今回はThe Gayladsのアルバム

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「Soul Beat」です。

The Gayladsはロックステディの時代から
ルーツ・レゲエの時代にかけて活躍した
BB SeatonとWinston Delano Stewart、
Maurice Robertsからなる3人組のコーラス・
グループです。

ジャマイカの音楽は、50年代は伝統音楽の
メント、50年代後半にアメリカのブルース
などに影響を受けたスカ、さらに66年から
68年のわずか3年間だけ流行したロック
ステディ、そして60年代の後半にレゲエ、
今で言うルーツ・レゲエが誕生するという経緯
を辿っています。

その66年から68年というわずか3年間流行
したロックステディですが、この時代には
甘くどこか心をくすぐる素晴らしい楽曲が多く
作られたんですね。
のちの80年代のダンスホール・レゲエの時代
になっても、このロックステディの頃の楽曲は
何度もリピートして使われているんですね。
その時代に大活躍したグループが、今回取り
上げたThe Gayladsです。

アーティスト特集 Gaylads (ゲイラッズ)

今回のアルバムはロックステディ期の1967年
に、Studio Oneレーベルから発表された彼ら
The Gayladsのファースト・アルバムです。

ちなみに多く出回っているアルバムは、
ジャケットが白地で写真が逆向き、赤い字で
「Soul Beat」と入っているアルバムのよう
です。

今回のアルバムですが、裏ジャケの曲のタイトル
と実際の曲目が一部一致していません。
具体的には7~10曲目と12~13曲目が
おかしくなっています。
最後の曲目で訂正しておきましたので、参考に
してください。
ちなみにiTunesで読み込むと、間違った曲目が
表示されます。

全14曲で収録時間は39分10秒。

ミュージシャンについては以下の記述があります。

Recorded at Jamaica Recording & Publishing Studio
Engineered by Clement S. Dodd
Produced by Clement S. Dodd

Cover Design: O'Neil Nanco

となっています。

ネットの販売サイトなどの情報を見ると、バック
はこのロックステディの時代に活躍したStudio
Oneのバック・バンドSoul Vendersが務めている
ようです。

さて今回のアルバムですが、このロックステディ
の空気感がうまく収められたアルバムで、内容は
悪くないと思います。
やはりこのロックステディの時代の蕩ける様な
甘いメロディには、何とも言えない魅力があり
ます。
この後ジャマイカの音楽はレゲエ(ルーツ・
レゲエ)というもっとビターな音楽に舵を切る
事になるのですが、このロックステディの甘く
切ない記憶は、その後の音楽にも忘れられない
記憶として残り続ける事になるんですね。

2003年リットーミュージック刊行の本
「スカ・ディスク・ガイド」には、このアルバム
について次のような事が書かれています。

「彼らの1枚目で、大半の曲は67年録音。
B.B.シートンは歌手として50年代からの
キャリアを持つが、ソングライターとして、
あるいはスタジオ・ワンのA&Rとしても
見事な仕事をした。(以下省略)」
(「スカ・ディスク・ガイド」より「鈴木」さん
という方の文章より)

今回のアルバムは大半が67年録音で、彼らの
代表作ともいえるアルバムのようです。

実際に聴いた印象としても、彼らのコーラス・
ワークは、やはり聴くべきものがあると思い
ました。

1曲目は「Peculiar Man」です。
ユッタリしたリズムに乗せた、ユッタリした
歌いぶりの曲です。
タイトルは「とっても変わった人」みたいな
事でしょうか。

2曲目は「How Can I Go On」です。
ユッタリしたホーンの調べから入る曲です。
伸びのあるヴォーカルになかなか複雑にコーラス
が絡むのが魅力的。

The Gaylads How can I Go On - Coxsone


3曲目は「Red Rose」です。
ユッタリしたギターの刻むようなメロディに
ヴォーカルが絡む1曲。

4曲目は表題曲の「The Soul Beat」です。
彼らのコーラス・ワークの本領が発揮された
ような曲です。
ブギーのようなリズムに、複雑なコーラスが
絶妙に絡みます。

The Gaylads - The Soul Beat


5曲目は「I Am Free」です。
ちょっと面白いメロディ・ラインに、ヴォーカル
がうまく絡んだ1曲。

6曲目は「Love Me With All Your Heart」
です。
ギターのリズムに乗せたスウィートなヴォーカル
が印象的な曲です。

The Gaylads - Love Me With All Of Your Heart


7曲目は「Walk The Proud Land」になって
いますが、曲は「She Want It」です。
こちらもギターに乗せた1曲。

8曲目は「Simple Way Of Living」になって
いますが、曲は「Walk The Proud Land」です。
ピアノの優しいメロディに乗せた曲です。
被さるように入って来るコーラス・ワークが
魅力的な曲です。

9曲目は「Wait On Me」になっていますが、
曲は「Simple Way Of Living」です。
ホーンのオープニングから彼らの素晴らしい
コーラス・ワークといった曲です。
ロックステディという音楽の良さがよく出た
1曲です。

10曲目は「You Are Leaving Now」になって
いますが、曲は「Wait On Me」です。
ホーンのオープニングからピアノのメロディへと
つながる曲で、ノビノビとしたヴォーカルが
印象的な曲です。

The Gaylads - Wait On Me (Studio 1)


11曲目は「Go Away」です。
こちらは彼らのコーラス・ワークが堪能できる
曲です。

12曲目は「She Cried」になっていますが、
曲は「You Are Leaving Now」です。
彼らのソフトなコーラス・ワークが魅力の曲
です。

13曲目は「She Want It」になっていますが、
曲は「She Cried」です。
ピアノのイントロから美しいコーラス・ワーク
という、彼らの良さが出た1曲。

14曲目は「Joy In The Morning」です。
美しいコーラス・ワークから始まる1曲で、
彼らの魅力がよく解る代表曲です。

THE GAYLADS - JOY IN THE MORNING


ゲイラッズ(Gaylads) - Joy In The Morning - 1968 - リリック

ざっと追いかけて来ましたが、彼らThe Gaylads
とこのロックステディという時代の魅力が、
うまく詰め込まれたなかなか良いアルバムだと
思います。
このロックステディの時代は、わずか3年間と
いう短い期間だったにもかかわらず、その後も
レゲエという音楽に大きな影響を与え続ける
事になるんですね。
その時代に最も輝いていたグループのひとつが、
このThe Gayladsです。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: The Gaylads
○アルバム: Soul Beat
○レーベル: Studio One
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1967

○The Gaylads「Soul Beat」曲目
1. Peculiar Man
2. How Can I Go On
3. Red Rose
4. The Soul Beat
5. I Am Free
6. Love Me With All Your Heart
7. (Walk The Proud Land) → She Want It
8. (Simple Way Of Living) → Walk The Proud Land
9. (Wait On Me) → Simple Way Of Living
10. (You Are Leaving Now) → Wait On Me
11. Go Away
12. (She Cried) → You Are Leaving Now
13. (She Want It) → She Cried
14. Joy In The Morning