今回はJohn Clarkeのアルバム
「Rootsy Reggae / Visions Of John Clarke」です。
John ClarkeはニューヨークのWackiesで活躍したレゲエ・
シンガーのようです。
なお名前は似ていますが有名なルーツ・シンガーの
Johnny Clarkeとは別人です。
ついでにWackiesの事も書いておくと、７０年代から
レゲエ不毛の地だったアメリカで、ニューヨークの地下室
を拠点に頑張っていたレゲエ・レーベルなんですね。
主催者はBullwackieことLloyd Barnesで、このWackiesには
Sugar Minott、Horace Andyなど、アメリカに渡った多くの
レゲエ・アーティストがお世話になって、素晴らしいアルバム
を残しています。
ダブワイズされた硬質なルーツ色の強いレゲエが特徴的な
レーベルです。
Wackies （ワッキーズ）
今回のアルバムはそのJohn Clarkeが１９７９年に出した
２枚のアルバム「Rootsy Reggae」と「Visions Of John
Clarke」を、１枚にまとめたアルバムのようです。
さらにこのアルバム先に出した「Visions Of John Clarke」
の１０曲のうち４曲に、曲を８曲追加したのが「Rootsy
Reggae」というアルバムのようです。
その為今回の2in1のアルバムのうち、「You're Just The One」、
「Wasn't It You」、「Babylon Spanking」、「John Brown」の
４曲がダブって収録されています。
まあオリジナルの曲順を崩さないのが良いのか悪いのか、
その辺はちょっと微妙なところです。
全２２曲で収録時間は７６分２９秒。
先に「Rootsy Reggae」が収められ、後半に「Visions Of
John Clarke」の１０曲が収録されています。
ミュージシャンについては以下の記述があります。
●Rootsy Reggae
All Songs Written by John Clarke
Produced by Bullwackie
Exective Production Coordinator: R. Francis
Arranged by Bara Productions
Recorded at Sounds Unlimited Studio
Recording Engineer: Prince Douglas, Bullwackie
Edited by D. Levy
Jacket Design by Churchmouth
Musicians:
Drums: Jah Scotty, Todd Dawkins, Glen
Bass: John Clarke, C. Sylvera, Harold Sylvester, Roy (New Breed)
Guitars: Bobby Chin, Allah, Naki, Jerry
Keyboards: Allah, Linda, Mary, Clive
Hornes: Jerry Johnson, Perry Ricketts, Baba Leslie
Percussion: Orlando Nelson
Background Vocals: Love Joys, John Clarke
●Visions Of John Clarke
Produced by: Bara Production
Arranged by: Bara Production
Recorded at: Wackie's House Of Music
Mixed at: Wackie's House Of Music
Mastered at: Soundwave Studio
Recording Engineers: Douglas Levy, Lloyd Burnes
Mixing Engineers: Douglas Levy, Lloyd Burnes
Drums: Calvin (Inner Circle), Todd Dawkins, Clive 'Sly' Plummer, Glen, Jah Scotty
Bass: John Clarke, Cornel Sylvera, Clive Hunt
Rhythm Guitar: Bruce, Jah T, Jerry Hitler, Mickey Mouse
Piano: Allah, Clive Hunt, Jah T
Organ: Jah T
Hornes: Jerry Johnson, Baba Leslie
Percussion: Bulwackie, Tony O'Mealy
Background Vocals: Noel Delahaye, Joe Auximite, John Clarke, Love Joys
Lead Guitar: Bruce, Mikey Chung, Allah
Synthazier: Clive Hunt
となっています。
やはり今回のアルバムでは、バッキング・コーラスに
Wackiesの歌姫Love Joysとアルバムも出している
Noel Delahaye(junior Delahaye)が参加しているのが
注目点ですね。
あとサックスのJerry Johnsonのプレイが効いている曲が
あるのもインスト好きには嬉しいところです。
さて今回のアルバムですが、Wackiesのヴォーカルものの
アルバムの中でも、特に素晴らしいアルバムの１枚じゃ
ないかと思います。
