今回はレゲエ独特の歌唱法アウト・オブ・キー
(Out of key)について書いてみたいと思い
ます。

まずはアウト・オブ・キーとは何なのか?
その事から書いて行きたいと思います。

ただこのアウト・オブ・キーって言葉で説明
するとなると、けっこう難しいんですね。
そこでネットで検索してみると、多くのサイト
に説明として書かれているのは、「わざとキー
を外して歌う」とか「意識的にキーを外し、
調子っぱずれな雰囲気を出す歌唱法」という
事です。

ダンスホールレゲエ - Wikipedia

要するにわざとキーをハズして歌う事で、
独特の浮遊感を醸し出すレゲエ特有の歌唱法
なんですね。
これはかなり高度な技で、よほど歌がウマく
ないとヘタに聴こえてしまうので、かなり
難しい歌唱法らしいです。

ただこうした説明が多い中で、レゲエレコード・
コムの「セレクターズチョイス」のレゲエDJ
のHibikillaさんという方の、よりプロらしい
アウト・オブ・キーの説明を見つけました。

セレクターズチョイス:レゲエDJ HIBIKILLAが選ぶアウト・オブ・キー ...

この方のTenor Sawのアルバム「Fever」に
ついて書かれた説明は、音楽の専門家だから
書ける意見です。
アウト・オブ・キーを説明する為に次に
選んでいるのが、Augustus Pabloの「Africa
Must Be Free By 1983 Dub」というダブ・
アルバムなんだけれども、Augustus Pabloの
作ったエモーショナルな音楽とこのアウト・
オブ・キーには共通点があり、面白いチョイス
なんですね。
西洋音楽と違う独特なエモーショナルな節回し
を持った歌い方が、このアウト・オブ・キー
なんじゃないかと思います。

ある意味エモーショナルという点では、日本
の演歌のコブシ回しにも似ている独特な
歌唱法なんですね。
実は私自身こうしたAugustus Pabloの作る
ダブやインストやこのアウト・オブ・キー
などを聴いているうちに、日本の演歌なども
少し見直した部分がありました。
なんでも日本の廉価のレコードはアフリカでは
大人気で、レコードが入るとすぐに売り切れる
ほどだと聞いた事があったけれど、そうした
エモーショナルな音楽がアフリカの人が好き
というのは解る気がしました。
ジャマイカの黒人層で起こったレゲエという
音楽にも、どこか演歌のような節回しの文化が
あるんですね。

話がそれましたが、要するにアウト・オブ・
キーというのは、レゲエが生みだした独特な
エモーショナルな歌唱法なんですね。

そのアウト・オブ・キーという歌唱法は、
ダンスホール・レゲエが誕生しさらにデジタル
のダンスホール・レゲエへと移行し始めた
1980年代半ば頃に、Tenor Sawや
Nitty Grittyといったダンスホールの歌手たち
が行った歌唱法です。

そうしたアウト・オブ・キーの歌手とその
アルバムを、順番に紹介してみたいと思い
ます。

●Tenor Saw
まずアウト・オブ・キーというと、真っ先に
名前が挙がるのがこの人Tenor Sawです。
22歳で亡くなりわずか4年の活動歴だった
この人ですが、そのインパクトは強烈で、
いまだに根強いファンのいる人です。

アーティスト特集 Tenor Saw (テナー・ソウ)

「Stalag」リズムの「Ring The Alarm」や
「Sleng Teng」リズムの「Pumpkin Belly」、
「Queen Majesty」リズムの「Roll Call」、
「Tonight」リディムの「Lots Of Sign」など
のヒット曲があります。

リズム特集 Stalag (スタラグ)

リズム特集 Sleng Teng (スレンテン)

リズム特集 Queen Majesty (クイーン・マジェスティ)

リズム特集 Tonight/Lots Of Sign (トゥナイト/ロッツ・オブ・サイン)

Tenor Saw - Ring The Alarm b/w Version (Techniques)


