今回はDesmond Dekkerのアルバム

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「Rockin' Steady: The Best Of Desmond Dekker」です。

Desmond Dekkerはレゲエの前身のロックステディ
が流行っていた時代から70年代のルーツ・レゲエ
の時代まで一線で活躍したシンガーです。

Desmond Dekker (デズモンド・デッカー)

今回のアルバムはそんな彼のロックステディ期の
貴重なヒット曲を集めたベスト盤です。
初めて彼が世に出たファースト・シングルの
「Honour Your Mother And Father」から、
イギリスのモッズにも受け入れられたヒット曲
「007 (Shanty Town)」など、彼の1963年
から73年までの約10年間の代表曲が収め
られています。

全20曲で収録時間は52分20秒。

詳細なミュージシャンの表記はありません。

さて今回のDesmond Dekkerですが、ロックステディ
からレゲエに至る黎明期に活躍した人だけあって、
レゲエという枠に捉われない「歌手」としての
魅力のある人です。
まだ音楽としての地位が確立していない時代
なので、ジャマイカから外に出るためには
個人としても相当魅力がないと認められない
時代にイギリスでも認められて実力が発揮できた
というのは、やはりこの人が歌手として相当
実力があった証しだと思います。

このロックステディの時代の演奏は、ギター
の強調された演奏のスタイルを見るとLynn Taitt
& The Jetsあたりが担当しているんでしょうか?
レゲエよりややユル目のリズムに独特の
グルーヴ感があって、とても気持ちのよい
演奏です。
面白いことに音楽が徐々に成熟して来ると
ともに、Desmond Dekkerの歌唱も徐々に円熟味
が増してきます。
まさに時代とともに生きた事が感じられる
構成になっています。

どの曲も彼の軌跡を辿る上で重要な曲だと
思いますが、イギリスのモッズにウケたと
いう3曲目「007 (Shanty Town)」と、映画
「Harder They Come」で使われたJimmy Cliff
の曲として有名な17曲目「You Can Get
It If You Really Want」は必聴です。
「007 (Shanty Town)」はやはりLynn Taitt
のギターとヴォーカルの掛け合いが秀逸な曲
です。
「You Can Get It If You Really Want」は、
彼Desmond Dekkerの曲としては英国で2位を
記録した曲で、この時期の彼の充実ぶりが
うかがわれる1曲です。

このアルバムは歌手Desmond Dekkerの
魅力がよく解るアルバムだと思います。

機会があれば聴いてみてください。

007 (Shanty Town) Desmond Dekker


Desmond Dekker - You Can Get It If You Really Want



○アーティスト: Desmond Dekker
○アルバム: Rockin' Steady:The Best Of Desmond Dekker
○レーベル: Rhino Records
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年:

○Desmond Dekker「Rockin' Steady:The Best Of Desmond Dekker」曲目
1. Honour Your Mother and Father
2. This Woman
3. 007 (Shanty Town)
4. Keep a Cool Head *
5. Unity
6. Wise Man *
7. Mother Long Tongue
8. Fu Manchu
9. Israelites
10. It Is Not Easy
11. Intensified Festival 68
12. It Mek
13. My Precious World (The Man)
14. Rude Boy Train *
15. Mother Pepper *
16. Pickney Gal
17. You Can Get It If You Really Want
18. Licking Stick *
19. Reggae Recipe *
20. Warlock
* CD Bonus Tracks