アルバム１枚分でも充分な聴きごたえがあり、内容は
悪くありません。
このWackiesの特徴としては、やはりルーツ・レゲエが
一番尖がっていた時代にその音を聴いてニューヨークで
レゲエを始めているので、そのルーツ・レゲエがさらに
純化してより尖ったダブワイズしたサウンドになっている
点だと思います。
これがＵＫのレゲエなどだと、なまじレゲエという音楽が
認められているので、より馴染みやすいようにポップ化
していっちゃう傾向が見られます。
ところがニューヨークではマニアにしか認められない
サウンドだった為か、元のルーツよりも純化してより
尖った突き刺さるようなサウンドになっているんですね。
むしろレゲエという音楽がアメリカではあまりに孤独
だった為に、より心に響く音楽になったような気がします。
音楽が孤独である事は、必ずしも悪い事ではないのかも
しれません。
この独自の進化を遂げたWackiesサウンドに乗せた
John Clarkeのヴォーカルは、とても素晴らしいです。
３曲と２０曲目に入っている「John Brown」は、明らかに
Bob Marleyのヒット曲「No Woman No Cry」に似た曲です。
しかもこの「John Brown」というタイトル…、ピンと来る
人はピンとくると思いますがBob Marleyのもうひとつの
ヒット曲「I Shot The Shriff」で主人公の「俺」に
撃たれるシェリフの名前が「John Brown」なんですね(笑)。
Bob Marleyの曲という隠れた意味として、このタイトル
になっているのかも…。
曲によってLove Joysのバック・ボーカルあり、
Jerry Johnsonのサックスありで、聴きどころ満載の
アルバムだと思います。
Wackies好きはもちろんのこと、ルーツ好きにも強く
勧める事の出来るアルバムだと思います。
機会があれば聴いてみてください。
○アーティスト: John Clarke
○アルバム: Rootsy Reggae / Visions Of John Clarke
○レーベル: Wackies
○フォーマット: ＣＤ
○オリジナル・アルバム制作年: 1979
○John Clarke「Rootsy Reggae / Visions Of John Clarke」曲目
●Rootsy Reggae
1. Big Leg Mary
2. You're Just The One
3. John Brown
4. Boss I
5. Creator
6. Recession
7. Polution
8. Wasn't It You
9. You Like To Borrow
10. Babylon Spanking
11. Abortion
12. Bum Bang Festival
●Visions Of John Clarke
13. Good Collie Weed
14. You Like To Borrow
15. You're Just The One
16. Tell Me The Truth
17. We Need Some Solution
18. Wasn't It You
19. Babylon Spanking
20. John Brown
21. Shack Up With You
22. Come Back Darling
●今までアップしたWackies関連の記事
〇Wackies「African Roots Act-2」
〇Wackies「African Roots... ACT.3」
〇Wackies「Creation Dub」
〇Wackies「Jah Son Invasion」
〇Wackies「Jamaica Super Dub Session」
〇Bullwackies All Stars「Black World Dub」
〇Bullwackies All Stars「Dub Unlimited 」
〇Bullwackies All Stars「Natures Dub」
〇Horace Andy「Dance Hall Style」
〇Jah Batta「Argument」
〇Keith Hudson「Playing It Cool & Playing It Right」
〇Love Joys「Lovers Rock Reggae Style」
〇Love Joys「Reggae Vibes」
〇Jezzreel「Great Jah Jah: Showcase」
〇Meditations「I Love Jah」
〇Milton Henry「Who Do You Think I Am」
〇Sugar Minott「Dance Hall Showcase Vol.II」
〇Sugar Minott「Wicked Ago Feel It」
〇Various (Wackies)「Reggae Goodies Vol.1 & 2」
〇Jerry Harris「I'm For You...I'm For Me !」
〇Wayne Jarrett「Showcase Vol.1」
〇Junior Delahaye「Junior Delahaye Showcase」
〇Horace Andy, Naggo Morris, Wayne Jarrett「Horace Andy Meets Naggo Morris & Wayne Jarrett - Mini Showcase」
〇Jerry Johnson「For All Seasons」
