「Real Rock」です。
刻むようなメロディにコーラス、Dennis Brown
のヴォーカルが一体になった魅力的な曲です。

リズム特集 Real Rock (リアル・ロック)

6曲目は「Oh What A Day」です。
「なんて日だ!」というタイトルの曲(笑)
ですが、印象的なギターのフレーズに乗せ
た、Dennis Brownの語るようなヴォーカル
が魅力的。

7曲目は「Well Without Water」です。
刻むようなワン・ドロップのリズムに、ノビ
のあるDennis Brownのヴォーカル。

8曲目は「Three Meals A Day」です。
ギターのフレーズに乗せた、Dennis Brownの
感情タップリのヴォーカルが魅力的な曲です。

9曲目は「Home Sweet Home」です。
こちらは院生のあるシンセのメロディに
乗せた曲です。
感情を込めたDennis Brownのヴォーカルが
グッと来る1曲。

Dennis Brown - Home Sweet Home


10曲目は「Man Next Door」です。
リディムのオリジナルは、John HoltがThe
Paragons時代に歌った曲「I've Got To Get
Away」です。
その曲をDennis Brownはほとんど自分の
持ち歌として、見事なほどに歌いこなして
います。
この曲を聴く為にアルバムを買っても良い
ほど、魅力的な曲です。

Dennis Brown - Man Next Door


ざっと追いかけて来ましたが、どの曲も魅力的
で捨て曲ナシのアルバムだと思います。
この時代のDennis Brownがいかに充実して実力
を発揮していたかが、実感として解るアルバム
なんですね。

彼の歌はどこかポジティヴなパワーがあり、
いつも私達を力づけてくれます。
それがDennis Brownという稀代のシンガー
の歌なんですね。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Dennis Brown
○アルバム: Joseph's Coat Of Many Colours
○レーベル: Jimco Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1979

○Dennis Brown「Joseph's Coat Of Many Colours」曲目
1. Slave Driver
2. Open Your Eyes
3. The Creator
4. A Cup Of Tea
5. Together Brothers
6. Oh What A Day
7. Well Without Water
8. Three Meals A Day
9. Home Sweat Home
10. Man Next Door