今回はのアルバム

techniques_in_dub_01a

「Techniques In Dub」です。

TechniquesはWinston Rileyの主催するレーベル
名です。
もともとはSlim Smithの在籍した事で知られる
コーラス・グループのThe Techniquesという
グループがありました。
Winston Rileyはそのグループの一人だったん
ですね。
そのグループ解散後にWinston Rileyが立ち上げた
のが、このレーベルです。

Techniques (テクニクス)

今回のアルバムはレゲエ・リイシュー・レーベル
Pressure Soundsが1997年に発表した、その
Techniquesのダブを集めたアルバムです。
実はこのアルバムにはものとアルバムがあって、
それがTechniquesレーベルから1977年に発表
された「Meditation Dub」です。
ネットで調べてみたところ、Pressure Soundsから
発表されたLPではタイトルが変わっただけで
全10曲そのまま、CDではその全10曲にさらに
10曲追加した全20曲の仕様になっています。
つまりCDでも「Meditation Dub」にオマケが
10曲ついたアルバムが、「Techniques In Dub」
だったんですね。

実は「Meditation Dub」単体のアルバムは持って
いないのですが、一時期disk unionなどで売られて
いたCorn-FedというレーベルのCD-Rのひとつに
Winston Rileyの「Concrete Jungle Dub +
Meditation Dub」というアルバムがあり、すでに
購入していました。

winston_riley_03a
Winston Riley - Concrete Jungle Dub + Meditation Dub (CD-R)

この「Techniques In Dub」は、今はもうかなり
手に入れるのが難しいアルバムだと思いますが、
このCorn-FedのCD-Rは探せば手に入るかも
しれません。

しかしかなりレアなアルバムが手に入ったと
大喜びしていたのに、実は半分の曲はすでに
聴いていたとは…(笑)。
レゲエの場合、意外と同じ内容でもタイトル
だけ変わっていたりするケースがあります。

全20曲で収録時間は57分57秒。

ミュージシャンについては以下の記述が
あります。

Drums: Sly Dunbar
Bass: Robbie Shakespeare, Boris Gardiner
Guitar: Ranchie McLean, Dwight Pickney, Earl 'Chinna' Smith
Keyboards: Jackie Mittoo, Ansel Collins, Steely
Hornes: Roland Alphonso, Tommy McCook, Bobby Ellis, Drumbago
Produced by: Winston Riley
Mixed by: Winston Riley & Soljie Hamilton
Mixed at Channel 1 & Dynamic Studio, Kingston, JA

となっています。

元のアルバム「Meditation Dub」が77年の
アルバムなので、参加しているミュージシャンも
Sly & RobbieやChinnaなど、Channel Oneの
The Revolutionariesなどで活躍した人達が
揃っています。

ミックスに初期のダンスホール・レゲエなどで
活躍したSoljie Hamiltonの名前があります。

さて今回のアルバムですが、ちょっとダブり買い
っぽくなってしまいましたが、やっぱり内容は
文句なしに良いです。
この時代にしか作れないこの時代のダブ、
それが今回のアルバムなんですね。

1曲目から10曲目までは7年のダブ・アルバム
「Meditation Dub」の曲がその順番通りに収められて
います。

1曲目はTechniquesレーベルの名曲「Born To Love」
です。
この名曲がダブワイズされると、クラクラ感が倍増
されてかなり強烈な1曲になっています。

2曲目「Purify」は、オリジナルはJohnny Osbourneの
「Purify Your Heart」のようです。
ちょっとおどろおどろしい様なリズムを持つこの曲が、
さらにダブワイズされると…もう強烈この上ないん
ですね(笑)。

The Techniques - Purify


3曲目「Gambling」は、ネットのRiddimguideなどで
調べてみたところ、オリジナルはTechniquesの
「Love Is Not A Gamble」らしいです。
ただかなりアレンジされているせいか、全く別の
けっこう爽やかなメロディの曲になっている印象です。
ちなみに「Love Is Not A Gamble」のリディムは
「General」という名前でも知られているようです。

