今回はGregory Isaacsのアルバム

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「Private Beach Party」です。

Gregory Isaacsはレゲエの歴史に偉大な足跡を
残したシンガーです。
70年代のルーツ・レゲエの時代から活躍した
彼は、その後のダンスホール・レゲエ、さら
にはデジタルのダンスホール・レゲエの時代に
なっても常に一線で活躍したシンガーとして
知られています。
その艶のあるヴォーカルは、Dennis Brown、
Sugar Minott、Freddie McGregorと並ぶ
4大ヴォーカリストとして、評価されるほどの
人気を博しました。

また負の側面としては、コカインなどの薬物
中毒に苦しんだ人としても知られています。

2010年にガンのため59歳で亡くなって
います。

アーティスト特集 Gregory Isaacs (グレゴリー・アイザックス)

今回のアルバムは1985年に、Music Works
のAugustus 'Gussie' Clarkeの元に残した
アルバムです。
85年というと初のデジタルの大ヒットWayne
Smithの「Under Me Sleng Teng」が飛び出した
年ですが、今回のアルバムではシンセなどが
使われているもののまだ完全にデジタルと
いう訳では無さそうです。
80年代頃にダンスホール・レゲエが始まって、
次にデジタルのダンスホール・レゲエに変わる
移行期に作られたアルバムという事のようです。

このGregory Isaacsはすごく多くのアルバムを
残している人ですが、このMusic WorksのAugustus
'Gussie' Clarkeともよく仕事をしているようで、
他にも「Red Rose For Gregory」などの作品を
残しています。

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Gregory Isaacs - Red Rose For Gregory (1988)

全10曲で収録時間は41分52秒。

ミュージシャンについては以下の記述があります。

Produced by Augustus 'Gussie' Clarke for Music Works
Recorded at Dynamic Sounds Studios & Music Mountain Studios
Mixed at Dynamic Studios
Mixing Engineer: Noel Hearne
Arranger: Willie Lindo

Bass: Robbie Shakespeare, Lloyd Parks
Drums: Sly Dunbar, Willie Stewart
Piano: Franklin Waul, Robbie Lyn
Synths: Franklin Waul, Robbie Lyn
Guitar: Willie Lindo
Hornes: Dean, Nambo, Chico, (Rass Brass), Madden

Mastered: Steve Angel
Photos: Lloyd Goldbourne
Design: Tony McDermott

となっています。

この時代になると徐々にデジタル化して来ている
と思うのですが、演奏はまだ生演奏のようで
Sly & RobbieやRobbie Lyn、Willie Lindoといった
人達に、ホーンでDean FraserやNambo Robinson、
David Maddenという人達が参加した布陣です。

ジャケット・デザインはTony McDermottです。
この人はScientistの「漫画・ジャケ」シリーズや
Mad Pfofessorの「Dub Me Crazy」シリーズなど
のジャケットを作った人なんですね。
このGregory IsaacsとMusic Worksのジャケット
では、「Red Rose For Gregory」もこの人の作品
です。

さて今回のアルバムですが、Gregory Isaacsの
オシャレでセクシーな歌声がいかにもこの
ダンスホールの空気を反映していて、なかなか
良いアルバムだと思いました。

このGregory Isaacsという人は、すごくセクシー
な個性を持った歌い方の人なんですね。
歌のウマい人なのでルーツ・レゲエの時代は
それはそれで聴けてしまうのですが、やっぱり
ダンスホール・レゲエになってからの方が
彼のセクシーな歌声とは合っている気がします。
そうした彼の魅力がオシャレでモダンなMusic
Worksのサウンドとはすごく相性が良いんですね。
それを証明しているようなアルバムだと思い
ます。

1曲目は表題曲であり、このアルバムの最大の
目玉曲でもある「Private Beach Party」です。
スローなメロディに乗せて切々と歌う彼の
ヴォーカルがすごく魅力的な1曲です。

GREGORY ISAACS - Private Beach Party


3曲目はCarlene Davisとのデュエット曲
「Feeling Irie」です。
ソロのヴォーカルとはまた違ったGregory Isaacs
の顔が見える1曲です。

Gregory Isaacs - Feeling Irie


5曲目「Let Off Supm」は、美しいメロディを
持ったオシャレ感の強い曲で、それに乗せた
それに乗せたGregory Isaacsのヴォーカルが
たまらない曲です。

2 Let Off Supm - Gregory Issacs - Greensleeves Sampler 1


6曲目「No Rushings」は、いかにもMusic Works
らしいホーンやシンセの出し入れが絶妙なオシャレ
な曲です。
こういうオシャレな曲に乗せたGregory Isaacsの
ヴォーカルは、レゲエというジャンルを超えて
最強なんですね(笑)。

7曲目「Better Plant Some Loving」は、「運命」
の有名なフレーズに似たピアノの遊び心溢れた
イントロから、「Night Nurse」を思わせるGregory
Isaacsのハミングで始まる曲です。
徐々に盛り上がっていく展開が素晴らしい1曲です。

8曲目「Special To Me」は、コーラス・ワーク
からGregory Isaacsのヴォーカルへと展開して
行く曲です。
この曲には「African Beat」のリディムが使われて
いるようです。

ラストの10曲目は「Promise Is A Comfort」です。
ホーンの華々しいイントロからGregory Isaacsの
切々と歌い上げるヴォーカルが素晴らしい1曲です。

Gregory Isaacs-Promise Is A Comfort


1枚を通して聴いてみると、Gregory Isaacsという
ヴォーカリストの持つセクシーで個性的なヴォーカル・
スタイルを、オシャレ感のあるバックの演奏で
うまく包み込んだアルバムだと思いました。
なぜこのGregory Isaacsというヴォーカリストが、
これだけ多くのアルバムを残し、いくら時代が
変わっても多くのリスナーを惹きつけたのか?
それはこの人でないと聴けないヴォーカルの魅力
があったからなんですね。
その一端がこのアルバムからも解ると思います。

機会があれば聴いてみてください。


○アーティスト: Gregory Isaacs
○アルバム: Private Beach Party
○レーベル: Greensleeves Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1985

○Gregory Isaacs「Private Beach Party」曲目
1. Private Beach Party
2. Wish You Were Mine
3. Feeling Irie *
4. Bits And Pieces
5. Let Off Supm
6. No Rushings
7. Better Plant Some Loving
8. Special To Me
9. Got To Be In Tune
10. Promise Is A Comfort
* featuring Carlene Davis

●今までアップしたGregory Isaacs関連の記事
〇Gregory Isaacs「Cool Ruler」
〇Gregory Isaacs「Hardcore」
〇Gregory Isaacs「In Person」
〇Gregory Isaacs「Live」
〇Gregory Isaacs「Mr. Isaacs」
〇Gregory Isaacs「My Number One」
〇Gregory Isaacs「Red Rose For Gregory」
〇Gregory Isaacs「Remixed」
〇Gregory Isaacs「Slum In Dub」
〇Gregory Isaacs「Soon Forward」
〇Gregory Isaacs「The Ruler 1972- 1990」
〇Gregory Isaacs「Warning」
〇Gregory Isaacs「Willow Tree: The Best Of Gregory Isaacs」
〇Gregory Isaacs「Night Nurse」