今回はCultureのアルバム

culture_06a

「Baldhead Bridge」です。

Cultureは1976年にJoe Gibbsプロデュース
の曲「Two Sevens Clash」で衝撃的なデビュー
を飾った3人組のコーラス・グループです。
リード・ヴォーカルのJoseph Hill、コーラス
のAlbert WalkerとKenneth Paleyからなる
3人組のグループとして活躍し、ルーツ・
レゲエの時代にはJoe Gibbsや女性プロデュー
サーのSonia Pottingerの元に多くの素晴ら
しいアルバムを残しました。

82年に二人のバック・コーラスが離れ、
以後はJoseph HillがCultureを名乗る
ようになります。
その後も一人で活躍を続けましたが、
2006年に亡くなっています。

アーティスト特集 Culture (カルチャー)

今回のアルバムは1978年にJoe Gibbs
の音から発表された、彼らのセカンド・
アルバムです。
レゲエレコード・コムの彼らの紹介ページ
によると、「Zion Gate」や「Love Shines
Brighter」など、彼らの当時のヒット曲が
収められたアルバムなんだそうです。
しかしこのアルバムが発表された当時には、
彼らはすでにJoe Gibbsの元を離れ、女性
プロデューサーSonia Pottingerの元で活動
を始めていたんだそうです。

手に入れたのはUKのBlue Moonという
レーベルから出ている、中古のCDでした。

全8曲で収録時間は35分42秒。

ミュージシャンについては以下の記述があり
ます。

Produced by Joe Gibbs
Re-Mix Engineer: E.T. & Joe Gibbs
Recorded at Joe Gibbs Recording Studio

All Rhythm Tracks Played by: Joe Gibbs & The Professionals
Special Effects by: Joe Gibbs & E.T.
Cover Design: A. Lewis

となっています。

エンジニアやエフェクトに名前のある「E.T.」
は、Errol Thompsonです。
彼はRandy'sで活躍した後にこのJoe Gibbsの
元で、Joe Gibbsとのコンビ「The Mighty Two」
として数々の名曲や名ダブを残したエンジニア
として知られています。

さて今回のアルバムですが、これがすごく内容
の良いアルバムなんですね。
もともとちょっと泥臭いJoseph Hillのヴォー
カルとコーラス・ワークをウリにしたグループ
ですが、それにプラスして華やかなThe Mighty
Twoらしいポップ感覚を盛り込んだところに、
このグループが「Two Sevens Clash」で
ブレイクした理由があります。
今回のアルバムでもその華やかなポップな
センスが感じられて、ウマく彼らの曲を盛り
上げているんですね。
表題曲の「Baldhead Bridge」や「Zion Gate」
などはThe Mighty Twoのポップなセンスが
うまく出た楽曲で、Cultureらしいディープな
ルーツ・レゲエにうまく華を添えています。

さらにラストの8曲目「So Long Babylon A
Fool I (And I)」はディープなナイヤビンギ
調の楽曲で、8分4秒にも及ぶ熱の入った
1曲です。
もともとリード・ヴォーカルのJoseph Hill
は、Studio Oneのバック・バンドSoul
Defendersのパーカッション奏者としてキャリア
をスタートしていますが、こちらはその経験の
生きた楽曲なのか?
ナイヤビンギを感じさせるパーカッションも
入った楽曲は、かなり魅力的です。

1曲目は「Them A Pyaka」です。
華やかなホーンのメロディから始まる、
コーラス・ワークも心地良くキマった1曲
です。
The Mighty Twoの音作りのウマさがよく出た
グルーヴ感満点の曲です。

Culture - Them A Payaka (Baldhead Bridge-1978)


2曲目は「How Can I Leave Jah」です。
Dennis Brownの「How Could I Leave」
として知られる曲です。
こちらはうまくJoseph Hillの「Culture節」
としてまとめています。

3曲目は表題曲の「Baldhead Bridge」です。
心地良いミリタント・ビートに乗せた
1曲です。
途中にお遊びのように、童謡として知られる
「London Bridge」のメロディが入ります。
単にディープでは無く、楽しく華やかな曲に
うまくまとめているのが、このJoe Gibbsの
特徴なんですね。

Culture - Baldhead Bridge - 03 - Baldhead Bridge


4曲目は「Behold I Come」です。
こちらはホーンの出だしからJoseph Hillの
ヴォーカルで、しっかりと聴かせて来る曲
です。

5曲目は「Love Shines Brighter」です。
ネットの販売サイトの情報などによると、
こちらも当時のヒット曲のようです。
ホーンの華やかなメロディに乗せた、
コーラス・ワークが心地良い1曲。

6曲目は「Jah Love」です。
こちらはいかにもルーツ・レゲエらしい
「ジャー賛歌」です。
疾走感のあるメロディに、Culture の
コーラス・ワークも見事にキマった1曲。

Culture - Baldhead Bridge - 06 - Jah Love


7曲目は「Zion Gate」です。
こちらもピアノのオープニングから、Joseph
Hillの感情のこもったヴォーカルとコーラス・
ワークが最高に心地良い曲です。

Culture - Zion Gate


8曲目は「So Long Babylon A Fool I (And I)」
です。
こちらはナイヤビンギを思わせる8分越えの
大作です。
パーカッションのユッタリしたうねるような
リズムに乗せて、Joseph Hillのヴォーカルが
冴え渡る曲です。
他にないレゲエの魅力が詰まった1曲。

Culture - Baldhead Bridge - 08 - So Long Babylon a Fool


ざっと追いかけて来ましたが、まさにすべて
の曲がこのCultureというグループの魅力が
凝縮されたような曲で、素晴らしいアルバム
だと思います。
このCultureの魅力をうまく引き出した、Joe
GibbsとErrol ThompsonのコンビThe Mighty Two
のプロデュース能力には、脱帽するしかあり
ません。

レゲエの定番ディスクを集めた本「Roots Rock
Reggae」などからは漏れているアルバムなので
見過ごされがちなアルバムですが、隠れた
素晴らしいアルバムの1枚だと思います。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Culture
○アルバム: Baldhead Bridge
○レーベル: Blue Moon
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: (1978)

○Culture「Baldhead Bridge」曲目
1. Them A Pyaka
2. How Can I Leave Jah
3. Baldhead Bridge
4. Behold I Come
5. Love Shines Brighter
6. Jah Love
7. Zion Gate
8. So Long Babylon A Fool I (And I)

●今までアップしたCulture関連の記事
〇Culture & The Deejay's「At Joe Gibbs 1977-79」
〇Culture「Africa Stand Alone」
〇Culture「Cumbolo」
〇Culture「Good Things」
〇Culture「Harder Than The Rest」
〇Culture「International Herb」
〇Culture「Two Sevens Clash」
〇Various「Different Fashion: The High Note Dancehall Collection」