今回はToyanのアルバム

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「Early Days」です。

Toyanは80年代のダンスホール・レゲエで
活躍したディージェイです。
この人のディスコグラフィーなどを見てみると、
特にデジタル以前のダンスホール・レゲエの
時代に人気のあったディージェイのようです。

今回のアルバムは「Early Days」というタイトル
から見て、そのToyanの初期の音源を集めた
アルバムのようです。
後の編集版のようですが、制作年は調べたけれど
解りませんでした。
手に入れたのはRoots Traditionというレーベル
のLPでした。
あまりCDは出していないレーベルのようなので、
もしかしたらCDは無いかもしれません。

レーベル特集 Roots Tradition (ルーツ・トラディション)

Side 1が4曲Side 2が4曲の全8曲入りの
アルバムです。

ミュージシャンについては以下の記述があります。

Producer: Don Mais, Kevin Mais, Michelle
All Rhythms Laid at: Channel One Recording Studio
Voice & Mix at: King Tubby's Studio by Scientist
Musician: Roots Radics, Hightimes, Soul Syndicate Band

Designed by Limonious

となっています。

バック・バンドはEarl 'Chinna' Smithのバンド
HightimesとSoul Syndicate Band、この時期の
ダンスホール・レゲエで活躍したRoots Radics
などが務めています。
バックの録音はChannel One、声入れはKing Tubby's
で、Scientistがミックスを担当しています。

ToyanとRoots RadicsとScientistという組み合わせ
は、VolcanoレーベルのHenry 'Junjo' Lawesも元で
作ったアルバム「How The West Was Won」を思い
出させる組み合わせです。

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Toyan - How The West Was Won (1981)

さて今回のアルバムですが、なかなか素晴らしい
アルバムだと思いました。
ここのところこの80年代前半のダンスホール・
レゲエをレゲエレコード・コムなどで探す時に、
ちょっとCDでは行き詰ったのでLPで探して
みていました。
意外とCDでは良いアルバムが見つからなくても
LPで良いアルバムがある時があるんですね。
そうして試聴した中でも、このアルバムは特に
印象の良いアルバムでした。

Side 1の1曲目は「Tracks & Socks」です。
Riddimguideなどで調べるとこの曲は、Toyan &
Sammy Dreadの連名となっていて、タイトルも
「Natty Step It In Tracks And Socks」と
なっていました。
The Heptonesなどで知られる「Answer」の
リディムが使われているようです。
ちょっと掛け合いのようになっている部分も
あって、とにかくカッコいいです。

Rankin Toyan - Natty Step It Inna Me Tracks & Socks (Answer Riddim)


リズム特集 Answer (アンサー)

2曲目は「Live Good」です。
Riddimguideで調べると「Toyan credited
as Ranking Tayan」となっていたので、
「Ranking Tayan」の名前で発売された曲の
ようです。
Phillip Fraserの「You're No Good」という
曲のリディムが使われているようです。
この時代らしいすごくカッコいいトースティング
の曲です。
ちなみにRanking Tayan名義のアルバムとしては、
83年の「Ghetto Man Skank」というアルバムが
あります。

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Ranking Tayan - Ghetto Man Skank (1983)

3曲目は「Natty Roots」です。
Riddimguideでこの曲は、Toyan & Errol Scorcher
の共同名義になっていました。
Yabby Uの「Conquering Lion」のリディムのよう
です。
強烈な印象を残す1曲です。

Ranking Toyan // Natty Roots


4曲目は「Na Kill No Man」です。
The Heptonesの「Give Me The Right」のリディム。
この時代のディージェイのカッコよさ全開といった
曲です。

Ranking Toyan - Kill No Man


Side 2の1曲目は「Gun Fever」です。
Freddie McGregorの「Bobby Babylon」のリディム
を使った曲です。
気持ちの良さそうなトースティングが素晴らしい
曲です。

2曲目は「Black People」です。
イントロがあの「Satta Massagana」のような曲ですが、
RiddimguideではSammy Dreadの「One Man One Vote」
のリディムと出て来ました。
ハードなトースティングが魅力的な曲です。

3曲目は「All Them Heroes」です。
いわゆるウンチャカ・リズムに乗せたToyanの
トースティングからほとんどカラオケのBarrington
Levyの「Here I Come」のリディムに切り替わる曲
です。
Scientistらしい浮遊感のあるミックスが印象的。

Toyan - All Them Heroes


4曲目は「Disco Pants」です。
こちらも有名リディム「General」が使われた曲
です。

Ranking Toyan-Disco Pants


リズム特集 General (ジェネラル)

ざっと追いかけて来ましたが、一番ノリノリの
時代のToyanの一番良いトースティングが聴ける
アルバムです。

このToyanですが、彼のディスコグラフィーなどを
見ると81~83年の間はものすごく多くの
アルバムを発表しているんですが、その後は
アルバムの数がすごく減っているんですね。
「How The West Was Won」などを聴くとちょっと
感じるんですが、ちょっとモッタリとした
トースティングをする人で、意外と不器用な
タイプの人なのかもしれません。
デジタルの波にうまく乗れなかったのか…?

いずれにしてもこの80年代前半の活躍は
凄まじく、またとても魅力があります。
今回はLPの紹介で多少手に入れづらいかも
しれませんが、内容は悪くないと思いました。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Toyan
○アルバム: Early Days
○レーベル: Roots Tradition
○フォーマット: LP
○オリジナル・アルバム制作年: Unknown

○Toyan「Early Days」曲目
Side 1
1. Tracks & Socks
2. Live Good
3. Natty Roots
4. Na Kill No Man
Side 2
1. Gun Fever
2. Black People
3. All Them Heroes
4. Disco Pants