○Tenor Saw「Fever」(1985年)
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Tenor Sawの生前に発売された唯一と思われる
ソロ・アルバムが、この「Fever」です。
プロデューサーは多くの若いシンガーを
育てたSugar Minottで、バックはSly & Robbie
などを中心としたアナログの演奏に、Steely &
Clevieとして活躍したキーボードのSteelie
Johnsonがうまくアレンジでデジタル感を演出
した「疑似デジタル」のアルバムです。
魅力はやはりTenor Sawのの浮遊感のある、
危険な香り漂うヴォーカル。
「Ring The Alarm」と同じ「Stalag」リズムの
表題曲「Fever」や「Pumpkin Belly」、「Roll
Call」、「Lots Of Sign」といった名曲が
聴ける魅力的なアルバムです。

Tenor Saw「Fever」 : つれづれげえ日記

Tenor Saw - Fever


○Tenor Saw「Lives On: A Tribute To Tenor Saw」(1991年)
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こちらはTenor Sawの死後に出されたコンピュ
レーション・アルバムです。
このアルバムはラジオのインタビューやライヴ
の音源を集めたアルバムなので、ちょっと音質
が悪いのが残念なところ。
それでも彼の生き生きしたライヴの模様が解る
音源でとても貴重です。
当時のポップのヒット曲Wham! の「Careless
Whisper」やThe Carpentersの「Top Of The
World」などをアドリブで入れて歌っている
のも楽しいです。
もちろん「Ring The Alarm」や「Fever」、
「Pumpkin Belly」、「Lots Of Sign」と
いったヒット曲も収められています。

Tenor Saw「Lives On: A Tribute To Tenor Saw」 : つれづれげえ日記

●Nitty Gritty
Tenor Sawと並んでアウト・オブ・キーの
シンガーとして人気が高いのがこのNitty
Grittyです。
Tenor Sawが危険な香りのするヴォーカル
なら、このNitty Grittyは大人の色気漂う
ヴォーカルという感じの歌いぶりの人です。
彼も80年代のダンスホール・レゲエで人気
を博しましたが、1991年に34歳で凶弾
に倒れて亡くなっています。

アーティスト特集 Nitty Gritty (ニッティ・グリッティ)

ジャマイカではこうした銃による死亡も多い
んですね。

「Tempo」リズムを使った「Hog In A Minty」、
「Stalag」リズムの「False Alarm」などの
ヒット曲があります。

NITTY GRITTY - Hog in a minty + version (1985 Jammy$)


リズム特集 Tempo (テンポ)

○Nitty Gritty「General Penitentiary」 (1987年)
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87年にUSのBlack Victoryというレーベル
からリリースされた、歌とダブが交互に入った
ショーケース・スタイルのアルバムです。
彼の浮遊感漂うヴォーカルが楽しめる1枚
です。

Nitty Gritty - General Penitentiary


Nitty Gritty「General Penitentiary」 : つれづれげえ日記

○Nitty Gritty「Tribute To Nitty Gritty: Trial And Crosses」(1994年)
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タイトル通りNitty Grittyの死後に出された
追悼盤です。
代表曲の「Hog In A Minty」や「False Alarm」
といった曲が収められたコンピュレーション・
アルバムです。

Nitty Gritty「Tribute To Nitty Gritty: Trial And Crosses」 : つれづれげえ日記

○Tenor Saw, Nitty Gritty「Tenor Saw Meets Nitty Gritty」(1985年)
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こちらはTenor SawはNitty Grittyの曲が
収められたいわゆるクラッシュ・アルバム
(対決盤)です。
この80年代になるとジャマイカでは、
こうしたLPの片面ずつに違うアーティスト
を入れたクラッシュ・アルバムがよく作ら
れるようになります。
85年にジャマイカのKing Jammyのレーベル
Power Houseから発売されたアルバムで、
発売された時のタイトルは「Power House
Presents Tenor Saw And Nitty Gritty」と
なっていました。
それが後にVPレーベル傘下の17 North Parade
からCDでリイシューされた時に、この
タイトルとジャケットに変わったんですね。
またLPで片面4曲ずつ計8曲収められて
いたものが、CD化される時に曲順も交互に
なり、代表曲など4曲ずつ計8曲追加されて
計16曲のアルバムになっています。
オリジナル・アルバムの体裁を崩している
のは少し残念ですが、コンピュレーション
として見た場合は内容は悪くありません。
アウト・オブ・キーの面白さが堪能できる
1枚です。

