今回はPeter Toshのアルバム

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「Captured Live」です。

Peter Toshは60年代のスカやロックステディ
の時代から70年代のルーツ・レゲエの時代に
活躍した、有名なシンガーです。

彼はBob MarleyとBunny Livingston(Wailer)
とともに、スカの時代に伝説のグループThe
Wailersを結成し、The Skatalitesの演奏を
バックにジャマイカで人気コーラス・グループ
として活躍するんですね。

その後にロックステディからレゲエの時代
になるうちに楽器も演奏するようになり、
Barrett兄弟のリズム隊も含めた5人組の
レゲエ・バンドThe Wailersとなり、メジャー・
レーベルIslandから1973年にアルバム
「Catch A Fire」で世界デビューし、レゲエ
という音楽を世界に知らしめる役割を果たし
ます。

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The Wailers ‎– Catch A Fire (1973)

ところがIslandから2枚のアルバムを出した
ところでPeter ToshとBunny Livingston
(Wailer)が脱退し、2人はソロ・シンガーに
なってしまうんですね。

その後Peter Toshはソロとしてアルバムを発表
し、その実績が徐々に認められて、ロック・
バンドThe Rolling Stonesにレゲエの手ほどき
をした事をきっかけにStonesのレーベルから
アルバムを出したりして、世界的に活躍する
レゲエ・アーティストになって行くんですね。

そうして世界的にも活躍したPeter Toshです
が、1987年に強盗に殺害されて亡くなって
います。

アーティスト特集 Peter Tosh (ピーター・トッシュ)

今回のアルバムは1984年にEMIレーベル
からリリースされた彼のライヴ・アルバム
です。

The Wailers時代の曲「Get Up, Stand Up」
や、ソロになってからの「Bush Doctor」や
「Johnny B.Goode」、「Equal Rights」
など、彼の代表曲が多く収められたライヴ・
アルバムになっています。

手に入れたのはEMIからリリースされた
CDの中古盤でした。

全7曲で収録時間は約41分。

詳細なミュージシャンの表記はありません。

Produced by Michael C. Collins
Recorded Live by Bone Howe with The Record Plant Mobile
at The Greek Theatre, Los Angels
Mixed by Dennis Thompson
Assisted by Will Gosling at RAK Studios, London
Edited and Mastered by Bob Currie and Nick Webb
at Abbey Road Studios, London
Sleeve Produced at Assorted Images by Baker Dave

という記述があります。

さて今回のアルバムですが、Peter Toshは
The Wailersを離脱してから8枚のアルバム
を残していますが、その中で唯一のライヴ・
アルバムがこのアルバムなんですね。
そういう意味では貴重なアルバムなんです
ね。

演奏はギュンギュン泣くギター・ソロなどが
あったりして、かなりロック色の強い内容
です。
そうした演奏に乗せてかなり辛辣なメッセージ
を語る、そのド・ストレートな姿勢がとても
彼Peter Toshらしいところです。
ただ正直なところレゲエ好きとしては、もう
少しレゲエのテイストの曲の方が楽しめるかな
という印象があります。
The Wailersで「Maga Dog」や「The Toughest」
を歌っていた時代の彼の方が、レゲエ好きと
しては聴き易いところがあるんですね(笑)。

ちなみにPeter Toshの8枚のアルバムとは
76年のファースト「Legalize It」、77年
のセカンド「Equal Rights」、78年の
「Bush Doctor」、79年の「Mystic Man」、
81年の「Wanted Dread & Alive」、83年
の「Mama Africa」、そして今回のライヴ盤、
87年の「No Nuclear War」です。

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Peter Tosh ‎– Mama Africa (1983)

この8枚が生前に出したオリジナル・アルバム
なんですね。
あとのアルバムは昔の音源を集めたコンピュ
レーションなどです。
ある意味彼の歴史をたどる上でもっとも重要
なアルバムが、この8枚という事になります。

1曲目は「Coming In Hot」です。
Peter Toshのよく通る歌声が印象的な曲です。
途中にギュンギュン唸るギター・ソロなどが
入るのも、ライヴらしく楽しいところです。

Peter Tosh Captured live-Coming In Hot


2曲目は「Bush Doctor」です。
こちらも唸るようなギターのメロディを
バックにPeter Toshの歌声が冴える曲です。
バック・コーラスが曲に重厚感をプラスして
います。

3曲目は「African」です。
こちらはPeter Toshのゆとりのあるヴォーカル
にコーラス、ギター・ワークなどが楽しい曲
です。

4曲目は「Get Up, Stand Up」です。
ご存じThe Wailersを代表する名曲です。
この曲はBobとBunny、Peterの3人とも歌って
いる、おそらく彼ら3人の魂を繋ぐ曲なん
ですね。
ライヴらしい躍動感のある演奏です。

Peter Tosh - Get Up Stand Up ( Live )


5曲目は「Johnny B.Goode」です。
こちらはロックンロールの名曲です。
Peter Toshはこの前年のアルバム「Mama
Africa」で歌ってから、自分の持ち歌にして
いるんですね。
シンセのメロディがうまく曲にアクセントを
付けています。

"Johnny Be Goode" Peter Tosh Captured Live (LA 1983)


6曲目は「Equal Rights / Downpresser Man」
です。
こちらは「Equal Rights」と「Downpresser
Man」のメドレー・ナンバーになっています。
シンセのメロディにコーラス・ワーク、Peter
Toshのノビノビとした歌声が魅力の曲です。

Peter Tosh - Equal Rights & DownPressor Man (Live)


7曲目は「Rastafari Is」です。
こちらも華やかなシンセのメロディから、
Peter Toshの伸びやかな歌声が印象的な曲
です。
ギターソロなどもあり、このアルバムで一番
長い10分55秒にも及ぶ曲です。

ざっと追いかけて来ましたが、Peter Tosh
らしい個性がよく出たライヴ・アルバムだと
思います。
彼はその3年後ぐらいに亡くなってしまう
のですが、やはり彼はBob Marleyと同じよう
に、その思想に使命感を持って歌っていたん
だと思います。
彼のストレート過ぎるほどのメッセージ性は、
その後のアフリカン・レゲエ・アーティスト
に多大な影響を与えるんですね。

機会があれば聴いてみてください。


○アーティスト: Peter Tosh
○アルバム: Captured Live
○レーベル: EMI
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1984

○Peter Tosh「Captured Live」曲目
1. Coming In Hot
2. Bush Doctor
3. African
4. Get Up, Stand Up
5. Johnny B.Goode
6. Equal Rights / Downpresser Man
7. Rastafari Is