今回はAdmiral Tibettのアルバム

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「Separate Class」です。

Admiral TibettことKenneth Allenは、
80年代の半ば頃のダンスホール・レゲエ
の時代から活躍するシンガーです。
Bob MarleyやBurning Spearといったルーツ・
レゲエのアーティストに影響を受けた、
コンシャスな楽曲が多いのが特徴の
シンガーです。
「Serious Time」や「Leave People Business」
などのヒット曲があります。

アーティスト特集 Admiral Tibet (アドミラル・チベット)

今回のアルバムは1991年にジャマイカの
Digital-Bレーベルからリリースされたアルバム
です。
彼の代表曲「Serious Time」なども収められた
アルバムです。

手に入れたのはUKのBlue Mountain Records
というレーベルからリリースされたCD
でした。

全10曲で収録時間は約38分。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Produced by: Bobby 'Digital' Dixon
Recorded & Mixed: Digital Recording Studio, Kingston, Jamaica
Engineers: Bobby 'Digital' Dixon, L. 'Pego' Pinnock, Sylvester Gordon
Musicians: Steely & Clevie, Danny Browne
Overdubs: Danny Firehouse
Backing Vocals: Brian & Tony Gold

All tracks written by A. Tibett
Except track 3 - by A. Tibett & B. Dixon

となっています。

プロデュースはDigital-BレーベルのBobby
'Digital' Dixonで、バックはSteely & Clevie
とDanny Browne、レコーディングとミックス
はDigital Recording Studioで行われ、エンジ
ニアはBobby 'Digital' DixonとL. 'Pego'
Pinnock、Sylvester Gordonが担当、バック・
コーラスとしてBrian & Tony Goldが参加して
いて、オーヴァー・ダブをDanny Firehouseが
行っています。

ジャケット・デザインの記載はありませんが、
ロゴのデザインなどを見るとなんとなく
Tony McDermottぽい感じがあります。
彼のMad Proffesorのジャケット・デザイン
に、ちょっと似ているんですね。

さて今回のアルバムですが、最近はちょっと
90年代ぐらいのアーティストにまで聴く
範囲を広げて来ているんですが、レゲエ
レコード・コムなどで試聴してみて気になった
アーティストのひとりがこのAdmiral Tibett
です。
彼の歌には何かポジティブな力強さがある
気がしたんですね。

実際に調べてみると、Bob MarleyやBurning
Spearに影響を受けたという人で、スラックネス
(下ネタ)が中心になっていたダンスホール・
レゲエの世界で、コンシャス(真面目)な歌で
人気を博した人だということ。
この90年代になるとGarnet Silkなど、また
コンシャスなテーマを歌うシンガーが再び登場
して来るんですね。
彼もそうしたシンガーのひとりで、その歌声は
とても魅力的です。

個人的にはスラックネスを歌う事もその初めの
General Echoの頃などは反権力みたいな意味が
あったんじゃないかと思われる節があり、必ず
しもすべて悪いという訳ではないと思うんです
が、こうした歌に対する姿勢がもう一度問い
直されたのがこの90年代であったのも、また
事実です。

レゲエの原点に彼の尊敬するBob Marleyや
Burning Spearというルーツ・レゲエの偉人が
居たのも事実で、そのコンシャスな姿勢が
世界でレゲエという音楽が認められた原動力
になったんですね。
そうしたルーツ・レゲエの頃の原点に、立ち
返ろうとしたのが彼らだったんですね。
バックにSteely & Clevieのデジタルな演奏を
付け、コーラスにBrian & Tony Goldが参加
したアルバムで、どちらも出しゃばり過ぎず
Admiral Tibettのヴォーカルを前面に立てた
アルバムに仕上がっています。

1曲目は「Knowledge Increasing」です。
リディムはJo Jo Bennettの「Lecturer」。
いかにもデジタルらしいバックに、Admiral
Tibettの心地良いヴォーカルが冴える曲です。

Admiral Tibett - Knowledge increasing


2曲目は表題曲の「Separate Class」です。
「別々の階級」と題された曲で、デジタル
らしいリズムに乗せた彼らしいヴォーカルが
魅力的な曲です。

Admiral Tibett - Seperate class


3曲目は「If You Don't Mind」です。
こちらもデジタルらしいリズムに、ソフトで
力強い歌いぶりのAdmiral Tibettのヴォーカル
が印象に残る曲です。

4曲目は「When Am I Gonna Break The
Barrier」です。
この時代らしいデジタルなダンスホールの
リズムに、滑らかなAdmiral Tibettの
ヴォーカルが魅力的な曲です。

Admiral Tibett - When am I gonna break the barrier


5曲目は「How Can I Know My Enemies」です。
リディムはJunior Delgadoの「No Warrior」
です。
こちらはデジタルなリズムに、シンセの
メロディが心地良い曲です。

ADMIRAL TIBET "HOW CAN I KNOW MY ENEMIES"


6曲目は「Serious Time」です。
リディムはRoy Richardsの「Freedom Blues」。
このAdmiral Tibettの代表曲ともいえる曲
です。
「僕たちはシリアスな時代に生きている。
悪魔に頭を洗脳されるな。」というメッセージ
は、多くの人々の心を捉えた名曲です。
iTuneで見ると(Featuring Ninjaman & Admiral
Tibett)となっていました。
この曲は代表曲だけあって、Jammysの
ヴァージョン(おそらくこちらが元)やこの
Ninjamanとヤッているものや、さらにはShabba
RanksとNinjamanのヴァージョンなど、様々な
ヴァージョンがあります。

リズム特集 Freedom Blues (フリーダム・ブルース)

(Admiral Tibet) - Serious Time - 1988 - リリック

7曲目は「World Power」です。
リディムはJohn Holtの「A Love I Can Feel」。
The Heptonesの「Pritty Looks」から派生した
リディムです。
デジタル・トラックの小気味良いリズムに
乗せた、Admiral Tibettのヴォーカルがすごく
魅力的。

World Power - Admiral Tibet REGGAE


リズム特集 Love I Can Feel (ラブ・アイ・キャン・フィール)

8曲目は「Watchie Watchie」です。
リディムはNinjamanの「Things A Gwan」。
歯切れの良いシンセのメロディに乗せた曲
です。

ADMIRAL TIBET "WATCHIE WATCHIE"


9曲目は「Open Your Heart」です。
こちらデジタルらしい個性的なリズムを持った
曲です。

10曲目は「Them Come Search Me」です。
こちらも心地良いデジタルのリズムに乗せた
曲です。

ざっと追いかけて来ましたが、80年代後半
から90年代に活躍したAdmiral Tibettと
いうコンシャスなヴォーカリストの魅力が
うまく詰め込まれたアルバムだと思います。
この90年代になるとレゲエという音楽も
落ち着いてきて、その分今まであったような
実験精神は薄れますが、その分シッカリと
した彼のような歌い手が出て来ます。
スタイルとしてのレゲエという音楽が、定着
して来るんですね。

機会があれば聴いてみてください。


○アーティスト: Admiral Tibett
○アルバム: Separate Class
○レーベル: Blue Mountain Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1991

○Admiral Tibett「Separate Class」曲目
1. Knowledge Increasing
2. Separate Class
3. If You Don't Mind
4. When Am I Gonna Break The Barrier
5. How Can I Know My Enemies
6. Serious Time
7. World Power
8. Watchie Watchie
9. Open Your Heart
10. Them Come Search Me