Tenor Saw, Nitty Gritty「Tenor Saw Meets Nitty Gritty」: つれづれげえ日記

●Anthony Red Rose
アウト・オブ・キーを語る上でこの人も、忘れ
られないシンガーです。
このデジタルのダンスホール・レゲエで、
「Stalag」と「Sleng Teng」と並ぶ3大リディム
が「Tempo」です。
その「Tempo」を歌ったのが、このAnthony Red
Roseなんですね。
この曲はPrince Jammyがプロデュースした
Wayne Smithの「Under Me Sleng Teng」(通称:
Sleng Teng)への、Prince Jammyの師匠
King Tubbyのアンサー・ソングだと言われて
います。
King TubbyのレーベルFirehouseからリリース
されたこの曲は、「Sleng Teng」と並ぶ
モンスター・ヒットとなり、時代を一気に
デジタルのダンスホール・レゲエへと動かす
力になるんですね。
このAnthony Red Roseは上記の2人と較べる
と、ちょっとヘタウマっぽいヴォーカルが
魅力の人です。

Anthony Red Rose Tempo - Firehouse


アーティスト特集 Anthony Red Rose (アンソニー・レッド・ローズ)

〇Anthony Red Rose「Red Rose Will Make You Dance」(1986年)
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King TubbyのレーベルFirehouseからリリース
された、ヒット曲「Tempo」を含む彼のソロ・
アルバムです。
やはり目玉は「Tempo」という事になると思い
ますが、この曲は細かくAnthony Red Roseの
ヴォーカルにエコーがかけられたり、すごく
工夫して作られた曲なんですね。
今の時代に聴いてもその完成度に、ゾクゾク
するような魅力があります。
この1曲を聞いただけで、いかにKing Tubby
という人が凄いか?という事が解る1曲です。
あとこの曲以外の曲は、Anthony Red Roseと
いう人のヘタウマっぽいヴォーカルが味わい
深いです。
ある意味、ウマ過ぎない味わいのようなもの
があります(笑)。

Anthony Red Rose「Red Rose Will Make You Dance」 : つれづれげえ日記

○Papa San, Anthony Red Rose「Frontline: Papa San Meets Anthony Red Rose」(1986年)
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こちらは早口ディージェイPapa SanとAnthony
Red Roseのクラッシュ・アルバム(対決盤)
です。
86年にWeed Beatというレーベルからリリース
された、LPの片面に4曲ずつ計8曲が収めら
れたアルバムです。
この時代のAnthony Red Roseの好調ぶりが
うかがえます。

Papa San, Anthony Red Rose「Frontline: Papa San Meets Anthony Red Rose」:つれづれげえ日記

●King Kong
こちらもアウト・オブ・キーの使い手として
知られるシンガーです。
King TubbyのレーベルFirehouseでのAnthony
Red Roseとの共演や、King Jammyのレーベル
からのソロ・アルバムなどで知られています。
Anthony Red Roseの共演盤などを聴くとよく
解りますが、ちょっと男臭いアウト・オブ・
キーが魅力のシンガーです。

King Kong (musician) - Wikipedia

〇King Kong「Trouble Again」(1986年)
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86年にUKのGreensleeves Records
(ジャマイカではKing Jammyのレーベル
Jammy's Records)からリリースされた
アルバムです。
King JammyののほかSteelie & Clevieなども
レコーディングに参加しています。
このKing Kongという人、ネットのDiscogs
を見るとこの86年に共演盤を含めて6枚
のアルバムを出していて、アルバムが集中
している人なんですね。
それだけこの時代の人気が凄まじかった事
が解ります。