「Rootsy Reggae / Visions Of John Clarke」です。
John ClarkeはニューヨークのWackiesで活躍したレゲエ・
シンガーのようです。
なお名前は似ていますが有名なルーツ・シンガーの
Johnny Clarkeとは別人です。
ついでにWackiesの事も書いておくと、７０年代から
レゲエ不毛の地だったアメリカで、ニューヨークの地下室
を拠点に頑張っていたレゲエ・レーベルなんですね。
主催者はBullwackieことLloyd Barnesで、このWackiesには
Sugar Minott、Horace Andyなど、アメリカに渡った多くの
レゲエ・アーティストがお世話になって、素晴らしいアルバム
を残しています。
ダブワイズされた硬質なルーツ色の強いレゲエが特徴的な
レーベルです。
Wackies （ワッキーズ）
今回のアルバムはそのJohn Clarkeが１９７９年に出した
２枚のアルバム「Rootsy Reggae」と「Visions Of John
Clarke」を、１枚にまとめたアルバムのようです。
さらにこのアルバム先に出した「Visions Of John Clarke」
の１０曲のうち４曲に、曲を８曲追加したのが「Rootsy
Reggae」というアルバムのようです。
その為今回の2in1のアルバムのうち、「You're Just The One」、
「Wasn't It You」、「Babylon Spanking」、「John Brown」の
４曲がダブって収録されています。
まあオリジナルの曲順を崩さないのが良いのか悪いのか、
その辺はちょっと微妙なところです。
全２２曲で収録時間は７６分２９秒。
先に「Rootsy Reggae」が収められ、後半に「Visions Of
John Clarke」の１０曲が収録されています。
ミュージシャンについては以下の記述があります。
●Rootsy Reggae
All Songs Written by John Clarke
Produced by Bullwackie
Exective Production Coordinator: R. Francis
Arranged by Bara Productions
Recorded at Sounds Unlimited Studio
Recording Engineer: Prince Douglas, Bullwackie
Edited by D. Levy
Jacket Design by Churchmouth
Musicians:
Drums: Jah Scotty, Todd Dawkins, Glen
Bass: John Clarke, C. Sylvera, Harold Sylvester, Roy (New Breed)
Guitars: Bobby Chin, Allah, Naki, Jerry
Keyboards: Allah, Linda, Mary, Clive
Hornes: Jerry Johnson, Perry Ricketts, Baba Leslie
Percussion: Orlando Nelson
Background Vocals: Love Joys, John Clarke
●Visions Of John Clarke
Produced by: Bara Production
Arranged by: Bara Production
Recorded at: Wackie's House Of Music
Mixed at: Wackie's House Of Music
Mastered at: Soundwave Studio
Recording Engineers: Douglas Levy, Lloyd Burnes
Mixing Engineers: Douglas Levy, Lloyd Burnes
Drums: Calvin (Inner Circle), Todd Dawkins, Clive 'Sly' Plummer, Glen, Jah Scotty
Bass: John Clarke, Cornel Sylvera, Clive Hunt
Rhythm Guitar: Bruce, Jah T, Jerry Hitler, Mickey Mouse
Piano: Allah, Clive Hunt, Jah T
Organ: Jah T
Hornes: Jerry Johnson, Baba Leslie
Percussion: Bulwackie, Tony O'Mealy
Background Vocals: Noel Delahaye, Joe Auximite, John Clarke, Love Joys
Lead Guitar: Bruce, Mikey Chung, Allah
Synthazier: Clive Hunt
となっています。
やはり今回のアルバムでは、バッキング・コーラスに
Wackiesの歌姫Love Joysとアルバムも出している
Noel Delahaye(junior Delahaye)が参加しているのが
注目点ですね。
あとサックスのJerry Johnsonのプレイが効いている曲が
あるのもインスト好きには嬉しいところです。
さて今回のアルバムですが、Wackiesのヴォーカルものの
アルバムの中でも、特に素晴らしいアルバムの１枚じゃ
ないかと思います。
アルバム１枚分でも充分な聴きごたえがあり、内容は
悪くありません。
