今回はErrol Dunkleyのアルバム

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「Disco Showcase」です。

Errol Dunkleyはロックステディ期から初期
レゲエ期にかけて人気を博したシンガーです。

アーティスト特集 Errol Dunkley (エロール・ダンクリー)

今回のアルバムは70年代後半にイギリスの
Black Joyというレーベルからリリースされた、
前半が歌で後半がダブのディスコ・ミックス
形式の曲が4曲入りの33回転12インチの
アルバムで、それを2014年にフランスの
リイシュー・レーベルIroko Recordsが復刻
したもので、仕様はサウンドシステムに対応
した12インチ45回転2枚組となっています。
つまりそのオリジナル4曲を、1曲ずつ割り
振った仕様になっているんですね。

ちなみにBlack Joyからのリリースを、77年と
書いているサイトもありました。

12インチ45回転2枚組のアルバムで、
ひとつの面に1曲ずつ割り振られた全4曲です。

詳細なミュージシャンの表記はありません。

さて今回のアルバムですが、内容は本当に
素晴らしいです。
レゲエも本当のマニアの人になるとシングル盤
を1枚1枚コレクションしている人も居るよう
ですが、私はそこまでのコストと手間をかけた
聴き方はさすがに出来ない、何よりまとめて曲を
聴きたい方なので、どうしてもCDやせいぜい
33回転のLPという購入になってしまいます。
ただやっぱりこうした45回転の12インチ
もイイものなんですね。
音にこだわる人には今回のアルバムは良い企画
だと思います。

内容的にもErrol Dunkleyのちょっと粘り気の
ある歌い方も魅力的だし、後半のダブには4曲中
3曲にメロディカが入っていて、これがとても
イイんですね。
このメロディカは誰なのでしょう?
メロディカというとまずAugustus Pabloが浮かび
ますが、彼のメロディカよりちょっと粗削りな
印象があります。
その荒さがかえって気持ちが良いメロディカ・
ダブになっているんですね。

Disc 1のA Sideは「Africa」です。
ドラマティックな出だしからErrol Dunkleyの
粘りのある歌声がグッと来る曲です。
後半のメロディカ・ダブもすごくイイです。

Errol Dunkley - Africa (Extended)


Disc 1のB sideは「Innocent Girl」です。
こちらはちょっと明るい空気感のある曲です。
この曲のみ後半のダブにメロディカが入って
いません。

Disc 2のA Sideは「The Half」です。
販売サイトの記述などを見ると、この曲は
Dennis Brownのカヴァーのようです。
いかにもルーツといったメロディを持った曲で、
Errol Dunkleyの歌声も魅力的です。
後半のメロディカ・ダブにもグッときます。

Disc 2のB sideは「Beware」です。
こちらも陰影の濃いメロディに、Errol Dunkley
のエコーのかかったヴォーカルが映える1曲
です。
後半のメロディカ・ダブのユラユラ感もシビレ
ます。

Errol Dunkley - Beware (Extended)


ざっと追いかけて来ましたが、やっぱり内容は
文句なしだと思います。
ここにはこのルーツの時代で無ければ、けっして
聴く事の出来ない独自のサウンドがあるんです
ね。
それがこのルーツ・レゲエが、今の時代まで
愛され続けている理由です。
それを知りたければ、やっぱり聴くしかあり
ません(笑)。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Errol Dunkley
○アルバム: Disco Showcase
○レーベル: Iroko Records
○フォーマット: LP(45回転)2枚組
○オリジナル・アルバム制作年: Unknown (2014)

○Errol Dunkley曲目
Disc 1
A Side: Africa
B side: Innocent Girl
Disc 2
A Side: The Half
B side: Beware

●今までアップしたErrol Dunkley関連の記事
〇Errol Dunkley「Darling Ooh」
〇Errol Dunkley「The Early Years: The 1964 To 1973 Recordings」