King Kong - Trouble Again


King Kong「Trouble Again」 : つれづれげえ日記

〇Red Rose & King Kong「Two Big Bull In A One Pen」(1986年)
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Anthony Red RoseとKing Kongの共演盤です。
このアルバムに関して言えばクラッシュ・
アルバム(対決盤)というよりは、男の友情を
感じる共演盤という匂いのするアルバムです。
曲も2曲を一緒に歌っていて、残りの8曲も
交互に4曲ずつ歌っています。
滑らかなAnthony Red Roseと男っぽいKing
Kongという対比もあり、すごくウマくコーディ
ネイトされた、デジタル期のKing Tubbyプロ
デュースの素晴らしいアルバムです。

Anthony Red Rose & King Kong - Two Big Bull Inna One Pen


Red Rose & King Kong「Two Big Bull In A One Pen」 : つれづれげえ日記

なおこの86年当時のKing Tubby'sは、まだ
デジタル設備が整っていなかったらしく、一見
デジタルに聴こえる演奏は実はアナログで、
それを加工した「疑似デジタル」のサウンド
なんですね。
今の時代になるとそのKing Tubby'sの「疑似
デジタル」のサウンドは、かえって魅力的
です。
この1,2年だけ作られたサウンドなんです
が、デジタル以上に音に表情があるんですね。

この「疑似デジタル」がより解るのが、この
「Two Big Bull In A One Pen」のダブ・
アルバム「King Tubby's Present Two Big
Bull In A One Pen Dubwise」です。
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King Tubby's「King Tubby's Present Two Big Bull In A One Pen Dubwise」: つれづれげえ日記

今回のアウト・オブ・キーの話とは少しズレ
ますが、King Tubbyの残したデジタル期のダブ
としてとても面白いアルバムです。

●Carl Meeks
アウト・オブ・キーのシンガーとしてもう
ひとり名前が上がるのがこのCarl Meeks
です。
こちらはファルセット気味の高音が魅力の
シンガーです。

アーティスト特集 Carl Meeks (カール・ミークス)

〇Carl Meeks「Jackmandora」(1989年)
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彼の魅力が収められたのが89年にUKの
Greensleeves Recordsからリリースされた
こちらのアルバムです。
プロデュースはGeorge Lemon。
表題曲の「Jackmandora」をはじめとして、
Steely & ClevieやFirehouse Crewといった
この時代に活躍したミュージシャンをバック
したデジタルなサウンドに乗せた、ファル
セットも駆使した彼らしいアウト・オブ・
キーのヴォーカルが聴けるアルバムになって
います。

Carl Meeks - Jackmandora


Carl Meeks「Jackmandora」 : つれづれげえ日記

●White Mice
この人もアウト・オブ・キーに入れて良いか
迷いましたが、「ちび声アウト・オブ・キー」
と書いているところもあったので…。
まるで子供の声のような高音を使いこなす、
超個性派シンガーです。
このシンガーについては本名がAllan Crichton
ということ以外よく解りません。

〇White Mice「White Mice(2006年)
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このアルバムはドイツのBasic Replayという
レーベルから2006年に発売された、White
Miceの音源を集めたコンピュレーション・
アルバムのようです。
いかにもダンス専門チャンネルから生まれた
Basic Replayというレーベルらしい、レゲエ
という枠に捉われない、個性的で面白い音楽
だから選んだというアルバムです。

White Mice - its a shame


White Mice「White Mice」 : つれづれげえ日記

ちなみにこのアルバムのダブ・アルバム
「White Mice Versions」も同時に発売
されています。
white_mice_02a


White Mice「White Mice Versions」 : つれづれげえ日記

次にこうしたアーティストが入ったコンピュ
レーション・アルバムを何枚か紹介しておき
ます。

〇Various「Firehouse Revolution:
King Tubby's Productions In The Digital Era
1985-89」(2001年)
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2001年にレゲエ・リイシュー・レーベル
Pressure SoundsからリリースされたKing
Tubby'sの80年代半ば以降のデジタルの
ダンスホール・レゲエの音源を集めたコンピュ
レーション・アルバムです。
Anthony Red Roseの「Tempo」や「Under Me
Fat Thing」のほか、このデジタル初期なら
ではのちょっとクレイジーな音源が集められた
アルバムで、今の時代に聴いてもショッキング
な内容のアルバムです。
私自身もこのアルバムを聴いて、デジタルの
ダンスホール・レゲエというもののイメージ
がガラリと変わりました。