4曲目「In The Mood」は、オリジナルはPat Kellyの
「I'm In The Mood」のようです。

5曲目「I'll Be Waiting」は、オリジナルはAlton Ellis
の同名曲の模様です。
このダブなどがかなり特徴的なのですが、今回のダブは
語尾にエコーをかけるのではなく、言葉の頭にエコーを
かけているので違和感がハンパないです。
これはTressure Isleのダブなどにも見られる、初期の
ダブなどによく使われている手法です。
語尾にエコーをかけると徐々に溶け込んでいく感覚
ですが、頭にかけるとまるで脳を揺さぶられているようで
より強烈なんですね。
今回のダブのエコーは全てそういうかけ方をしています。

The Techniques - I'll Be Waiting


6曲目「Man Of My Word」はTechniquesの同名の
ヒット曲の模様です。

the techniques - man of my word dub


7曲目「Find A Fool」もTechniquesの「Go Find
Yourself A Fool」という曲がオリジナルの模様です。

8曲目「Fish Mouth」は、オリジナルはJohnny Osbourne
の「He Who Keepeth His Mouth」という曲が元のようです。

Fish Mouth_The Techniques


9曲目「Marry Me」は、The Shadesというグループの
「She's Gonna Marry Me」という曲が元の曲のようです。

オリジナル・アルバム「Meditation Dub」のラストを
飾る10曲目は「Stalag」です。
この曲はこのTechniquesレーベルで一番有名な曲です。
オリジナルはキーボード奏者のAnsel Collinsの
1974年のヒット曲「Stalag 17」なんだそうです。
この曲はデジタルのダンスホール・レゲエの時代に、
このTechniquesレーベルの看板曲として様々な
アーティストに使われる事になる曲なんですね。

Stalag (スタラグ)

さてここまでが「Meditation Dub」に収められて
いる曲で、ここから先はCDボーナス・トラック
という事になるんだと思います。

この先の曲は記載されたアーティストと別の
アーティストが演奏しているかもしれません。
19曲目「Top Secret」は、(Featuring Winston Wright)
となっていますので、キーボード奏者Winston Wright
が参加している事は間違いありません。

まず11曲目は「Stalag 18」で、こちらはおそらく
Augustus Pabloだと思われるメロディカの入った、
「Stalag」のヴァージョンです。

techniques stalag 18.wmv


やっぱりAugustus Pabloのメロディカは、この
ルーツの時代の強力なツールであったことは間違い
がありません。
ちなみに10曲目の「Stalag」にもこのPabloの
メロディカが入っていますが、こちらはブラスが
メインです。

12曲目「Ghetto」は、ブラスとベースが主体の
インスト・ナンバー。

13曲目「Warboat」は、Sensationsの同名曲のダブ・
ヴァージョン。

15曲目「Watch Out」は、Jackie Parisの同名曲の
ダブ・ヴァージョンのようです。

16曲目「Black Man」は、Augustus Pabloと思われる
メロディカの素晴らしいナンバー。

17曲目「Run For Your Life」は、Jackie Parisの
同名曲のようなのですが、Trinityのディージェイ・
ヴァージョンのダブのようです。

19曲目の「Top Secret」は、Winston Wrightのオルガン
が前面にフィーチャーされたナンバーです。

The Techniques - Top Secret


20曲目「Ready Or Not」はJohnny Osbourneの同名曲
のようですが、少し面白いインストに作り変えられて
います。

ざっとアルバムを見て来ましたが、特に前半10曲の
「Meditation Dub」はなかなか面白いダブだと思います。
Techniquesというとダンスホール・レゲエの時代に
Jammy'sと並んで活躍したレーベルという印象が強い
ですが、やっぱりこの70年代の後半に面白いダブを
残しているという事も見逃せませんね。
特にダブが好きな人は要チェックです。

機会があればぜひ聴いてみてください。


○アーティスト: Techniques
○アルバム: Techniques In Dub
○レーベル: Pressure Sounds
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1977 (1997)

○Techniques「Techniques In Dub」曲目
1. Born To Love
2. Purify
3. Gambling
4. In The Mood
5. I'll Be Waiting
6. Man Of My World
7. Find A Fool
8. Fish Mouth
9. Marry Me
10. Stalag
11. Stalag 18
12. Ghetto
13. Warboat
14. Once In My Life
15. Watch Out
16. Black Man
17. Run For Your Life
18. Who Is The One
19. Top Secret (Featuring Winston Wright)
20. Ready Or Not