今回はMad Professorのアルバム

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「Science And The Witch Doctor: Dub Me Crazy
Part 9」です。

Mad Professor80年代よりイギリスをベースに自身の
レーベルAriwaで、ラヴァーズロックや多ジャンルの
アーティストのプロデュースをはじめ「Dub Me Crazy」
シリーズなど自身のダブ・アルバムの制作も行う
プロデューサーです。

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Mad Professor - Dub Me Crazy (1982)

Ariwa (アリワ)

今回のアルバムは1989年に制作された「Dub Me Crazy」
シリーズの第9作目のアルバムです。

全12曲で収録時間は48分40秒。

ミュージシャンについては以下の記述があります。

Produced by Mad Professor
Recorded & & Mixed at Ariwa Studios

Bass: Steel, Preacher, Fitzroy Edwards, Victor Cross, Snoozy
Drums: Drumtan Ward, Robotiks
Guitars: Black Steel
Voices: Kofi, Macka B, Benji Singer, Intense, Papa D., Justice, The Witches, Mad Professor
Keyboards: Steel, Victor Cross, De Mondo

となっています。

文字が小さかったので、多少記述が間違っている
かもしれません。

今回のアルバムには残念ながらカヴァー・デザインの記述
がありませんが、ずっとこのシリーズを担当している
Tony McDermottなんじゃないかと思います。
イラストで描かれたMad Professorの横には、おそらく当時
英国首相であったと思われるサッチャー首相の写真があります。
イギリスを拠点にしていたためか、Mad Professorのアルバム・
ジャケットにはしばしばこのサッチャー首相が登場するん
ですよね。

さて今回のアルバムですが、さすがにシリーズも9作目
ともなるとマンネリでは?とか思っちゃうとこですが、
このMad Professorにはそんな世間の考えなんかは関係なく、
これが元気のある良いアルバムに仕上がっています。

もともとこのMad Professorは10代の頃レコード・
コレクターで、若い頃に聴いたKing Tubbyのダブに衝撃を
受けて、自らの部屋をスタジオに改造してダブという音楽
を作り始めたという人なんですよね。
その彼の「心の師匠」であるKing Tubbyは元々は電気技師
だったという人で、音楽を芸術のようにとらえるのではなく、
電気技師のように理性的分析的にとらえて、ダブの音作り
をした人でした。
だからKing Tubbyの音作りには精神の起伏による、作品の
出来不出来というのはあまり無いんですね。
このMad Professorもその「心の師匠」であるKing Tubbyの
思想を受け継いでいるようなところがあって、分析的な
音作りをしている傾向が見られます。
そのせいか感情の起伏などによる音の出来不出来という
ものがあまりない音作りなんですよね。
しかも今回はそういう自分のスタイルが確立できた頃の
作品だったのか、より鋭敏で鋭い音作りが出来ています。
このアルバムにそういうどこか良い空気感のようなもの
があって、聴き心地はすごく良いです。

このMad ProfessorとJah Shakaが80年代に入って
イギリスでダブを作り始めるのですが、ジャマイカとは
また違う異質なダブが誕生した事は、今の時点から見ると
レゲエという音楽の幅をより広げたという意味は大きい
と思います。
そしてこの「Dub Me Crazy」シリーズは、Mad Professorの
作品の中でも聴いておくべき作品のひとつとなっていく
んですね
ダブという音楽が好きな人には、確実におススメ出来る
アルバムだと思います。

機会があれば聴いてみてください。

Bob Marley - Mad Professor - Lively Up Yourself



○アーティスト: Mad Professor
○アルバム: Science And The Witch Doctor: Dub Me Crazy Part 9
○レーベル: Ariwa Sounds
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1989

○Mad Professor「Science And The Witch Doctor: Dub Me Crazy Part 9」曲目
1. Anansi Skank
2. Natural Fact
3. Blue Ball Fire
4. Jumbie Umbrella
5. Cry Of The Old Nigue
6. Bacoo In The Bottle
7. The Coming Of The Obeah Man
8. Bohra Seed
9. Witches' Brew
10. Holokoko Dub
11. Mistaken Identity
12. H2SO4

●今までアップしたMad Professor関連の記事
〇Mad Professor & Jah Shaka「New Decade Of Dub +5」
〇Mad Professor / Ariwa Artists「Dub You Crazy With Love」
〇Mad Professor, Jah9「Mad Professor Meets Jah9: In The Midst Of The Storm」
〇Mad Professor「A Caribbean Taste Of Technology」
〇Mad Professor「Afrocentric Dub: Black Liberation Dub Chapter 5」
〇Mad Professor「Anti-Racist Dub Broadcast: Black Liberation Dub Chapter Two」
〇Mad Professor「Beyond The Realms Of Dub: Dub Me Crazy! The Second Chapter」
〇Mad Professor「Black Liberation Dub Chapter One」
〇Mad Professor「Dub Maniacs On The Rampage: Dub Me Crazy 12」
〇Mad Professor「Dub Me Crazy」
〇Mad Professor「Escape To The Asylum Of Dub: Dub Me Crazy 4」
〇Mad Professor「Evolution Of Dub: Black Liberation Dub, Chapter 3」
〇Mad Professor「Experiments Of The Aural Kind: Dub Me Crazy Volume 8」
〇Mad Professor「Hijacked To Jamaica: Dub Me Crazy Part 11」
〇Mad Professor「Psychedelic Dub: Dub Me Crazy 10」
〇Mad Professor「Schizophrenic Dub: Dub Me Crazy Vol.6」
〇Mad Professor「The African Connection: Dub Me Crazy Pt.3」
〇Mad Professor「The Lost Scrolls Of Moses」
〇Mad Professor「True Born African Dub」
〇Mad Professor「Who Knows The Secret Of The Master Tape: Dub Me Crazy Part Five」
〇Jah Shaka, Mad Professor「Jah Shaka Meets Mad Professor At Ariwa Sounds」
〇Sandra Cross「Country Life + Dub」
〇Mad Professor「Dub Me Crazy Part 7: The Adventures Of A Dub Sampler」
〇Robotiks「My Computer's Acting Strange」
〇Tony Benjamin & The Sane Inmates「African Rebel」