Various「Firehouse Revolution: King Tubby's Productions In The Digital Era 1985-89」:つれづれげえ日記

〇Various「Tempo Explosion」(1985年)
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1985年にニュー・ヨークのマイナー・
レーベルBlack Victoryからリリースされた
激レア・アルバムなんだとか。
Anthony Red Roseで有名な「Tempo」の
リディムだけを集めたワンウェイ・アルバム
です。
Sugar MinottやWillie Williamsの歌う
「Tempo」のリディムの曲が収められており、
なかなか面白いアルバムです。

Sugar Minott - Devil Is At Large


Various「Tempo Explosion」 : つれづれげえ日記

〇Various「Original Stalag 17-18 And 19」(1984年)
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こちらはTechniquesレーベルの定番リディム
「Stalag」を集めた84年に発売されたワン
ウェイ・アルバムです。
Tenor Sawの「Ring The Alarm」をはじめ、
Admiral TibetやSugar Minott、Michael Prophet
といったアーリー・ダンスホールの時代から
活躍した様々なシンガーの「Stalag」リディム
の曲が集められています。

Lloyd Hemmings - Raggamuffin Soldier (Stalag Riddim )


Various「Original Stalag 17-18 And 19」 : つれづれげえ日記

このアウト・オブ・キーが流行した時代は
ジャマイカの音楽が、それまでのヒューマン・
トラックのアナログ録音からコンピュータ
などを使ったデジタル・トラック録音に
切り替わり始めた時代でした。
おそらくこの時代にそうした個性的な唱法が
流行した背景には、バックの演奏がデジタル・
トラックになった事で淡白になった事が関係
しているかもしれません。
切り替わり始めた当初はヒューマン・トラック
と較べると、デジタル・トラックの方が表情
のない演奏だったんですね。

またこうしてレゲエをはじめとするジャマイカ
の音楽を聴いていて思いますが、ジャマイカ
の音楽には五線譜にはない表情付けを曲にする
文化がずっとあるんですね。
このアウト・オブ・キー以外でもジャマイカ
では、ディージェイのトースティングや
ファルセット・ヴォイスを駆使したりと、
様々な形で音楽にニュアンスを付ける事に
トライしているんですね。
実はレゲエが世界的な音楽になったのも、
そうした西洋音楽には無い「表情」がこの
音楽にはあったからかもしれません。
音楽というのはすべてが五線譜に書き込める
ものではないんですね。
そこがまた音楽というものの面白さでもあり、
奥深さでもあります。

演歌のコブシを例に挙げましたが、日本の音楽
もこうしたエモーショナルなニュアンス付け
をする音楽で、意外とレゲエという音楽との
親和性が高いんですね。

実はコブシ以外にも日本で思い付いた音楽
がありました。
それはヴォーカロイドの「初音ミク」。
一時期曲を作って初音ミクでメロディを
歌わせて、遊んでいた時期があったのです
が、コンピュータで作った味のない楽曲も
「彼女」に歌わせると、すごく表情のある
曲になるんですね。
人間以上に表情のある歌を歌うヴォーカ
ロイド(コンピュータ)…。
今はコンピュータ自身が表情のある楽曲を
生み出せるまでになっているんですね。

今回はアウト・オブ・キーを取り上げて
みましたが、やはりその独特な歌唱法は
一度ハマると抜けられない魅力があります。

機会があればこのアウト・オブ・キーの
楽曲をぜひ聴いてみてください。