今回はThe Melodiansのアルバム

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「Swing And Dine」です。

The Melodiansは60年代後半にわずか3年間
だけ続いたロックステディの時代に活躍した、
Tony BrevettとBrent Doweという2人の
リード・ヴォーカルを持ち、Trevor McNaughton
がコーラスという3人組コーラス・グループ
です。
彼らの曲で一番有名なのは、Boney Mがカヴァー
して世界中で大ヒットしたという曲「River Of
Babylon」で、他にも「Sweet Sensation」など
多くのヒット曲を持つグループとして知られて
います。

アーティスト特集 Melodians (メロディアンズ)

今回のアルバムは1992年にHeartbeat
Recordsからリリースされた、The Melodians
のロックステディの時代のヒット曲を集めた
コンピュレーション・アルバムです。
音源としてはDuke ReidのレーベルTreasure
Isleと女性プロデューサーのSonia Pottinger
のレーベルHigh Noteでの録音が集められた
アルバムで「Expo 67」や「Swing And Dine」、
「Come On Little Girl」などのヒット曲が
収められています。

全16曲で収録時間は約45分。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Produced by Duke Reid for the Treasure Isle label
Produced by Sonia Pottinger
Recorded at the Treasure Isle Studio, Kingston, Jamaica and
Dynamic and Federal Studios, Kingston, Jamaica
Bands include The Gaytones, Lyn Taitt and the Jets,
Soul Syndicate, Tommy McCook and the Supersonics
Compiled by Chris Wilson
Design by Scott Billington

Musicians on the Treasure Isle tracks include:
Drums: Winston Grennan, Carl Malcom, Drumbago
Bass: Jackie Jackson
Piano: Gladstone Anderson
Organ: Winston Wright
Guitars: Dwight Pinkney, Huks Brown, Lyn Taitt
Hornes: Tommy McCook, Johnnie Moore, Trommie

となっています。

4曲目「Swing And Dine」と6曲目「I'll
Take You Where The Music's Playing」、
11曲目「It's All In The Family」、12曲
目「Little Nut Tree」、14曲目「No, No,
Lola (Take Two)」15曲目「Love Is A
Doggone Good Thing」の6曲がSonia Pottinger
のプロデュースで、残りの10曲はすべて
Treasure IsleレーベルのDuke Reidの
プロデュースです。

バック・バンドはThe GaytonesとLyn Taitt &
The Jets、Soul Syndicate、Tommy McCook &
The Supersonicsが担当しています。

そのうちTommy McCook & The Supersonics
は、Treasure Isleの専属バンドだったので、
Treasure Isleの録音の多くがこのバンドの
ものと思われ、メンバーが載っているのは
このバンドだと思われます。

ホーンに名前のあるJohnnie Mooreは、スカの
時代にThe Skatalitesで活躍したトランペット
奏者です。
同じくホーンに名前のあるTrommieは、
トロンボーン奏者のVin Gordon(別名
Don Drummond Junior)の愛称です。

Lyn Taittはトリニダード・トバゴ出身の
ギタリストで、Lyn Taitt & The Jetsを
率いて、このロックステディという音楽を
作った立役者のひとりと言われる人です。

Soul SyndicateはギターのEarl 'Chinna'
Smithを中心とした、70年代の中盤以降の
ルーツ・レゲエの時代に活躍したグループ
です。
どの曲かは特定出来ませんでしたが、おそらく
70年代のルーツ・レゲエの時代の曲が
1曲ぐらい収められているんじゃないかと
思います。

さて今回のアルバムですが、私がこのアルバム
を買った一番大きな理由はタイトル曲にも
なっている「Swing And Dine」が入っている
という事でした(笑)。
この曲は70年代のルーツ・レゲエの時代に
活躍したコーラス・グループThe Morwellsの
アルバム「Crab Race」で聴いて以来お気に
入りの1曲です。

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The Morwells ‎– Crab Race (1978)

disk unionでこの中古盤のCDを見つけた時
に、「そういえばオリジナルのMelodiansの
『Swing And Dine』持っていなかったなぁ」
と思って購入しました。
私にとってはこのThe Melodiansという
グループは、River Of Babylon」を歌っている
グループというよりは、「Swing And Dine」を
歌っているという事の方が印象が強く魅力的
なんですね。

実際に聴いてみた感想としてもこのMelodians
の「Swing And Dine」は、本当にイイです。
この甘く切ないメロディにコーラスという
組み合わせは、ロックステディという時代の
名曲のひとつと言えるでしょう。
ロックステディという音楽の魅力が、すごく
よく解る1曲だと思います。