このWackiesの特徴としては、やはりルーツ・レゲエが
一番尖がっていた時代にその音を聴いてニューヨークで
レゲエを始めているので、そのルーツ・レゲエがさらに
純化してより尖ったダブワイズしたサウンドになっている
点だと思います。
これがＵＫのレゲエなどだと、なまじレゲエという音楽が
認められているので、より馴染みやすいようにポップ化
していっちゃう傾向が見られます。
ところがニューヨークではマニアにしか認められない
サウンドだった為か、元のルーツよりも純化してより
尖った突き刺さるようなサウンドになっているんですね。
むしろレゲエという音楽がアメリカではあまりに孤独
だった為に、より心に響く音楽になったような気がします。
音楽が孤独である事は、必ずしも悪い事ではないのかも
しれません。
この独自の進化を遂げたWackiesサウンドに乗せた
John Clarkeのヴォーカルは、とても素晴らしいです。
３曲と２０曲目に入っている「John Brown」は、明らかに
Bob Marleyのヒット曲「No Woman No Cry」に似た曲です。
しかもこの「John Brown」というタイトル…、ピンと来る
人はピンとくると思いますがBob Marleyのもうひとつの
ヒット曲「I Shot The Shriff」で主人公の「俺」に
撃たれるシェリフの名前が「John Brown」なんですね(笑)。
Bob Marleyの曲という隠れた意味として、このタイトル
になっているのかも…。
曲によってLove Joysのバック・ボーカルあり、
Jerry Johnsonのサックスありで、聴きどころ満載の
アルバムだと思います。
Wackies好きはもちろんのこと、ルーツ好きにも強く
勧める事の出来るアルバムだと思います。
機会があれば聴いてみてください。
○アーティスト: John Clarke
○アルバム: Rootsy Reggae / Visions Of John Clarke
○レーベル: Wackies
○フォーマット: ＣＤ
○オリジナル・アルバム制作年: 1979
○John Clarke「Rootsy Reggae / Visions Of John Clarke」曲目
●Rootsy Reggae
1. Big Leg Mary
2. You're Just The One
3. John Brown
4. Boss I
5. Creator
6. Recession
7. Polution
8. Wasn't It You
9. You Like To Borrow
10. Babylon Spanking
11. Abortion
12. Bum Bang Festival
●Visions Of John Clarke
13. Good Collie Weed
14. You Like To Borrow
15. You're Just The One
16. Tell Me The Truth
17. We Need Some Solution
18. Wasn't It You
19. Babylon Spanking
20. John Brown
21. Shack Up With You
22. Come Back Darling
●今までアップしたWackies関連の記事
〇Wackies「African Roots Act-2」
〇Wackies「African Roots... ACT.3」
〇Wackies「Creation Dub」
〇Wackies「Jah Son Invasion」
〇Wackies「Jamaica Super Dub Session」
〇Bullwackies All Stars「Black World Dub」
〇Bullwackies All Stars「Dub Unlimited 」
〇Bullwackies All Stars「Natures Dub」
〇Horace Andy「Dance Hall Style」
〇Jah Batta「Argument」
〇Keith Hudson「Playing It Cool & Playing It Right」
〇Love Joys「Lovers Rock Reggae Style」
〇Love Joys「Reggae Vibes」
〇Jezzreel「Great Jah Jah: Showcase」
〇Meditations「I Love Jah」
〇Milton Henry「Who Do You Think I Am」
〇Sugar Minott「Dance Hall Showcase Vol.II」
〇Sugar Minott「Wicked Ago Feel It」
〇Various (Wackies)「Reggae Goodies Vol.1 & 2」
〇Jerry Harris「I'm For You...I'm For Me !」
〇Wayne Jarrett「Showcase Vol.1」
〇Junior Delahaye「Junior Delahaye Showcase」
〇Horace Andy, Naggo Morris, Wayne Jarrett「Horace Andy Meets Naggo Morris & Wayne Jarrett - Mini Showcase」
〇Jerry Johnson「For All Seasons」
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