今回はWinston Jarrettのアルバム

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「Kingston Vibrations」です。

Winston Jarrettは70年代のルーツ・レゲエの
時代から活躍するシンガーです。
Alton Ellisのバック・コーラスFlamesから
キャリアをスタートさせた彼は、その後はソロ
としてアルバムを残しています。

Winston Jarrett - Wikipedia

今回のアルバムは1991年にReal Authentic
Sound (RAS)レーベルに残した彼のソロ・
アルバムです。

全10曲で収録時間は36分04秒。

ミュージシャンについては以下の記述があります。

All rhythms backed by Roots Radics (strickly radical)
Additional Musicians:
Keyboards: Winston Wright, Fox Stewart
Percussion: Sticky
Hand Drums: Harry T. Powell
Hornes: Bobby Ellis, Trommy
Guitar: Guitsy
Background Vocals: The Flames

Recorded at Dynamic Sounds Studios, kingston, Jamaica
Engineer: Mikey Riley, Philip Bonner
Mixed at Lion & Fox , Washington, D.C.
Engineer: Jim Fox
Produced by Winston Jarrett, Prince Jazzbo
Executive Producer: RAS Records Inc.
Design & Illustration: Kristin Harris

となっています。

バックはRoots Radicsが務めているようです。
(メンバーの詳細は不明。)
他にWinston WrightやSticky、Bobby EllisにTrommy
ことVin Gordon(Don D Junior)などが参加して
います。
あと曲を聴いているとアルト・サックスが入って
いるようなんですが、Roots Radicsのメンバーと
いう事になるとDean FrazerかDeadley Headley
Bennettあたりなんでしょうか?

プロデューサーはWinston Jarrettとディージェイ
のPrince Jazzboとなっています。

さて今回のアルバムですが、このWinston Jarrett
は一貫して王道のルーツ・レゲエを追及した人
なんですね。
彼の憧れはあのBob Marleyだった節があり、彼の
作る音楽はポピュラリティーのあるルーツ・レゲエ
なんですね。
そうした彼のルーツ・レゲエに対する熱い想いが
よく表れたアルバムが1978年のアルバム
「Man Of The Ghetto」です。

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Winston Jarrett & The Righteous Flames - Man Of The Ghetto (1978)

この時代はまだルーツの時代だったこともあり、
時代の空気に乗って彼はノビノビとルーツ・レゲエ
をやっているんですね。
ただ時代は変わり80年代になるとダンスホール・
レゲエがルーツにとって代わるようになり、ルーツ
の空気感は徐々に失われていくんですね。
そういう中でもルーツにこだわり続け、ルーツを
貫き続けた人がこの人なんだと思います。
今回のアルバムでもだいぶルーツの時代の空気感は
失われてきているものの、彼はルーツにこだわった
歌声を聴かせている感じがしました。

1曲目は「True Born African」です。
1曲目から彼らしい陰影のあるヴォーカルを
聴かせています。

winston jarrett true born african


2曲目は「Trod On Natty」です。
ユッタリしたリズムにホーンにコーラス・ワーク
とルーツの要素満載の曲です。

3曲目は「Roots, Rock, Reggae」です。
こちらもホーンをバックにした曲です。

4曲目は「Come Down Zacchius」です。
ホーンとピアノが彩りを添えている曲です。
途中に入るホーンのソロ・パートがすごくイイ味
を出しています。

6曲目は「Psalm Version Four」です。
Winston Jarrettのヴォーカルにホーンとコーラス
が絡む曲です。

7曲目は「Let The Music Play」です。
ピアノの刻む軽快なメロディにWinston Jarrett
のソフトな歌声といった曲です。

8曲目は「Love Of Jah Jah」です。
バックのRoots Radicsの初期のダンスホール・レゲエ
を感じさせる演奏に乗せた、ダンサブルな曲です。

9曲目は「Rock It Babe」です。
ハーモニカ化メロディカかよく解らないのですが、
バックに入る甲高いサウンドが、耳に残る軽快な曲
です。

10曲目は「Zachi Dub」です。
最後は4曲目「Come Down Zacchius」のダブです。
こちらもホーンがイイ味で挿入されています。

Winston Jarrett-Come down Zacchius+Zachi Dub


ざっと追いかけて来ましたが、1曲1曲はそれほど
悪くないんですがやっぱり全体を通した時の印象が
少し弱いかなという気がしました。
その辺はルーツ・レゲエをしたいWinston Jarrettと、
初期のダンスホール・レゲエで名を馳せたRoots Radics
という組み合わせの問題もあるかもしれません。
よく言えば曲にヴァラエティがあるのですが、多少
曲の方向性がバラバラな感があります。
この人の個性からすると、もっと「ど・ルーツ」押し
で行っても良かったのかなという気がします。

ただ1曲目の「True Born African」をはじめ
けっこう良い曲も入っているので、それなりに
楽しめるアルバムだと思います。

機会があれば聴いてみてください。

↓このアルバムの曲を探している時に、Winston Jarrett
のドキュメンタリーを見つけました。
言葉はよく解らなかったですが、この人のルーツ・
レゲエへの情熱が感じられてけっこう面白かった
です。

True Born African: The Story of Winston "Flames" Jarrett



○アーティスト: Winston Jarrett
○アルバム: Kingston Vibrations
○レーベル: Real Authentic Sound
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1991

○Winston Jarrett「Kingston Vibrations」曲目
1. True Born African
2. Trod On Natty
3. Roots, Rock, Reggae
4. Come Down Zacchius
5. Selah
6. Psalm Version Four
7. Let The Music Play
8. Love Of Jah Jah
9. Rock It Babe
10. Zachi Dub