ちなみにロックステディとはレゲエの前身の
音楽で、1966年から68年までのわずか
3年間だけジャマイカで流行したポピュラー
音楽です。
その特徴はスローなテンポのリズムに、
アメリカ音楽に影響を受けた甘いメロディで、
この時代のジャマイカでそれまでのスカに
代わり人気を博したんですね。

ロックステディ - Wikipedia

その立役者の一人がLyn Taittで、今回の
アルバムにも参加している訳ですが、その
ギター・プレイも今回の注目点のひとつ
です。

1曲目は「Expo 67」です。
タイトルから見て万国博覧会のテーマ・ソング
のようです。
ジャマイカで万博が行われたのかと思って
調べてみたのですが、その67年にはカナダ
のモントリオールで万博が行われたようです。
それを記念しての歌なのか?
いわゆる「御用ソング」なのですが、「Last
Train」という名前でけっこう人気のリディム
なんですね。

Melodians - Last Train To Expo '67


2曲目は「You Don't Need Me」です。
ロックステディらしい刻むようなギターの
イントロから、男らしいヴォーカルに
コーラス・ワーク、このグループの良さが
出た1曲です。

THE MELODIANS - You don't need me


3曲目は「I'll Get Along Without You」
です。
ちょっとトボケたコーラス・ワークが面白い
曲です。

4曲目は「Swing And Dine」です。
もう全てが完璧!と言いたいほどの名曲です。
The Melodiansのリードが入れ替わる特徴を
うまく生かしていて、その後に入って来る
コーラス・ワークまでの間合いが素晴らしい
です。
The Morwellsのカヴァーも素晴らしいですが、
やはりオリジナルのThe Melodiansは絶対に
聴いて損はない、グッと来る1曲です。

THE MELODIANS - Swing and Dine


5曲目は「Come On Little Girl」です。
こちらはちょっとキャッチーなメロディを
持った1曲。

6曲目は「I'll Take You Where The Music's
Playing」です。
こちらは明るいホーンのメロディに乗せた曲
です。

7曲目は「Far Away Love」です。
こちらは甘くスローなホーンのメロディに
乗せた曲です。
刻むようなギターが、ロックステディらしい
味わいをプラスしているのが印象的。

The Melodians - I Know Just How She Feels Aka Far Away Love


8曲目は「Lonely Days (Take One)」です。
こちらは軽快なリズムに乗せた弾むような
ヴォーカルの曲です。
「Lonely Days」なのに明るく歌っているの
が、かえってグッと来ます。

9曲目は「You Have Caught Me」です。
こちらもロックステディらしい刻むギターに、
シッカリと感情を乗せたヴォーカルが魅力の
曲です。

10曲目は「What More Can I Say」です。
明るく軽快なリズムに乗せたホーンから、
勢いのあるヴォーカルにコーラス・ワークと
いった曲です。

11曲目は「It's All In The Family」
です。
オルガンのユッタリした少しトボケたメロディ
から、丁寧なヴォーカルにコーラス・ワーク
という曲です。

12曲目は「Little Nut Tree」です。
ロックステディらしい刻むギターのリズム
に乗せた、丁寧なヴォーカルが魅力の曲です。

The Melodians - Little nut tree.


13曲目は「Hey Girl」です。
軽快なリズムに美しいコーラス・ワーク、
そうしたギャップがちょっと面白い1曲。

14曲目は「No, No, Lola (Take Two)」
です。
ホーン・セクションのメロディのイントロ
から、刻むギターに乗せたヴォーカルと
コーラス・ワークが冴える曲です。

No, No Lola (Take Two) - The Melodians


15曲目は「Love Is A Doggone Good Thing」
です。
ホーンのイントロからコーラス・ワークに
乗せたヴォーカルが魅力の曲です。

16曲目は「Daphne Walking」です。
こちらは自由なホーンのメロディが活躍する
曲です。
ホーンを立ててヴォーカルは控えめ。

ざっと追いかけて来ましたが、ロックステディ
特有の空気感があり、内容は悪くないと思い
ます。
やはり個人的には「Swing And Dine」が
大好き過ぎて…後は言う事が無いです(笑)。

機会があれば聴いてみてください。


○アーティスト: The Melodians
○アルバム: Swing And Dine
○レーベル: Heartbeat Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1992

○The Melodians「Swing And Dine」曲目
1. Expo 67
2. You Don't Need Me
3. I'll Get Along Without You
4. Swing And Dine
5. Come On Little Girl
6. I'll Take You Where The Music's Playing
7. Far Away Love
8. Lonely Days (Take One)
9. You Have Caught Me
10. What More Can I Say
11. It's All In The Family
12. Little Nut Tree
13. Hey Girl
14. No, No, Lola (Take Two)
15. Love Is A Doggone Good Thing
16. Daphne Walking