今回はAdmiral Tibettのアルバム

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「Reality Time」です。

Admiral TibettことKenneth Allenは、
80年代の半ば頃のダンスホール・レゲエ
の時代から活躍するシンガーです。
Bob MarleyやBurning Spearといったルーツ・
レゲエのアーティストに影響を受けた、
コンシャスな楽曲が多いのが特徴の
シンガーです。
「Serious Time」や「Leave People Business」
などのヒット曲があります。

アーティスト特集 Admiral Tibet (アドミラル・チベット)

Admiral Tibet スラックネスは歌わない。 « Riddim Online

今回のアルバムは1991年にDigital-B
からリリースされたアルバムです。

手に入れたのはレゲエレコード・コム
が運営するDub Storeで売っていたLP
でした。
一応新盤なんですが、ジャケットはかなり
汚れていました。
その為店員の方から「ジャマイカのLP
なので…。」と、かなりすまなそうに
言われてしまいました。

レーベルにもよりますが、この時代の
ジャマイカのLPはジャケットが汚れている
のがあたり前なんですね(笑)。
国民性の違いもあるのか、日本みたいに
キレイにパッケージングしていなくても
OKみたいなところもあり、ジャケットの
糊付けも雑、レコー盤のレーベルもまとも
に真ん中に貼られているのを見た事があり
ません(笑)。

ただもうジャマイカではレコード盤は制作
されていないそうで、ある意味とても貴重な
レコードです。
あまり目くじらを立てずに、ジャマイカ人に
なったような、大らかな気持ちでレコードを
集めることをおススメします。

Side 1が5曲、Side 2が5曲の全10曲。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Produced by: Bobby 'Digital' Dixon
Recorded at: Digital Recording Studio
Engineers: Digital Bobby, Syl, Peter Chemist
Mastered at: VP Mastering Studio
Musician: Steely & Clevie

Design: Studio Case

となっています。

プロデュースはBobby 'Digital' Dixon、録音
はDigital Recording Studio、エンジニアは
Digital BobbyとSyl、Peter Chemistで、
演奏はSteely & Clevieが担当しています。
この90年代の初め頃になるとバックも完全に
デジタルになり、そうした機材に強いSteely &
Clevieなどの活躍が目立ちます。

さて今回のアルバムですが、いかにもコン
シャスなシンガーのAdmiral Tibettらしい
シッカリした歌いぶりのアルバムで内容は
なかなか良いです。

今回のアルバムもレゲエレコード・コムで、
デジタルのダンスホール・レゲエ以降の
アーティストを試聴していて見つけたアルバム
です。
時間がある時にたまに試聴してみて面白そう
なアーティストを探すのですが、90年代の
ダンスホール・レゲエを試聴していて、気に
なったのがこの人Admiral Tibettでした。
英語があまり堪能でない私ですが、彼の歌
には何か惹きつけられるものが感じられるん
ですね。
彼の歌にはポジティヴなメッセージ性が感じ
られます。

今回のアルバムもちょっと地味ながら誠実に
歌う彼の姿が感じられ、すごく好感の持てる
アルバムになっていると思います。

Side 1の1曲目は「Problems」です。
いかにもデジタルらしいシンセとピアノの
リズムに乗せた、Admiral Tibettの歯切れ
の良いヴォーカルが心地良い1曲です。

Admiral Tibett - Problems


2曲目は「Pay The Penalty」です。
リズミカルなリズムにシンセのメロディ、
ノビノビと歌うAdmiral Tibettのヴォーカル
が魅力の曲です。

3曲目は「Execute A Sound」です。
リディムはJackie Mittoo & Sound Dimension
の「Full Up」です。
ちなみにこのリディムは彼のデビュー曲
「Babylon War」でも使われたリディムなん
ですね。
こちらも歯切れの良い歌声を聴かせています。

リズム特集 Full Up (フル・アップ)

4曲目は「Dance With Me」です。
リディムは「General」です。
誰かディージェイのトースティング(?)
が入ります。
こちらも歯切れの良いリズムに、シッカリ
したAdmiral Tibettのヴォーカルが心地良い
曲です。

Admiral Tibett - Dance With Me


リズム特集 General (ジェネラル)

5曲目は「Keep On Telling Me」です。
こちらは明るいシンセとピアノのメロディに、
心地良さそうなAdmiral Tibettのヴォーカル
といった曲です。

Admiral Tibet - Keep On Telling Me


Side 2の1曲目は表題曲の「Reality Time」
です。
心地良いデジタルなドラム・サウンドから、
低音のベースのようなシンセとリリカルな
ピアノのメロディに乗せた曲です。
Admiral Tibettのヴォーカルもシリアスな
印象の佳曲です。

Admiral Tibett - Reality Time [Audio]


2曲目は「Trying Man」です。
笛や犬の鳴き声のエフェクトなどが入った、
ピアノのメロディに乗せた曲です。
Admiral Tibettらしい力強い歌声が魅力。

3曲目は「Take Off The Handcuff」です。
デジタルなマーチ風のドラム・サウンドに
乗せた楽しい曲です。

4曲目は「My Sound Is Champion」です。
リディムはThe Heptonesのロックステディの
ヒット曲「Pretty Looks Isn't All」です。
ディージェイのトースティングから、シンセ
の軽快なメロディに乗せた、彼らしい通る声
のヴォーカルが魅力。

ADMIRAL TIBETT - MY SOUND IS CHAMPION (Pretty looks Riddim)


5曲目は「Working Time」です。
ノリの良いリズムにに乗せた、Admiral Tibett
のヴォーカルが冴える曲です。

ざっと追いかけて来ましたが、80年半ばに
始まったデジタルのダンスホール・レゲエの
並みも、この90年代になるとだいぶ落ち
着いて来るようです。
その初めにあったハチャメチャさもだいぶ
落ち着いて、ダンスホールで主流だった
「スラックネス(下ネタ)」の歌詞から、
この90年代になるともう一度ルーツの時代
にあったような「コンシャス(真面目)」な
歌詞が見直されるようになります。
そうした時代の流れの中で、輝いていた歌手
のひとりがこのAdmiral Tibettだったん
ですね。

彼が憧れていたのはBob MarleyやBurning Spear
であり、その先人の心を繋いだ歌詞は、多くの
人々の心に届いたんですね。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Admiral Tibett
○アルバム: Reality Time
○レーベル: Digital-B
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: 1991

○Admiral Tibett「Reality Time」曲目
Side 1
1. Problems
2. Pay The Penalty
3. Execute A Sound
4. Dance With Me
5. Keep On Telling Me
Side 2
1. Reality Time
2. Trying Man
3. Take Off The Handcuff
4. My Sound Is Champion
5. Working Time