今回はSkatalites & Frindsのアルバム

skatalites_01a

「At Randy's」です。

Skatalitesは1960年代に活躍したスカを代表
する名バンドです。
Tommy McCook、Roland Alphonso、Jackie Mittoo、
Don Drummondといった当時のジャマイカの一流
ミュージシャンが集結したスーパー・バンドだった
んですね。
ジャマイカにはスカ以前にソカやメントといった
音楽がありましたが、このスカという音楽がその後
発展して、ロックステディ→レゲエになり、ジャマイカ
は音楽の全盛時代を迎える訳です。
その世界への出発点になった音楽スカで大きな役割
を果たしたのが、このSkatalitesだったんですね。
素晴らしいグループだったのですが、メンバーの
Don Drummondが精神に障害を起こし、殺人事件を
起こして投獄されたことをきっかけに解散したと
言われています。

Skatalites(スカタライツ)

今回のアルバムはそのSkatalitesがVincent Chin
の主催するRandy'sレーベルに残した曲を集めた
アルバムです。
「& Frinds」となっているのは、Skatalitesが
バックを務めた歌手を指しています。
ちなみにRandy'sはVPレーベルの元になったレーベル
なんですね。

全20曲で収録時間は51分37秒。
14曲目、17曲目、19曲目、20曲目はCD
ボーナス・トラック。

バックの参加ミュージシャンは以下。

Musicians:
Drums: Lloyd Knibbs, Arkland 'Drumbago' Parks
Bass: Lloyd Brevett, Lloyd Mason
Guitar: Harold McKenzie, Ernest Ranglin, Jerry 'Jah' Hines
Piano: Jackie Mittoo, Gladstone Anderson
Organ & Harmonica: Charlie Organaire
Tenor Sax: Tommy McCook, Roland Alphonso, Dennis 'Ska'Campbell, Stanley Ribbs
Alto Sax: Lester Sterling, Karl Bryan
Trumpet: Baba Brooks, Raymond Harper, Johnny 'Dizzy' Moore, Bobby Ellis
Trombone: Don Drummond, Rico Rodriques

Friends:
John Holt, Alton Ellis, Ken Boothe, Stranger Cole, The Maytals, Basil Gabbidon,
Rico Rodriques, Baba Brooks, Raymond Harper, Harlie Organaire

プロデュースとアレンジはVincent 'Randy' Chin
です。

メンバー構成を見てもらえば解りますが、多くの
管楽器が参加したビッグ・バンド・ジャズの編成
なんですね。
世界の扉を開いたスカという音楽が、ジャズの影響
を強く受けた音楽だったというのは興味深い事実です
よね。
特にその後レゲエの時代になっても活躍したTommy McCook
は、ジャズのJohn Coltraneの影響を強く受けた人で、
数多くのレゲエのセッションの中でジャズ的なプレイ
を披露しています。

他にロックステディの時代にStudio Oneンハウス・バンド
Soul VendorsやSound Demensionなどで活躍したJackie
Mittoo、ソロとして活躍したRoland Alphonso、Ernest
Ranglin、Gladstone Anderson、Rico Rodriques、
セッション・ミュージシャンとして活躍したLester Sterling、
Bobby Ellisなど、その後のジャマイカの音楽シーンに
影響を与えた人たちが揃っています。

ゲストの「Friends」もなかなかの顔ぶれで、John Holt、
Alton Ellis、Ken Boothe、The Maytalsはその後の
ロックステディやレゲエの時代でも活躍しているので、
レゲエを聴く人なら知っている名前だと思います。

さて今回のアルバムですが、もうこの顔触れを見た
だけでもこのアルバムが「ハズレ」でない事が解る
くらい、スカや初期レゲエが好きな人だったら
素晴らしいと思う人達が揃っています。
この時代のジャマイカの音楽は新しい時代の到来を
待ちわびるようなエネルギーに満ち溢れていて、
抑えきれないパワーがあったんだと思います。

5曲目The Skatalitesの「Baby Elephant Walk」は、
Henry Manciniの有名なポピュラー・ソングで、聴けば
「あの曲!」とすぐに解るほど有名な曲です。

The Skatalites - Baby Elephant Walk


全体に演奏に勢いがあり、思わず聴き入ってしまう
ような感覚があります。
まるでジャマイカのナイト・クラブで彼らSkatalitesの
演奏を聴いているような感じがあるんですよね。

実はこのSkatalitesというバンドは、その後何回か
再編成され、今年も来日公演の行っているほど、
今も続いているバンドなんですね(笑)。
ただ今のSkatalitesとこの60年代のSkatalitesが
同じかといえば、それは違うと思います。
やっぱりTommy McCook、Jackie Mittoo、Roland Alphonso、
そしてDon Drummondが居たSkatalitesこそが誰もが
イメージするSkatalites なんじゃないですかね。
その音というのは残念ながら、この60年代のSkatalites
でしか聴く事は出来ません。
今のSkatalitesが全くダメと言う気はありませんが、
やっぱりSkatalitesは60年代の記憶として私たちの
心の中に生き続けているのです。

このアルバムはその全盛期のSkatalitesの、Randy'sでの
音源を集めた良いアルバムだと思います。
スカが好きな人、レゲエを深く知りたい人にお勧めできる
アルバムだと思います。
またスカパラなど日本のスカが好きな人も、そのスカの
オリジナルを聴いておくのも悪いことではありません。
機会があれば聞いてみてはいかがでしょうか。

Ken Boothe & Stranger Cole - Home Home Home


Basil Gabbidon - "Goodbye Pretty Darling"



○アーティスト: Skatalites & Frinds
○アルバム: At Randy's
○レーベル: VP
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1998

○Skatalites & Frinds「At Randy's」曲目
1. Black Joe - The Skatalites
2. Rum Bumper's - John & Alton
3. Machine Shop - Don Drummond
4. John & James - The Maytals
5. Baby Elephant Walk - The Skatalites
6. Home Home Home - Ken & Stranger
7. Malcom X - The Skatalites
8. Mouth A Massy - Alto Ellis
9. Portrait Of My Love - Baba Brooks
10. Fast Mouth - Randy's All Stars
11. A Way From It All - Don Drummond
12. Ska Beat - Alton Ellis
13. Hello Mother - The Skatalites
14. Lost Penny - The Maytals *
15. Collie Bud The Skatalites
16. Goodbye Pretty Darling - Basil Gabbidon
17. Royal Charlie - Charlie Organaire *
18. Blow Roland Blow - Roland Alphonso
19. Rico Farewell - Rico Rodriques *
20. Going Back To JA. - Basil Gabbidon *
* CD Bonus Tracks